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夫入院(11/1日記)

■10/31(日)
 夫が緊急入院することになった。「大げさな」と夫は乗り気ではなかったみたいだが治らなさすぎる痛みに不信感を抱いて総合病院の緊急外来に連れて行ったところ、近所の町医者の診断ではない緊急性の高い病名をつけられた。やはり病名はでかいとこに行ったほうが絶対いい。
 命に別条はない病気だがしばらく会えない。コロナ渦なので面会等々もできず、パジャマなど入院キットは一式購入するスタイルだったので特にわたしにできることはない。久々に一人暮らしをすることになり、すなわちひとりで寝るのがもう5〜6年ぶりだ。
 案の定寝れず深夜4時くらいまで10分寝ては起きてしまうをくり返す。どうやら隣に人間がいるという安心感がないと寝れないらしい。ラジオやテレビ、電気も全部つけっぱなしにしないと不安が消えず、しかしそうなると騒がしすぎて寝れない。寝方を忘れた。
 眠るのが怖くて睡魔に抗っていたもののしばらく寝落ちてしまい、汗だくで飛び起きて焦り、まだ5時前だったけど体がぬるっと重く、眠気はあるのに安眠できないことを悟って、さらに朝が始まる時間が近づきこのまま眠気に従って眠ることもできないことに絶望した。
 選挙の結果も自分が思い描いたいたものではなかったし、京王線のジョーカー仮装無差別テロもわたしを萎えさせた。夫の入院が決まったとき主治医に「奥さんにおかゆを作ってもらってね」といわれた気持ち悪さも忘れられない。介護や介抱をする対象物に思われたことが女でいたくないわたしにとっても悔しかった。

■11/1(月)
 朝から仕事など活動し、午後に夫の病院に差し入れに行く。PCなど仕事関連のものに加え、化粧水などは入院キットに含まれていないものを看護師に渡してもらう。
 昨日の夜から食べていなかったので、15時くらいにファミレスで食事を取る。しかし、味気なく最後まで食べられずに残し、コーヒーで腹を埋める。食事するのもつかれる。
 寝方を忘れたのに、ちゃんと眠気は夕方に襲ってきて、16時ごろに帰って少し寝た。2時間ほど寝るが、疲れがとれない。眠いがここで寝ては昼夜逆転するし、仕事が溜まっているのでむりやりファミレスに出かける。些細なことでも話し合える相手の不在、安心感の欠如がしんどい。疲れが取れない。涙がそこまでたまっていた。梅干しを食べ酸味が口の中を支配したときの感覚に似ている。前歯が小刻みに震えているのがわかる。そういう小さなストレスをしっかり感じたとき、初めて危機感を覚える。
 まずいと思ってとりあえず文章にするようにした。逃げ道は書くことにしか残されていない。


今度一人暮らしするタイミングがあったら猫を飼いますね!!