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自分に何が足りないか分からない

こんにちはシュンです。
「自分に何が足りないかがわかりません」今日はこんな質問に答えていきます。
こういう選手が多いのかどうかは分かりませんが、この質問をしてくれた選手は自分に足りない物が何かを考えているだけで立派かもしれませんね。

体育館に行くと自主練してたり、チームで練習している方をよく見かけますが、多分ほとんどの選手は「自分がどういう練習に取り組めば良いか」を考えずに練習しているのでしょう。もちろんそれでも上手くなると思いますが、どうせキツイ練習するなら上達の加速度を上げたいし、もっと上手くなりたいですよね。

センスのある人は上達するかと思いますが、僕は運動センス皆無だったので誰よりもハードに練習してもなかなか上達しませんでした。今日はそんな何が足りないか分からないという選手に向けてお伝えしていきます。


理想の自分を決める

自分に何が足りないか分からない理由は簡単です。

「足りている自分を想像していないから」

です。何かが足りないという事は、何かが足りている自分との比較が必要なわけです。それはつまり理想の自分です。これがないとどうにもこうにもなりません。
分かりやすく言うと

"目標設定が出来ていない"

これだけです。僕はよく地図を使って例えるのですが、目的地がないといくら地図を眺めたってどこにいって良いか分からないですよね。目標が曖昧ということは何が足りないかも明確にできる訳がないです。目的地が決まっていなければ、移動手段も、かかる時間もお金も本当に辿り着けるのかも分からないのです。

逆に目的地が決まればあとはどうやっていけば良いか調べるだけです。僕は山口県の下関に住んでいるのですが、東京に行くと決めたら飛行機か新幹線が選択肢に浮かんできます。あとは予算や各便の出発、到着時間を調べて目的地に問題なく辿り着ける最良の手段で東京に行くだけです。目的地が東京なのに何も考えずに自動車で家を出たら到着までに1日かかってしまいます。

でもバスケット(その他の事もほとんど)に関して、しっかりと目標を決めてそこへの最善の手段を調べて実行する人ってほとんどいないです。だからこれさえ出来れば、多少才能がなくても周りをぶち抜いていけます。NBA選手には限られた人しかなれないかもしれないけど、今のチームで試合に出るとか、本気でやればプロにだってなれるかも知れません。

目標を設定する上で大事なこと

理想の自分(目標)を設定する上で大事なことは

①ワクワクするか
②期間
③数値(明確化)

細かいことを言えばもっとありますがざっくりこの3つです。

①ワクワクするか
目標は自分がそれを達成した時にワクワクするかどうかです。このワクワクがなければ目標に向けて行動する力が湧いてきません。目標設定を「旅費100万円を貯める」だけだと「100万円を貯めた!!」で目標達成となってしまいます。お金を使って旅行するのが本来の自分がやりたい事で、もっともワクワクするところです。なので「アメリカに行ってNBAを観に行く為に100万円貯める!!」という様に、自分がアメリカに行って大好きなNBAを観て大興奮しているところが想像できる様にしてください。

②期間
「アメリカに行くために100万円貯める!!」

….50年後(80歳)…..

「よし貯まった!行くぞ!」ってなりますか?多分体力きついしその頃にNBAファンかも分からないし、意味あるのか?って感じだと思います。自分がいつまで生きているかも分からないです。なので必ず期間を決めてください。「来シーズンのクリスマスまでに100万円貯めてレイカーズのクリスマスゲームを見に行く」と。期間を決めない目標はただの夢で終わってしまいます。

③数値(明確化)
達成したかどうかが明確に分かる目標にしましょう。上の例で行くと「100万円貯める」「NBAを観にアメリカに行く」という誰がみても達成したかどうかが判断できるものにしてください。

バスケットの話に戻ると「シュートが上手くなる」というふんわりとした目標を立てるとどうなりますか?人によっては半分入れば上手いという人もいますし、6割だと調子悪いという人もいます。「1試合平均3本スリーを決める」「スポットでの確率80%、試合中50%」など達成したかどうかが分かる目標を設定しましょう。

現状と目標との差

目標が設定できたら現状の自分を把握しましょう。仮に「1年後シュート80%で決めて試合で活躍している自分」を目標にしたとしましょう。

現状の自分は
・シュート50%
・試合に出れていない補欠

だとしたら理想の自分になる為には
シュート率30%アップ
・試合に出る

ここまでして初めて自分に足りない物が見えてきます。
自分に足りないこととは

「なんとなく上手くなるために必要なこと」
ではなく
「目標(理想の自分)と現状の自分のギャップを埋めるために必要なこと」

なのです。

自分に足りないもの

目標と現状の差が足りないことだと認識できたら、あとはここから何をしていけば良いのか自分で調べて、考えて、人からアドバイスをもらって必要なことを決めていきます。まずは現状の課題から考えていきます。

シュート率30%UPのための課題
・シュートフォームが悪い
・シューティング本数が足りてない
・打てる場面が少ない
・キャッチが下手
・飛距離が足りていない
etc

課題が出てきたらそれをどう解決できるかを考えていきます。

解決策
・正しいシュートフォームを調べて実践する
・シュート本数を増やす
・強いパスを出してもらう、ハンドリング練習を入れる
etc

考えたらキリがないですが、これをひたすらやって精度を上げていきましょう。分からなければ調べる、詳しい人に聞くなど繰り返します。解決策が大量に出てくると思うので、優先順位をつけてやるべき事から取り組んでいける様にしましょう。

あとは目標に向けて必要な練習をより短期間の目標として設定していきます。
「試合に出て3Pを1試合平均3本以上決めて活躍している自分」を達成するために「9月30日までに、スポットシューティングを1日平均300本週5で行い、計5,000本を打つ事で確率を50%から55%に上げる」という様により具体的な短期目標を設定します。

目標は達成しなくてもいい

目標は達成しなければならないと思っている方がほとんどだと思っていますが、達成しなくても大丈夫です。僕も30歳までにB1でプレーするという目標を持って挑戦していましたが、結果はB3で終わってしまいました。めちゃくちゃ悔しい気持ちでしたし、上手くいかない時はきつかったですが、そこに向けて自分ができることは全てやり切った結果なので後悔はありませんし、そこに向けて挑戦したからこそバスケが前よりも格段に上手くなって楽しめる様になりました。

そしてその過程が今の自分の価値観や次の目標へとつながっています。目標は達成できなければ人生が終わってしまうものでもありません。達成できなくても次なる目標を設定してまた向かえば良いだけなのです。

勘違いして欲しくないのは、「結果として」達成できなかったのであって、その過程は覚悟を持って、本気で目標達成する為に全力を尽くさなければなりません。目標に向かっている時は達成できなければ人生が終わるくらいの覚悟が必要です。中途半端にプロになりたいと言っている、僕より才能のある選手を何人も見ましたが、プロチームでプレーできずに中途半端に終わっていく人がほとんどです。その後に残るものは何もありません。

最後に

僕の考えは元を辿ると、本気で達成したいワクワクする目標が設定できるかどうかというところにいつも行き着きます。それくらい目標が大事という事です。目的地のない航海は路頭に迷い、そのうち船が沈んでいきます。

自分に足りないところが何か?何を練習すれば良いのか?
そう悩む選手は多いでしょう。

まずは自分がどんな目標があるのか考えてみるのが1番だと僕は確信しています。ではまた

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