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「マルシー」を持てないクリエイターたち

 日課となっている西野先生の【Voicy】を聴く。
 1月3日に配信された分だが…。

 「自分の作品をこのように扱い、このように取り扱っています」というお話。

 例えとして話していたのが

「俳優・女優がなぜ、自分の過去の出演作を積極的に宣伝し続けないのか?」

 という疑問に

「過去の作品を宣伝したところでお金にならないから」

 と導き出していた。
 まぁ、確かに難しい問題だわな。

 出演作のDVD・ブルーレイが売れたり、サブスクの配信などで見られたところで、お金は製作委員会…良くて事務所止まり。
 なぜなら、芸能人(所属タレント)が著作権マルシーを持っているわけじゃないから。
 ほぼほぼ演者まで届かない。

 こういう現実に対し、西野さんは自分が産んだ作品わが子を「ずっと面倒を見る!」と…。
 作品が上映されたりする度に、関係者にお金が入り続ける仕組みを確立させた…つまりは「活動を資産化する」と結論づけていた。


 そういう環境が構築出来る職場にいるというのは恵まれているな…。
 放送作家なんて「Iターン就職」もいいところ。
 どんなに素晴らしいアイデアを出して視聴率に貢献したとしても、毎回決められた額以上のギャラは入ってこない。
 また番組に人気が出て、作ったグッズがどれほどヒットしようと(企画立案者には)1円たりとも入ってこない。

 ごくまれに…作家にも印税がいくように取り計らってくれる優しい番組・制作会社もあるけど、そんな職場はめったに無い。
 たいていがアイデアの出しっぱなしの「一方通行」になっている。


 以前、(元)放送作家で作詞家の秋元康さんが(弟子の作家に)「マルシー著作権を持たないとダメだよ!」と説いていた…と聞いたことがある。
 若い頃は全然気にしていなかったが、オッサンになって「夢の印税生活」を羨ましがることになるとは…。
 秋元さんの先を「見通す力」はホントにスゲーなー。

 一応、『放送作家協会』の会員になると、再放送などされた時に微々たる金額ながら「権利料」が支払われるらしい…と聞いたことがある。
 ただ、会員になれなさそうなので、その線は諦めるしかないか。

 

 そういえば…。
 そういう権利に関して「わりとしっかりしているんだな…」と思ったのがテレビ東京だ。

 以前、『TVチャンピオン』にネタ出し作家として加わっていた時期があったのだが、レギュラー放送終了後も(世界のどこかで)再放送されるごとに数百円〜数千円レベルの振込みがあったっけ。
 飛行機の中でOAされた…という明細も来ていたし(笑)。
 こういうのが作家にも還元されるようになると、よりモチベーションが高まるはずなんだけどな…。



俺のネタ集も資産にならぬか!?

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