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週刊中坂編集余話「無課金で推し活」

こんにちは
週刊中坂編集部です。
今日は急遽振替休暇を取得することとなったので、ここのところ考えていることを書いてみようと思い立ちました。
駄文ですがお付き合いくださいませ。

今更で恐縮ですが、私はアイドルヲタクです。
SKE48中坂美祐さんのファンです。
対象はアイドルでも誰でもいいのですが、推す(応援する)ことって何をもって推しているのでしょうか。
推し活といえば、CD買ったり、グッズ買ったり、ファンクラブに入ったり、コンサート行ったり…ということが思い浮かびます。

推しの人気のバロメーターにもなりますので、営業成績的なものに直結する推し活というのは文字通り「推して」いるのでしょう。
私は、自身の体調不良による療養生活でアイドル現場からの離脱を余儀なくされ、コロナ禍というのも相まって、いわゆる推し活から距離を置きました。そして推し活を客観視するようになった時にもたげてきたのが「みんな無理してないか」という思いでした。

AKB48グループに限った話になってしまいますが、選抜総選挙というイベントがあり、ランクインさせるためにそれこそ大量のCDを購入するなどして、票をかき集めることがヲタクの年中行事のようになっていました。
金を積まなきゃファンに在らずといった勢いで、互いに煽り煽られていた状況。私もその渦中で無理してお金を投じるようなこともありました。その時は自覚しませんでしたが、あの頃は本当に狂騒的でした。

むろん、アイドルも稼業ですから、売上あっての代物です。推しにお金を使うこと自体は全然おかしくないです。ただ、一旦離れた身からすると、ファンが身の丈を超えて無理している様子を垣間見た時に、本当に楽しめているのかどうか疑問に感じるようになってしまいました。
課金すればするほど握手とかサインとか本人との接触は多くなるわけですが、それも一定のルールの範囲内の話であって、個人的に付き合えるといったエスカレートが設定的にあり得ない以上、課金に比例して満足度が青天井に高まる訳でもないように感じます。本人との接触だけではなくてファン同士の競争に打ち勝つという優越感としての満足度もあるのかもしれませんが。
いずれにしても満足度には頭打ちがあるはずで、
そのカウンターストップギリギリのところをずっと課金し続けている状態というのは、どういう状態なのでしょう。
今の状態を少しでも喪失したくないという維持反応なのか、慢性的な関係になっているからこその義務感なのか。
そして、無理して課金しているのであれば、その状態が安定的に続くわけではありません。
無理と分かった時点でスッっとドロップアウトできればいいのですが、そうそう簡単にこのスパイラルから抜け出せません。依存症と同じ構図です。
そうなったら手をつけてはいけないお金に手をつけたり、多額の借金をすることもあるかもしれません。そこまでいったら、身の破滅ですし、推しにも大きな衝撃・迷惑を与えてしまいます。

ファンの一人ひとりが身の丈に応じて、推し活を持続的・安定的にできるバランスをとっていくことが大事なのだと思います。

能書をダラダラ書いてしまいました。
そんなことを考えていた私は、逆に無課金でどこまで推し活できるかチャレンジしたくなりました。
推し活のリソースはお金だけではなく、時間や気力体力といったものもありますが、やはりお金が主要リソースであることは間違いありません。
単に我慢するというよりは、適度な満足度も得ながら安定飛行できる状態にしてみたくなり、時間や気力体力も同じぐらいの消費で安定的なトライアングルを構築できないかなと思いを巡らせました。
接触報酬型ではない、昔のアイドルとの距離感ぐらいで推し活できないものかと。

Twitter、Instagram、SHOWROOM、YouTubeなど無償のSNSや配信サービスで推しの動向がわかり、コメント書き込むなどで間接的ですがコミュニケーションも図ることができます。
もともと中坂美祐さんは発信力が高く、上記のコンテンツで十分過ぎるほど情報が得られ、楽しむことができました。そして自分が無償コンテンツで見聞きした情報をノートにまとめてみることで、その情報量を肌で感じるようにしていました。

フリーライダーでも全然楽しめる。
そう確信できた一方で、無償の恩恵をもらってばかりというのも推し活とは少し違うと思いはじめていました。単なる貰い手でしかないなと。
ちょうどその頃、とあるダジャレから週刊中坂を思いつき、中吊り広告風のネタ画像を面白おかしく作ってみたこともあって、無課金だけど時間と体は使うといったバランス作りのために、上記のノートを元にした無償コンテンツとして週刊中坂を発行することとしました。
推しに興味を持った人が、推しの魅力にハマっていくためのお手伝いになる、そういった間接的な支援のカタチで「推して」いけるのではないかと考えたのです。
今まで1年半毎週発行していますが、少しでもお役に立てているのかどうか成果の程は分かりません。たまに中坂さん本人からいいねを貰えますので、活動の存在を認めてくれていると都合よく解釈しています。

今現在、推しに課金をしているのはオンラインサイン会でCD3形態を1セット購入しているだけです。
年間では7千円or1万4千円ほどです。
平均すると月1,000円ぐらいです。
だから完全無課金というわけではありません。
あまりSHOWROOM配信も覗けないので、推しからの反応は年に1,2度のサインとコメントだけということになりますが、距離感ある前提でのミニマムな推し活ですので、七夕みたいな感覚で推しのコメントを待つというのも、特別感が増して嬉しいものです。
ちょうど今回のシングル発売が七夕の時期ですので、なおさらそう感じます。

お金をたくさん使う推し活もあれば、私のようにお金をほとんど使わない推し活もあります。
たまたま推している中坂美祐さんの発信力が高いからこそできるのかもしれません。
お金を使えば満足感も高くなりますし、推しの人気も高まります。大事なのは周りを気にせず自分自身の身の丈と満足感とのバランスが取れればいいのです。

みなさんも推し活に無理を感じたらバランスを見つめなおしてみてはどうでしょうか。

#創作大賞2023 #エッセイ部門