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旬杯関連BOX

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2023夏 みんなの俳句大会「旬杯」関連記事を入れる箱
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#旬杯ストーリー結

旬杯リレー小説[B]→ちあきさんの[承]→PJさんの[転]…からの[結]海の中の彼女

みんなで繋げる物語「旬杯リレー小説」 詳しいことは文末に。まずは物語を紡ぎます。 ◎起【B】作者:PJさん ◎承作者:ちあきさん ◎転作者:PJさん ◎結:海の中の彼女作者:大橋ちよ  僕は慌てて自分の両手を見た。両手はちゃんとあった。  目を上げると、僕の身体をすり抜けて行った彼女がこちらをチラリと振り返った。その顔には微笑が浮かんでいた。  あまりいい感じの表情ではなかった。  彼女はすぐに前を向くと、またザブザブと海の中を歩いて浜辺の男のところへ向かった。

島風ひゅーがさん「承A」→ちピロさん「転A」→PJ【結】

【起A】作者:PJ 【承】島風ひゅーがさん 【転】ちピロさん。 【結】PJ わかったよあの日買ったかき氷いちごじゃなくてメロンだったねm(__)m 【楽しんでいただいた方にPJ小説の宣伝】 久々に40000字の中編クラスの小説を書いたので宣伝します。 夏の少年少女のちょっぴりファンタジーな物語です(※ホラーではありません)。 創作大賞2023に出品しました。 お時間が許す人は、読んで感想をお願いします~

旬杯リレー小説 B

あの日から、彼女を探していた。 いま、私の隣で笑っているのは、あの時の彼女ではない。 しかし、この数十年、私を励まし、支えてくれたのは、紛れもなく、海をこよなく愛する私の妻なのだ。 #旬杯 #旬杯ストーリー結

旬杯リレー小説 結

起ストーリー【B】 #旬杯 #旬杯ストーリー結 「海と魔法使いと」 「何かお願い事ないですか?」 雄二は海に来ていた。 日焼けするのは苦手だから、 パラソルの下で敷物をひいて、 くつろいでいる。 話が長くなるので省略するが、 さっきから隣に座って雄二に話しかけて来る人がいる。 朝、天気がいいのでこの浜辺に一人で来て、 景色を眺めていた。 すると、いきなり話しかけられた。 「あの、お願い事ありませんか? 私、魔法使いです。 名前は、ミカトです」 人間の年齢で言うと1

【旬杯ストーリー•結】続•みんないっしょだよ

⭐️承 ⭐️転 ⭐️結 「おーい!おーい!」 砂浜の向こうからやってきたのは、 お母さんだった。 片手には大きなスイカ、 もう片方にはたくさんの荷物を抱えている。 「どうした?カケル。転んで泣いちゃった?」 お母さんは、砂と涙でぐしゃぐしゃだったぼくの顔を丁寧に洗ってくれた。 「お母さん、どこに行ってたの?」 「うん、お母さんは町に行ってたくさんお買い物してきたよ。スイカも花火も買ったし、みんなでスイカ割りしよっ」 そうだった。 どこに行きたいか聞いた時「

旬杯リレー小説【起C】→riraさん【承】海砂糖→しろくまきりんさん【転】float-glass→PJ【結】海涙

起ストーリー【C】/PJ 約1700文字 『海砂糖』【承】riraさん 『float_glass』【転】しろくまきりんさん 『海涙』【結】PJ  私が小学生の頃、サーフショップでお兄さんにもらったガラスの付いたネックレス。  お兄さんは「フロートガラスで作ったペンダント。海砂糖って名前なんだって言っていた。  私はそのペンダントを家に帰った後、試しにこっそり舐めてみたけど、それは何の味もしなかった。  高校生になって、それが『float-glass』なんだと知った。

【旬杯リレー小説】起PJさん→承友音さん→転riraさん、そして。

起ストーリー【B】/PJ 約100文字 承ストーリー「夢と目覚めは各駅停車」 友音さん 転ストーリー「星降るエクスプレスに乗って」 riraさん 結ストーリー 「白鳥がくれた羽根」 しろくまきりん 美夢郷に降りた菜々だったが、どうしてもあの白鳥が気になって夢見駅に戻ることにした。しかし、菜々が乗ってきた列車は最終列車でもどることができない。菜々は仕方なく線路を歩いでいくことにした。 そこは星空が信じられないほどきれいなところだった。 「夏の大三角形か。デネブ、アル

【旬杯リレー小説まとめ】承・転・結、大盛況で終了いたしました。ありがとうございました!

