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新卒でデータアナリストとして入社したメルカリを退職し、ベトナムへ行きます

こんにちは。先日、新卒入社し、インターンを含めて1年3ヶ月お世話になったメルカリでの最終出社でした。お世話になった方々、ありがとうございました。PdMとして入社後、途中でデータアナリストに転向し、8ヶ月ほど働きました。この後ですが、2月よりベトナムのホーチミンに渡って、PdMを始めとして、様々な領域をやっていく予定です。これまで、「文系新卒でデータアナリストになりたいのですが、どんな勉強しましたか?」や「ベトナムへいくのは何故ですか?」など聞かれることが多くあったので、それらの自分も数年前、数ヶ月前に疑問に思って手探りでやってみたことを共有できたらと思います。

新卒(若手)で技術よりの仕事をできると何が良いのか?

ビジネス職で入社すると当たり前ですが、経験豊富な先輩方との差を感じるケースがほとんどだと思います。例え、それが年齢にして1つ上だとしても、必死こいて働いてきた1年は簡単に越えられないのではないでしょうか。僕の場合、1つ上の学年の新卒で入った先輩のもとで最初仕事を始めた際、「今のまま頑張っていてもこの会社では一生勝ち上がれないぞ・・」と考え、何らかの専門職につくことで挽回してみようと思っていました。

データアナリストの先輩とお話しすると、「データアナリストはスペシャリストというよりはジェネラリストに近い」という話を聞くことも多いですが、それでもやはり職種で「私はこれをできる人です」という冠をもらうのは大事なことだと思います。立場が人を作ると言いますが、職種が仕事を定義する側面もあるからです。当たり前ですが、データアナリストになれば、分析業務をすることになります。その時に、他職種の人と比較してそこができていないなんてことがあったら、個人はもちろんチームの信頼にも影響します。職種で「これをできなければやばい」と定義されることには一定の意味があると考えています。

この定義された技能というのが専門的な職種になればなるほど強くなり、またそうした領域はジェネラルな領域よりも大学時代の経験やその後の学習で一気に巻き返せる部分も多いです(例:統計など)。会社の中でそこに詳しい人がそこまで多くないのであれば、経験年数が浅くてもバリューを出せる可能性も高くなるのではないでしょうか。この意味で、技術よりの仕事をすることで、経験年数が浅くても裁量が大きめの仕事を任せてもらえやすくなると思います。

文系新卒からデータアナリストとしての必要な知識・技術を得るために何をすべきか?

文系学部と一口に言っても、学問分野は多岐に渡ります。理系学部との比較ではなく、文系学部でもデータアナリストに適性がありそうな学問分野はあると思います。例えば、経済学・社会学・心理学などはデータアナリスト的な考え方を要求される学問だと思います。僕自身は学部時代に経済学と社会学を専攻していました。この学問分野のどこでデータアナリスト的思考を使うかといえば、それは大学での卒論・課題などだと思います。例えば、卒業研究では、自分でテーマを決め、問をたて、仮説を出し、その仮説が正しかったのか・誤っていたのかを検証します。この一連の所作はまさしくデータアナリスト(だけでもないと思いますが)としての基本動作ではないでしょうか。加えて、計量経済学・計量社会学などの分野では統計的な知識と解析スキル(STATAやSPSSが使われることも多いですが)がないと仮説の実証ができません。僕は学部時代の実証分析をRでしていました。このように、文系学部といっても、分析分野に適性がないというわけではないと思います。

その上で、IT企業で分析をする上で、重要なのは、大きくスキルとマインドに分かれると思います。まずスキル面で言うと、「問題を構造的に捉え、仮説を立てられるか」・「SQLかけるか」・「大学学部レベルの統計学(具体的には検定まで)をきっちり理解しているか」の3つがマストだと思います。1つ目は全ての仕事の基本動作になるので、ここがないと残りの二つがあってもあまり意味がなくなってしまいそうです。マインドで言うと、「意思決定をしようとそもそも思えているか」と言う部分が大事です。どの要素があれば物事を前に進めることができるのか、と言う視点は必須な気がしています。

これは初期段階と言うより、徐々に経験を積みながら鍛えていけば良いですが、「A/Bテストを正しく設計し、正しく分析できる」・「因果推論の基本をわかっている」あたりも必要な能力だと思います。

業務ベースで何をやることが多かったのか?何が楽しいのか?

