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南アルプスで冬の山景色をほしいまま

冬の鳳凰山へ。
2年前は薬師岳までしか行けなかったから、
今回は観音岳まで行ってみたい。
そんな思いを胸に再びやってきた。

🥾樹林帯と魅惑のテント泊

夜叉神峠登山口に着くと、そこには
2年前とは打って変わって雪が一切無かった。
夜叉神峠に向けて登り始めるものの、
雪の「ゆ」の字もない寂しい状況が続く。
峠が間近に迫ってきた頃にようやく、
ちらほらと白いものが地面に見えてきた。
到着した夜叉神峠からは、雲一つない青空を
切り取るように横たわる白峰三山が見えた。

ここから見る白峰三山はやっぱりお見事!

少ないながらも雪が出てきたので、ここから
12本アイゼンを装着して歩くことにした。
ただ、出発してすぐに再び雪が無くなり、
アイゼンの泣く音が虚しく山間に響く。。
せっかく研いだ爪が削れていく〜〜
シーズン終わりにまたしっかり研がなきゃね笑
夜叉神峠から先は、一度標高を落とした後に
杖立峠まで樹林帯の急登が続いている。
長い樹林帯の急登はなかなかしんどいけれど、
左手のカラマツの樹間から見え隠れする
白峰三山をチラチラ見ながら頑張って登る。

杖立峠付近、雪はまばらにあるだけ
※下山時に撮影

昼過ぎに今日の行程を終えてテントを張った。
メンバーが持ち寄った酒とつまみで宴会開始🍻
晩飯は師匠が用意してくれたビーフシチュー✨
そしてこの日、ココアにウイスキーを入れると
ものすごく美味しいことが発覚!
これはクセになるやつだ😎

🥾感動の夜明け

早朝5時過ぎにテントを出発。
真っ暗な樹林帯をゆく。眼下には、下界の
街明かりが散りばめた宝石のように光る。
やがて、空の色がゆっくりと変わり始めた。
漆黒から紫、そしてオレンジ色が滲み出し、
山の端から夜明けの光が溢れ出してくる。

ようよう白くなりゆく山際…
山で迎える大好きな時間

🥾稜線は青と白の世界!

すっかり明るくなった樹林帯を抜けて、
砂払の頭で鳳凰三山の稜線に飛び出す。
稜線に出た途端に目に飛び込んでくるのは、
標高3,033mの仙丈ヶ岳だ。
南アルプスの女王という異名に相応しい、
女性的で優しくも堂々とした佇まいが見事。

美しい仙丈ヶ岳

林立する花崗岩と白い砂地に積もった雪。
まさに、白一色の鳳凰の稜線と青空の
コントラストを楽しみながら進んでいく。
一度薬師岳の西側をトラバースで通過して、
まずは目標の観音岳を目指して進んだ。
トラバースでは、今回唯一のラッセルをした。

青と白の世界!

観音岳に着くとありとあらゆる山が見えた。
中央アルプス、御嶽、北アルプス、北信の山…
そして、なんといっても間近に迫る白峰三山や
仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳が素晴らしい。

三角点に置かれた観音岳プレート
甲斐駒の奥には北アルプス、右手前は地蔵岳
激しい岩肌を剥き出しにした北岳
いつかはバットレスへ…

そして、山の景色ではないけれど、観音岳から
眼下に見える釜無川が創り出した河岸段丘が、
地理好きの僕にとってはとても面白く、
テンションの上がる景色だった。

典型的な河岸段丘
タモリさんが好きそうな景色笑

先ほどパスした薬師岳に向けて戻っていく。
今度は富士山を正面に見ながらの稜線歩き。
引き続き、白峰三山の絶景をほしいままにして
薬師岳の山頂にたどり着いた。

均整の取れた美しい富士のお山
三度目の薬師岳

🥾なが〜い下山

楽しかった稜線歩きを終えて、
再び樹林帯の中に飛び込んでいく。
南御室からの登り返しがしんどい…

ここから登り返し
長い下山が憂鬱になる…

テントを撤収して、黙々と歩く。
長い下山とはいえ、仲間たちと喋りながら
歩いていると案外あっという間に感じるもの。
14時ごろに夜叉神峠まで辿り着き、
雲に飲まれそうになる白峰三山に別れを告げ、
登山口へ向けて降りていった。

白峰三山に別れを告げる
また来るね!

🥾まとめ

2年ぶりに訪れた冬の鳳凰三山。
暖冬で雪が少ない寂しさはあったけれど、
目標の観音岳まで無事に行けて大満足。
何より、抜群の天気に恵まれたおかげで
久々の南アルプスを存分に堪能できた✨
そういえば、地蔵岳、観音岳、薬師岳を
合わせて鳳凰三山というけれど、
今回は地蔵に行ってないから鳳凰二山(笑)
とっても楽しい鳳凰二山で過ごした二日間、
今回もおつかれ山でした🏔️

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