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エッセイ・コラム(単発)

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1記事で完結するエッセイやコラムです。
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#エッセイ

【エッセイ】初心と慢心

あなたには、何か継続しているものは無いだろうか。 仕事、趣味、ダイエット どんな種類のものでも良い。 それらを初めた時のことを思い出してほしい。 どんな気持ちだったか。 「うまくやっていけるかな」 「言われた通りにできるかな」 「きちんと続けられるかな」 きっと不安があって、緊張していたのではないだろうか? 動作は慎重になり、目の前のことに精一杯。 どんなに単純で簡単な手順でも大切にしている。 不安以外には、希望もなかっただろうか。 「社会に貢献したい」 「プロ

「勝てば幸せになれる」という呪い

「勝てば幸せになれる」 そう思い込んで生きてきた。 受験、就活、出世競争 物心ついたときからずっと、 誰かと争い、勝つことを目指していた。 でも、僕は知らなかった。 誰かに勝っても、幸せになれないことを。 むしろ、その言葉が自分自身を苦しめていたことを。 オランダ生活が無ければ、一生気づかなかっただろう。 勝利への承認 はじまりは幼稚園。 僕のクラスでは、ポケモンが流行っていた。 ひとりのクラスメイトが、ポケモンの絵を描いて持ってきた。 「絵を見せて」と彼の

奇妙な現象

「今年は~な年でした」 「新年は~な1年にしたい」 大晦日から正月にかけて、こんな言葉がよく目に入る。 それらを見たときに、ふと思った。 「何で、同じ時間に、少なくない人が同じような行動をするのだろう?」 「それぞれの人に流れている時間は違うはずなのに」 出てきた答えは「わかりやすいから」だった。 人は何かを測るために数字と単位(=基準)を発明した。 長さ、重さ、個数、金額、 「時間」もこれに当てはまる。 太陽の見える位置が1周するまでを「1日」 季節が1周するまで