メルカリの分析チームの場合、分析チームから各チームに配属されると言うような形をとっていたので、僕の業務内容もプロジェクトの内容に自然と関連したものになっていました。プロジェクト上意思決定をするために、「どのようなABテストを行って、どのような指標を見れば良し悪しがわかるか」・「そのために必要なサンプルサイズはどの程度であろうか」・「このテストでの適切な検定方法は何か」・「ABテストを行う前の事前分析で因果推論を行い、仮にある機能が変更されたらどれくらいのビジネスインパクトになるのか」などを行うことが多かったです。これに加えて、議論の進行、モニタリング用ダッシュボードを作成することも多くありました。

やはり楽しさは、チームが学習を積み重ねる様子を見続けることができる点だと思います。ABテストをする際にも、正しい設計ができていなければ、それはバイアスの混ざった結果となるため、学習になりません。そのためにも正しく設計し、正しく分析することで、チームとして知見をためていき、意思決定の精度を上げていける、と言うのはとてもやりがいのあることでした。言われたことをやるのではなく、自分で若いうちから意思決定したいんだ、そのためにデータ分析を用いるのだ、と思えているような人はとてもマッチする職種だと思います。

日本でデータアナリストをやる上で理解しておきたいこと

日本のIT企業でデータアナリストをする上で、「世界水準の仕事をしているのかどうか?」は常に念頭にあると良いと考えていました。ともすると、日本のデータアナリストのスキルはこんな感じだから、ここまでできたらいいや、と思ってしまいがちです。ただ、アナリストを名乗るからにはAirbnbなど世界トップクラスのデータアナリストがどのような能力を求めているのかをウォッチしておくのは非常におすすめです。例えば、僕が上記で書いていたABテストに関する知識・因果推論・サンプルサイズなどは会社でどうしてもやらなきゃいけなかったからやったと言うよりは、興味のあるAirbnbやUdemyなどのデータサイエンティスト(Analytics or inference)が求めている能力を見て、「これくらいできないと通用しないんだな」と思えたことがきっかけでした。

一例ですが、いくつか僕が興味を持って参考にしていたJob Descriptionを貼っておきます。

Udemy Data Science: inference
Udemy Data Science: insights
Airbnb Data Science: analytics

ベトナムに行くと決めた理由と決める前に悩んでいたこと

メルカリでの分析は非常にやりがいもあり、充実もしていましたが、上記でUdemyに興味があったと書いたように、教育領域にかなり強い興味を小学生くらいの頃から思っていました(一度教育学部に入ってから仮面浪人して別の大学に入った経緯もあります)。そして、卒論のテーマは「出身社会階層・教育経験と自己調整学習能力の関連性に関する分析」でした(自己調整学習能力とはざっくり言うと独学する能力です)。大学2年生の時、インドネシアで行ったソーシャルワークでの楽しかった経験、それを経てアジアに興味を持っていった香港への交換留学などを経て、教育領域で、東南アジアで働けるチャンスを待っていました。

今回いけることになったのは、大学3年生の頃にあるグローバルEdtechカンパニーに「働きたいです」とメールをした際に、そこの代表者をしていた方から返事をいただき、一度お会いしたことに端を発します。昨年11月にふと思い立って再び連絡してみたところ、現在はベトナムで新たにEdtechサービスを展開しており、分析やPdMをやりたく、現地に来れる人を求められていたことがあり、チャレンジを決意しました。

決める直前、家族に会えなくなることや現地水準に給与が落ちること(ベトナム水準では良いのですが、日本からすると、と言うことですね)、マネジメントロールで現地に乗り込んで本当にワークするのか、それを英語でちゃんと行えるか、など不安はたくさんあったのですが、色々比較検討した結果、将来いくよりは今からいくほうが余程リスクは小さく、リターンも大きいと思えたので、いくことにしました。

つくづく縁は大事だなと思います。もし東南アジアでのEdtechに興味がある人がいたら、その時していただいたように、僕も僕にできる範囲で相談に乗ってみたいなと思っています。

最後に

メルカリという会社に新卒で入って本当に良かったと思っています。分析チームの先輩方は親身にフィードバックをくれる方が多く、非常に鍛えられた1年でした。その中でもマイクロマネジメントをされるというよりは責任を与えられ、それになんとか応えようとする中で、徐々にできることも増えていったような気がしています(まだまだですが)。メルカリを通じて出会った全ての人に感謝しつつ、次のステージで頑張ってこようと思います!

サポートありがとうございます!