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大いなる疑問のはじまり

昨年12月に 「みんなでつくろう、これからの医療 <People’s Power flow into Healthcare:PPH> プロジェクト」 をスタートしました。

かなりの準備に時間をかけたので、私としては満を持してという感じでした。
 
このプロジェクトは一言で言えば、「医療というみんなのものを、みんなで創っていこう」というものです。
 
さらに具体的に言えば、病気や資格の有無に関わらず、すべての人たちが語り合い、病気をもつ人視点の治療・薬・サービスを「あたりまえ」にすることを目指しています。
 
これまでの医療おいて、病気をもつ人が受ける治療方法や薬、医療機器やサービスの開発にあたり、本当のエンドユーザーである病気をもつ人の視点が、しっかり活かされてはいないと認識しています。
 
薬でいえば、製薬業界にある「プロモーションコード」と言われる規制の存在が強く影響し、製薬企業は、販売先である医療者とのコミュニケーションの中から病気をもつ人の状況・思いを聞くに留まっているのです。
 
「プロモーションコード」は、別に病気をもつ人と話してはいけないということではなく、自社の薬を直接宣伝してはいけない、ということなのですが、それをかなり拡大解釈していた印象があります。

少し遡れば、私が製薬会社をはじめとしたいわゆるライフサイエンス企業で講演等をはじめた約8年前、最初に講演した企業で感じた違和感をはっきり覚えています。
 
目すら合わせないようなよそよそしさ、ものすごい居心地の悪さ…。
 
担当者がプロモーションコードについて説明し「患者さんと話をすることは何の問題もない」ということを理解してはじめて目を合わせてくれました。そして、こうして病気をもつ人の話しを聴くことすら初めてだということも知り、
 
「命にかかわる薬を創っている人たちが、エンドユーザーである病気をもつ人と対話をしたことがないのか…」
 
正直、愕然としました。
 
3歳から医療のお世話になり、様々な治療を受け、多くの薬を服用してきました。
 
その効果で人生が変わる程に生活の質が向上した薬もあれば、私には合わず副作用で自尊心が傷付けられるような辛い思いをした薬もありました。
 
それでも、言うまでもなく、医療者やライフサイエンス企業の方には心から感謝しかありません。
 
しかし、今病気で辛い思いをしている方々、未来の医療のあり方というものを想像した時に、これは自分のことだけではなく、様々な疾患をもつ方々の体験や思い、生活上の悩みや課題をしっかり企業に伝えていかねば、と強い気持ちが沸きあがったのです。
 
病気をもつ立場から具体的に医療に声を届けていくことが、そう簡単なものではないことを、活動をすればするほど分かってきました。
 
それらの多くの経験の積み重ねと、多くの方とのご縁がこのプロジェクトの発足に繋がったのです。

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以下のイベントは終了しております。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
記録のために残しています。

みんなでつくろう、これからの医療 プロジェクトがイベントを開催します!↓(盛況のうちに終了しました!)

★【7月11日13:00~】みんなでつくろう、これからの医療 プロジェクト <オンラインイベント>「あなたにもわたしにも 医療をつくるチカラがある」 開催のお知らせ(終了しました)

「みんなでつくろう、これからの医療」プロジェクトが目指すものをお伝えするほか、オンライン交流会「みんなで話そう、これからの医療」を行います。複数のグループに分かれ、少⼈数で”これから”の医療をざっくばらんに話し合いましょう!

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