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機械仕掛けのコウノトリ 13

 夜道を帰る時、必ず公園の前を通ることになる。

それはどんなにルートを考えても必ず立ち塞がる試練のようなもので、なるべく人がいない時に超えなかればならなかった。

しかし、超えるべき場所の中に私の足は進んでいた。

それは自ら無数の針に覆われた鉄の処女の中に入り、輝く針で肌を突き刺され、鮮血を流し続けるようなものである。

私はそれを無意識に選択していた。私は私が最も嫌う動物的な意志に従っていた。

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