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「脊振町のわくわく星人」 佐賀大学 本間遼平

0→1(ゼロイチ)を生み出す地方プレイヤーの「1歩目」に焦点を当てた「0.1(ゼロ テン イチ)」。地方という土地で活動している人たちは今の活動をどんなきっかけで、どんなことから始めたのか。これから新しい1歩踏み出す人を後押しするための記事です!


「脊振町のわくわく星人」
佐賀大学 本間遼平

佐賀県神崎市脊振町を拠点に活動する大学生 本間遼平さん

現在、佐賀大学に通う現役の大学生でありながら、自身のふるさとを盛り上げるために奔走する本間さん。学生ならではの視点と武器を使い、実家の農業を手伝いながら、自分自身でも様々な取り組みを行う。
佐賀の山の中で育ち、その先を見つめる本間さんの「1歩目」とは。

自己紹介:農業の力で背振町を元気に!

佐賀のわくわく星人こと本間さん

ー(梶原)自己紹介をお願いします。

(本間)佐賀大学芸術地域デザイン学部2年の本間遼平と言います。
キャッチコピーがあって、わくわく星人って色んな所で自分を売り込んでます。
生まれは熊本県なんですけど、1歳になる前に佐賀県に引っ越してきて、今は佐賀県神崎市脊振町っていう山の中に住んでます。
普段は大学に通いながら、実家の本間農園っていう養鶏と農園の手伝いをやってます。そこから派生して、佐賀大学の留学生に農園に来てもらって農業体験ができるイベントを企画したり、実家で作った商品をイベント出店で販売したり、農業を軸として脊振町を盛り上げるために色んなことをやってます。

本間さん自身も実家の養鶏と農園を手伝っている

ー今、行っている活動はどういう経緯・きっかけで始めたんですか?

(本間)ちょうど自分が脊振の小中学校に在籍してた時に、目に見えて町の衰退を感じて、地元にあったラーメン屋さんが閉店したり、コンビニみたいな個人経営の雑貨屋さんがなくなったり。それから、通ってた学校が自分達の学校内で給食を作って、提供してて、それも生徒数の減少と効率化の観点で給食センターに合併されてしまって、生活に近いところですごい変化が起きてた時期でした。
高校は佐賀市内の高校に入学したんですけど、そのタイミングで母校の新入生が0になったり、弟の学年が上の学年と合併したり、町がなくなっていくんじゃないかって感覚はすごくありました。その感覚は今の活動に繋がる1つのきっかけだったと思います。

マインドの1歩目:自分の地元をもっと楽しんでもらいたい

子どもの数が減り続ける脊振町

ー町の衰退を目の前で見て、感じていたからこそ、なにかしないとって思ったんですね。

(本間)世間では過疎地域には一定見切りをつけて、町を集約させていくみたいな考えや流れもあって僕自身、納得する面もありますけど、でも本当にそれでいいのかなと。自分の生まれ育ったふるさとがなくなるのは、やっぱり嫌ですしね。

父が田んぼの田植えイベントを毎年企画していて、小さい時から僕はその田植えイベントに参加していて、毎年それが楽しみだったんです。田植えの季節になると、町の内外から100人以上の人が集まって、僕含めてみんなで田植えをやって、それがすごく楽しくて。だからこそ、地元の子どもたちにも寂しい思いじゃなくて、楽しい思いをしてほしいなって思うようになりました。

ー僕も田舎生まれ、田舎育ちなので気持ちはすごい分かりますね。自分が見てきた風景とかがなくなるっていうのは、頭で分かっていても、かなり複雑ですよね。

(本間)田植えのイベントもですけど、川で遊んだり、山駆け回って、野草を天ぷらにして食べたり。脊振の自然を堪能しまくって過ごしてきたので、そういうワクワクを子ども達に与えてあげたいし、それを与えていきながら脊振がよくなっていったらなって思います。

動きの1歩目:周りの環境の外に学びを求める

地域づくりを行う大人にたくさん会いにいった

ー自分自身の原体験の中から、地元を楽しんでほしいと思ったとき本間君はどのようなことから始めましたか?

(本間)大学では地域創生について学びたくて、地域系の学部を選びました。ただ、授業では地域のこと全然学べなくて正直、時間の無駄だなと思ったこともありました。でも、学部の特性として地域に貢献したいと思う学生が多くて、イベントの情報とかサークルとか授業以外の形で学べることがたくさんあるなと。それで、サークルで地域おこしをやったり、インターンに参加したり、人に会うみたいなことを繰り返して、学外で自己成長の時間を作り始めました。そうでもしないと大学やめちゃうなとも思ってましたね。(笑)

ー今は、イベントの出店なんかが学外でのチャレンジになるんですか?

(本間)それに加えて、夏休みにセブ島にビジネスを学びにいく予定です!「武者修行プログラム」っていう、海外で2週間ビジネスを学ぶプログラムがあって、今年の夏はそれに挑戦する予定で、今そのためのクラファンも頑張ってます。

ークラファンもやってるんですね!めちゃくちゃ大変って聞くけど・・・

(本間)めちゃくちゃ大変でしたね(笑)
クラファン自体は上手く活用できるようになったら武器になるし、今回上手くいかなくても、将来やりたいことのためにここで経験を積むのは大事だと思ってチャレンジしました。できるようになるためには、何事もやってみるしかないと思ってるので。
ただ実際にやってみると大変すぎて、最初は何事も経験だ!って思って始めたんですけど、あまりに大変だったのでなんとか目標金額を集めたいですね。

脊振町で佐賀大学の留学生を集めた農業プログラムを実施

ー脊振町を盛り上げるために、国内外の色んなフィールドでチャレンジしてると思うんですが、最終的な夢や目標を教えてください。

(本間)今はイベントとか単発のことはできてるんですけど、それだけじゃダメでビジネスで継続的な仕組みにしないといけないって思ってます。あとはとにかく人がこないと、どうにもならないのでテレワークしながら、ちょっと農業したい人が泊まれる場所や人が集まれる宿とかカフェとかもやってみたいです。人が集まれる拠点を脊振に作って、そこから分岐してイベントで人を集めたり、町に経済効果を生み出したり、そんなことができたらなと思います。

メッセージ:みんなが「わくわくできる」町おこしを!

関わる人すべてがわくわくできる町おこしを

ー最後にメッセージをお願いします!

(本間)わくわく星人として、町に住む人も、町を作っている人も、みんなが「わくわくできる」町おこしを仲間と一緒にやりたいなと思っています。自分自身の能力がそこまで高くないからこそ、1人ではなくて、一緒にやってくれる仲間を作りながら、頑張っていけたらなと。
今回のクラファンはその1歩目ですね。まだまだ未熟で、恩返しできる部分は少ないんですけど、今後も応援してくれる人たちも含めてわくわくするような活動を行っていけたらなと思っています。


久しぶりの取材、そして同年代のアツい思いに僕自身もすごくエネルギーをもらいました!自分だけの原体験をひっさげて、外の世界に飛び出す様子はたくさんの人の注目を集め、彼を応援する人たちが今後も絶え間なく生まれていくんだろうと感じました。
本間さんの新たな1歩目のチャレンジ、クラファンもぜひみなさん、応援しましょう!

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