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「売れている音楽」がわかりにくくなった時代で

 ひと昔前に「iTunes」と呼ばれていたアプリ。
 音楽を聴いたり管理するためのソフトだったが、いつの間にか「Apple Music」となり定額制で音楽を聴くことができるアプリ(ソフト)へと生まれ変わっていた。

 そんな時代だからこそのニュースが…。

 『愛の才能』や『1/2』などのヒット曲で知られる川本真琴さんがサブスクに恨み節を叩きつけたのだ。
 これにはネットも賛否両論。

 そういや…平成の音楽シーンを彩った小室哲哉さんも、YouYubeでの落合陽一さんとの対談の中で

「今は一曲の値段がペットボトルの”いろはす(飲料水)”以下」

 と嘆いていたっけ。


 その一方で、こんなニュースも見かけた。

 YouTubeチャンネル登録者数310万人を誇る5人組音楽ユニット「Repezen Foxx」DJ社長がYouTubeの収益を告白。

 記事の中で、『LINE MUSIC』などの音楽配信サービスに100曲以上を配信しているといい、その収入を

「1再生回数あたり0.0何円とかかな、ざっくり1000万円くらい入ってきます。毎月」

「3カ月新曲を出さなくても聴いてくれる人はいるので、落ちても600万円」

 と語ったとか。

 えっ? 一曲の値段が「いろはす」以下の時代に毎月600万円の収入!?
 川本真琴には入ってこなくて、レペゼンなんちゃらって人たちには数百万単位の収入が??
 このニュース記事をほぼ同時に見て「サブスクってどういう仕組みなんだろう?」と脳がバグりだした。
 というか、川本真琴さんの月収はいくらなんだ?
 平成を駆け抜けた…CDが売れていた時代を知っている「昔ながらのミュージシャン」は数百万レベルの印税でも不満なのだろうか?

 まぁ、小室さんに関しては原盤権みたいな権利は「例の事件」により借金のカタに持っていかれてしまっているだろうから、近年作っている曲からしか収入を得られない…つまりはCDが売れなくなって以降の、一曲が「いろはす」以下でしかない令和時代の消費者と戦わないといけないわけだが。
 川本さん…結構売れた曲を持っているよね?


 にしても、時代は流れどサブスクはサブスクで悪いもんじゃないと思うけんだけどね。
 例えば…最近『THE FIRST TAKE』で話題になったnobodyknows+の「ココロオドル」だが、これをすぐにチェックできるのもサブスクに曲が登録されているおかげだよね?

 これで再生回数が上がったからって、レコード会社が「令和キッズに向けてnobodyknows+の曲をCDでプレスするぜ!」なんてことにならないだろうから。
 ネット時代の…気になる曲はすぐに聴けるという「スピーディーさ」に助けられて、昔の大ヒット曲ココロオドルが若者に広まったんだと思う。
 じゃなければ…みんな違法アップロードされているYouTubeのサイトへいっていたと思うし。
 曲がサブスク(など)で正式に登録(配信)されていて、そこで再生されるからこそ作詞/作曲した人に正当な印税が入るわけで…。
 それはそれで、健全な”流れ”だと思うんだけどね。

 ただ、古き良き時代を知っているミュージシャンからすれば、昔ほど稼げないから「サブスク、地獄に落ちろ」かもしれないが、少なくても「旬が過ぎ去って忘れ去られているミュージシャン」にしてみれば、【昭和・平成の遺産】が令和に再生されることで印税が入ってくる可能性があるわけで。
 そう考えれば、川本真琴さんは逆に「チャンス」だと思うんだけどな。。



 そりゃさぁ…【時代】が違うんだもん。

「曲を書いても書いてもいろはす以下!昔は数百万〜数千万円とかが印税で入ってきたのに!」

 って…いつまで「夢」を見ているんだ!?
 あの頃はインターネットは無かった。
 今はWeb3の時代になった。

 ツイッターとかの発信だけインターネットの恩恵を受けているくせに、曲に関してはサブスクムカつくって独りよがりもいいとこだと思う。
 時代に合わせて生きていくしかないのにね。

 サブスクであろうが、レペゼン〜みたいに数百万稼げるミュージシャンがいる。
 自分たちも「今の音楽ファン」に合わせるしかないのに、口から出るのが歌詞ではなく恨み節というのは……ちょっと悲しいとは思わないか?

 悔しいんだったらヒット曲を生んで見返すしない…。
 それがミュージシャン(シンガーソングライター)って職業でしょうに。




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