皆様、夏楽しんでいますか? 私は今、小説にはまっています。 クーラーをかけた部屋の中、アイスコーヒーとルマンドを肴に執筆すること。これは今世紀最大の娯楽かもしれません。 順位やテクニック関係なく、楽しんだもの勝ち! 起承転結、好きに組み合わせ物語をつないでください。 「SS・小説(恋愛,家族,SF,ミステリ,ホラー,ファンタジーなんでもあり)」「俳句」「短歌」「歌詞・詩」など、文字を使った創作であればなんでもOK! すでに最後までたどり着いた物語の【結】のみを変えるのも、と

旬杯リレー小説[B]→友音さんの[承]→riraさんの[転]…からの[結]幻想鉄道の夜

みんなで繋げる物語「旬杯リレー小説」 詳しいことは文末に。まずは物語を紡ぎます。 ◎起【B】作者:PJさん ◎承:「夢と目覚めは各駅停車」作者:友音さん ◎転:星降るエクスプレスに乗って作者:riraさん ◎結:終着駅の向こう側作者:大橋ちよ 列車は滑るように美夢郷駅に到着した。時刻は22時半予定どおりの運行だ。 こんな時間に見知らぬ場所に放り出されることに少し不安を感じた菜々だったが、終着駅なら降りる他なかった。 乗客を降ろすと、列車はドアを閉めて引き返して行っ

【旬杯ストーリー・結】終わらない夏

⭐️承 ⭐️転 ⭐️結 交番からの帰り道。 コンちゃん、茜、僕。 そして、コンちゃんのおばあちゃん。 ぼくらは横一列に並んで、ゆっくり歩いていた。 遠くから花火の音が聞こえる。 「あら、花火かしら。夏だねぇ」 おばあちゃんがのんびりそう呟いた。 そうか、聞くだけの花火もアリだな。 夜風が運ぶ煙と夏草の匂いが鼻をくすぐる。 じっとりと汗ばんだ背中にシャツが張り付いていた。 「コンちゃん」 「うん」 「言ってくれればよかったのに」 「うん」 おばあちゃ

【旬杯リレー小説・結】あなたと奏でる物語

⭐️起 ⭐️承 ⭐️転 ⭐️結 ここは駅の改札口前。都会に慣れていない私を心配し、毎度のことながら律儀に見送りに来てくれる。 甲斐甲斐しく世話をしてくれる彼の姿を見ていると、どちらが親でどちらが子か分からなくなる。 まだ、介護される側になるには若すぎると思うのだが、そういう未来も遠くはないのかもしれない。 歳を重ねるごとに、1日が、1週間が、1年が、あっという間に過ぎ去っていく。 「荷物持ったね?乗り換えの駅、分かるね?」 「大丈夫だよ、分からなかったら誰かに聞くから

旬杯リレー小説[起B]→みすてぃさんの[承]→ちよさんの[転]→からのPJ[結]

みんなで繋げる物語「旬杯リレー小説」 いよいよ「平和を願った」物語のフィナーレです。 ◎起【B】作者:PJ ◎承作者:見据茶(みすてぃ)さん ◎転作者:大橋ちよさん ◎結作者:PJ 「あんた行くとこ無いんじゃろ?」  そう声をかけられた。  何も考えるタイミングではなかった。とにかく屋根のある場所へ行かなければならなかった。 「こっちじゃ!」  そう言って女性は僕の手を引いた。  彼女の進む先には、瓦の上にかやぶきが乗った家があった。  彼女は木でできた引き戸を力に

【旬杯リレー小説・B結】新たな約束をもう一度【シロクマ文芸部】

今回、旬杯リレー小説とシロクマ文芸部を勝手にコラボします💦 私が書いた承の続きをPJさんに書いて頂きました。さらに、その続きを書きます❗️ では、どうぞ💛 ++++++++++  私の日常は、高校に入学してから色を失くしてしまった。  しんちゃんと交わした10年後に会う約束の日の前日、私はあの海にいた。海はあの日とちっとも変わっていなかった。ここへ来るのは何年振りだろう。大学から東京に行ったから、7年ぶりだろうか。向こうに見える海の家で、しんちゃんは練乳のたっぷり掛

【旬杯ストーリー・結】たとえ世界が滅びても

⭐️承『いつも隣に』rira(200文字) ⭐️転『宇宙からの使者』PJさん(213文字) ⭐️結 20時ジャスト、全世界で人類滅亡に匹敵する隕石の衝突がニュースで発表された。人々は生き延びる方法を探して略奪や暴動を繰り返し、うかつに街を歩けない。 19時、ぼくらは約束通り顔を合わせた。 「私たち、どうなっちゃうの?」 ぼくらには身を潜められるようなシェルターなどないし、家族もすっかりあきらめて最後の晩餐をしていた。だけど僕は.. 「リナ、大丈夫。ぼくたちはもう