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Children from Street

タイトルの通り、今回は路上で生活をする子どもたちについて。
一般的にはストリートチルドレンと呼ばれますが、ここではChildren from streetとします。

この問題は自分にとってとても大きな問題で、
僕が協力隊に参加したのも路上で生活を送る子どもたちがきっかけでした。
(参加のきっかけについてはまた次の記事で。)

カンパラのChildren from Street

ウガンダの首都カンパラの路上では、たくさんの子どもが物乞いをしています。

僕たちボランティアは、首都ではUber(タクシー)を使って移動することが多いのですが、

赤信号で車が止まるとすぐに子どもたちがやってきて窓を叩き、
悲しそうな顔の前に手を差し出しお金を乞うジェスチャーをします。

その姿を見るたびに心が痛み、何もできない自分に無力感も感じます。

毎回何かできないかと思いながらも、結局何もできずにいました。

そんな中今回、路上で保護された子どもたちのための施設に関わっている同期隊員が施設でイベントを開くことになり、その企画メンバーとして参加させてもらえることになりました。

そこは路上で物乞いなどをして生活している子どもたちを保護するための施設。今では300人ほどの子どもが暮らしていました。

そしてこのほとんどがカラモジャという地域からの子たちで、もともと路上で過ごしていました。


※カラモジャとは
カラモジャとはウガンダ北東部に位置する7つの県を構成する地域で、人口120万人のうち61%もの人々が絶対的貧困の状況に暮らしているとされ、飢餓と食糧不足が深刻な問題となっています。
後述しますが、この深刻な貧困と食糧不足が子どもを路上へ追いやる大きな2つの要因となっているそうです。


事前視察を経て

先日、イベントに先立ち、企画メンバーで施設へ事前視察へ行きました。

当日は、朝から3歳~18歳までの大勢の子どもたちが温かく迎え入れてくれました。

みんなエネルギーに溢れていて、30分ほど遊んだだけでもへとへとに。

これまでカンパラの路上で物乞いをしていたとは全く想像できないほど、明るい笑顔、表情に溢れていました。

みんな抱っこが大好き


しかしその後施設の職員の方から次のような話を聞きました。

「子どもたちの中にはこの施設に長く残りたくない子もいる。

早く路上に戻ってお金を稼ぎ、故郷にいる親や家族を飢餓や貧困から助けたがっている。」

だから脱走を試みる子どももいます。
訪問の直前に脱走をした子もいました。

表面的に見れば、路上生活から救われ、綺麗な建物の中で、服を着て、食事ができて、こうして笑顔で遊んでいる子どもたちは幸せに見えます。

しかしその裏にはそれぞれの事情や想いがある。

故郷や家族への愛がある。

その子の家族はどのような状況にいるのだろうか?

親は子どもが施設に保護されたことを知っているのだろうか?

子どもからの仕送りがなくなった親は生きていけるのだろうか?

苦しむ親の状況を知った子どもはどう感じるのだろうか?

たくさんの疑問や考えが頭に浮かびました。

子どもの本当の気持ちを理解するには、彼らの故郷カラモジャの実情をしっかりと知る必要があると感じました。

元気いっぱい


もちろん子どもが路上で物乞いをしなければならない状態はあってはならないし、そうした環境から救ってあげることはとても大切であるという前提の上で、

その背景となるような、物乞いをしなければならない状況に陥った経緯、カラモジャでの貧困・食糧危機、ピアプレッシャーやギャングの介入といった内・外部的な要因、家庭・生活環境などに対する理解を深め、多角的に取り組んでいかなければいけない問題だと思いました。

たくさんの子どもが生活しています

まだイベントはこれからですが、今こうして路上で生活する子どもたちと関わることができて、自分の中でも色んなことを感じ、考えることができるのは本当に貴重な経験。

子どもたち一人ひとりとの関わりを大切に、イベントを通して子どもたちが何か少しでも得られるように、そして自分もこの経験からたくさん学んで吸収できたらいいなと思います。

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