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藤川球児さんと吉田輝星のコラボでの効果

藤川投手といえば泣く子も黙る「火の玉ストレート」ですね。

わかっていても打てない。と言われた魔球ストレートとも言われ、球界を圧巻させたあのストレートは観る人の心を奪うコレぞプロ野球というボールを投げていました。

しかしその藤川球児投手がコーチをした事ないのになぜ急に吉田輝星投手の指導で激変させる事ができたのか? Twitterで解説動画が出ていましたが、より詳しくお伝えしたいと思います。

解説の前に、

吉田輝星投手が藤川球児さんはどんなイメージでボールを投げているのか?

という質問をしたとの事です。その質問を受けた藤川球児投手の現役でのピッチング時の動きを解説すると、

  1. 足を高く上げ

  2. 2段モーションから

  3. 体重をストンっと下半身にため

  4. ギリギリまで下半身で粘る

  5. 骨盤のキレを極限まで深めている

  6. 肘はストンっと落ちた時の反動で競り上がり

  7. 骨盤からの連動で肘がしなって出てきて

  8. 下半身からのキレと反動で身体がマウンドから飛び出す程のキレ 

狙って高めに投げて空振り量産

 

藤川球児投手のボールの性質とフォームの効果


  1. ボールに強いスピンが加わっている。

  2. エクステンションも長い。参考記事https://89bible.com/baseball-progress-3108-2/

  3. ボールの回転軸が地面に対して並行に近い位置でリリース

  4. 球速とボールの回転数、ボールの回転軸の関係から

  5. 球界でも稀にみることができない希少価値の高いボール成分になった

  6. 狙った位置にボールを投げると打者がボールの下を振り続ける。

ここまでが藤川球児さんの投手としての解説です。
以上の事を踏まえてどのように指導をされたのかを解説していきます。

指導内容の解説


写真で見つけましたが、藤川球児さんは上半身の姿勢に着手したと思われます。(写真1)

写真1

藤川球児さんが左手で背中を、右手で胸辺りを抑えています。
理由は恐らく猫背気味になっている事から身体の回旋軸を調整していると思われます。(写真2)
回旋軸の角度が変わるとボールを離す時のリリース角度、球待ち、指先の掛かり、最後にボールの回転軸角度が変わる事に繋がります

写真2

この調整をすることでの藤川球児さんの意図とメリットははこのようにあったと思われます。

藤川投手の意図はボールスピンの角度調整


1・骨盤が回旋後に背柱が回旋する角度を変える。(2本線の90℃に近い線)
2・適正な位置(ここでの適性は吉田投手とって)でボールに力を加えれる

3・背柱回旋後に肘の出てくる高さが変える。
⚠️補足すると背骨→肩甲骨→腕と繋がって動くので肘の高さを無理やり上げるのではなく、自然に釣られて上がってくる)

4・スピン角度を変える(ホップ成分を向上させる)

4・吉田輝星投手のスピン量と球速を『生かした角度』に変える


つまり藤川球児はスピン量と速度をその場でボールがどのように変化をするかを意図的に調整したと考えられます。(ホップ成分の強いボールにモデルチェンジさせた)

回転軸の調整をしたことでのメリット

  1. ボールの回転軸が地面に対して平行に近づく

  2. 回転数UPを生かす

  3. ボールのホップ成分の調整が可能(ホップ成分が向上している)

打者が感じるボールの印象は?

  1. 従来の吉田投手のボールのイメージではなくなる

  2. 浮き上がるストレートに近づく

  3. 今までより球が伸びる感覚になる

私自身も動きの解析等をしながら選手の『現状の身体の動きから』どのようなボールで打者と対戦して、『どの球でアウトを取るかを想定する』中で現状の状態から指導の時期を鑑みてその場でできる提案を行いますが、藤川球児さんも同様の作業を行ったのだと思います。


なぜ臨時コーチの藤川球児さんができて日ハムコーチができないのだと思いますか?

 それは結論言うと、『投げる事で一流の人が必ずしも指導で一流ではないから』です。プレイヤーは基本的には投手は感覚吸収(動きの変化に気づく能力に長けている)と変化対応に特化した人が投手としてトッププレイヤーに近づくと思います。(改善ループを無限に行える投手)なので感覚に敏感でコンマ何秒の違いに気づき微調整、見た目ではわからない新フォームインストールを実現させ、打者の反応を頼りに打ち取る手段を身につけていきます。(現代では可視化できるラプソード+ラプソード用スローカメラが主流になるとは思いますが)
この事から、知識という情報からは動く選手がほとんどいないのです。
 投手としての成功方法は全員同じではないため投手としての成功方法はバラバラです。しかし藤川球児さんは吉田輝星投手の質問、疑問に的確に答え、藤川球児さんが知り得る知識を投げるボール軌道のイメージを実動作に落とし込み、表現できるまでに導いています。吉田投手も1時間かかったと言っていましたが、これは藤川球児さんのコミュニケーション力の高さ、表現力、知識、情報力、経験だからできた事だと思います。(ただ、藤川球児さんは火の玉ストレートの習得に何年も月日を要しています。)それがたった1時間です。吉田投手本当に凄いですね。藤川球児さんの感覚ではなく吉田投手での感覚、ボールの軌道を実際に見て、聞いて微調整したのだと思います。
このようなモデルチェンジ作業を相手が習得ができる支援できる元プロ野球選手は少ないと思います。
しかし、この指導技術はアマチュア選手だからできないといことはありません。
必要とされるのは

  1. 物理的な知識(主にはボールなので流体力学の硬式ボール分野)

  2. ヒトの身体

  3. 相手が何を根本的に考えているか言葉の節々、目、表情から掴み、汲み取れる力(コーチング)

  4. 投手の現状段階を理解できる力

この3つの情報をその場で判断しパフォーマンス向上に繋げれる指導ができる人は極々限られていると思います。

素晴らしいモデルチェンジで新庄ビッグボスも大喜び

でしたね!

シーズン開幕が楽しみです!!

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