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「成長後の役に『いかにも』な子役」の作り方

『不適切にもほどがある!』が大好きです。
観ていない人は下記HPをチラ見してくださいね:

登場人物が1986年と2024年の間を行き来して、我々がなんとな~く意識はしている両文化の違いが明らかになる。ま、どちらがいい、というストーリーではありません。
両方の時代に存在していた(シゴトしていた)ニンゲンとして、
「……そうだよなあ。ソレ(あえて特定しません)が当たり前だったよなあ」
懐かしさなどいろいろ思うところはありますが、今回の主題は違います。

そもそもこの騒ぎを引き起こしたタイムマシン型バスを開発した井上昌和教授(役の三宅弘城サン):

少年時代の夢を叶えた井上昌和教授(役の三宅弘城サン)
TBSの番組HPより
https://www.tbs.co.jp/futekisetsunimohodogaaru/chart/

井上教授は中学生の時に時間を超える装置を発明しようと志し、その夢を叶えたわけですが、中学生時代の子役(中田理智クン)が登場するたびに、
「オトナになった教授にそっくりだなあ!」
当家茶の間にため息がもれます。
もちろん『そっくり』というわけではなく、
「この『子役/中学生時代1986年の井上教授』がオトナになったら、いかにも『現代2024年の井上教授』になりそうだ」
という意味です。

この番組だけではなく、例えば朝ドラ主人公の子供時代を演じる子役は主役俳優によく似ています。
(Again、『そっくり』ではなく『いかにも』です)

「よく似た子を探すんだろうけど、子役ってそんなにたくさんいるんだろうか?」
「それとも、子役を決めてから成人役の俳優を探す?」
「いや、それはないでしょ」

ということで、今回の井上教授の子供時代(38年前)を演じた中田理智クンの所属事務所プロフィール写真を見てみました:

「うーん、そうでもないのかなあ……」
この写真を丸刈りにして眼鏡をかけさせると、確かに少年時代の井上教授です。
でも、オトナの井上教授役の三宅弘城サンも、普段は眼鏡をかけていないし、マルガリータではなく、中田クンに似てるわけでもなさそうだ。

それなのに、両者が共に髪を短く刈り込み、眼鏡をかけると、あらあらフシギ、50男とその少年時代の井上教授ができあがる……

……なるほど。こんな風に、『人工的な特徴』を両者に加えていくことで、『それらしさ』を演出していくのか!

こういう『目くらまし』技術ってあるんでしょうね。
既に亡くなっている女性を演じるため、偽物がわざと大きな帽子を被り、みんなの目がそちらに行くようにした ── なんてトリックが『名探偵ポアロ』シリーズにあったような気がする。

── なるほど。
要人の『影武者』を作ろうと思ったら、もともとその要人自体に普通の人とはまったく異なる特徴があった方がいい ── 髪の刈り方が特徴的だとか、体形が普通じゃないとか……。
そこを同じにした『影武者』が現れたら、細かい点が違っていても……誰もが……

── なるほど、そうかもしれない。

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