僕が若かりし頃の出来事―ある友人の抱えていたツラさ―
久しぶりのメンバー限定記事です。なかなかネタに困っていましたが、突然ネタを思いつきました。今回は、僕が若かりし頃の出来事です。
それは確か、僕が18歳の頃の話だったと記憶しています。登場人物は、僕と、僕と同い年の男友達―ここでは「M2君」とします―です。
ドライブ
その日僕は、M2君が運転する車で、少しばかりドライブを楽しんでいました。M2君は幼少の頃から車に興味があった子で、それが良い影響を及ぼしたのか、まだ免許取り立てであるにもかかわらず、非常に運転が上手でした。
おまけに顔もイケメンでスリム、仕事もめちゃくちゃ上手で、人付き合いもでき、そんな彼だったので、女性にもモテモテでした。身長こそ低めですが、それこそ「とある方が発言」した「170以下は人権ない」を、あっさりと吹き飛ばすような友達でした(もちろんこの時代は、「170以下は人権ない」という言葉が出るより、はるかに昔でしたが)。
少しばかりドライブを楽しんだ後、M2君はとあるスーパーマーケットの駐車場に車を停めて、僕とM2君は車中で飲み物を飲みながら、お互いの近況報告のような会話をしていたと思います(記憶が曖昧ですみません)。
友人の悩み
そんな風に会話をしていると、M2君はすごく真面目な表情―しかしどこか悲しげな表情―をしながら、僕にこう話してきました。
「しゅん君、オレは確かに女の子のにモテモテかもしれない。でも、女はオレの上辺だけしかみてくれない」と。
当時僕はまだADHDとかASDとかという診断は受けていませんでしたが、自分自身で、「僕は空気を読むのが苦手」と自覚していました。しかし、そんな僕でもM2君の「言いたいこと」が、すごくわかりました。
僕からしたら、ある意味M2君はスーパーマンです。でも、スーパーマンになったらなったで、抱えてしまう悩みがあるのだなと。多分、当時のM2君を慕っていた女性の多くは―もちろん全員ではないと思いますが―M2君のスーパーマン性しか見ていない方が、多かったと思われます。
M2君は「良い意味で」ふざけるのが大好きで、僕が真面目な話をしても、ふざけた返事をすることがかなり多かったです。そんなM2君がこのような話を僕にするのですから、多分本当に悩んでいたのだと思います。
このエピソードを、今、何故思い出したのか
僕はこのエピソードがあった時点で、人生があまり上手く行ってなかったですし、その後もっと苦労します。対してM2君はその後も仕事の腕をメキメキ上げて、立派に社会人として生き続け、その後結婚、家庭も持っています。
先ほど、僕はM2君はふざけるのが好きな人で、僕にもよくふざけてきたことを話しましたが、僕は人生が上手くいかなくなるに連れ、恥ずかしながら、多くの人々に「逆恨み」のような感情を持ちながら生きてきてしまい、そしてそれは、M2君に対しても同じでした。ましてやM2君のように、ふざけるのが好きな人に対しては、尚更でした。
なんでしょう。なんか多くの人は、僕みたいな人生が上手く行っていない人間をナメている、見下しているような気がしていたのです。そして、多分M2君も、僕を見下しているのだろうなと。いや、見下しているだけまだ良い。そもそも僕のような低能など、相手にしていないのだと、そう思っていました。
でも、僕のことを本当に見下していたら、彼は若かりし頃、僕にこのような話をしてきただろうかと、自分で自分に疑問が沸いてきました。
ましてや今も、M2君は家庭を持つ身でありながら、時々僕に連絡をしてきてくれます。そう、M2君は僕のことを、まだ忘れずにいてくれているのです。もっと言うと、大ざっぱにではありますが、僕が障がいを持っていることも、知っています。
「僕は、僕自身を卑屈に捉えすぎていたのかもしれない。自分を卑屈に捉えていたから、多くの人に逆恨みの感情を持ってしまったのかもしれない」
そんな反省をさせてくれるエピソードでした。
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