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今日はお前を落とすぜ♡の行動経済学 (営業必見)

キャバクラで負けない勝負をする

≪1.あれだけ金を使ったんだ俺は今日お前を落とす≫


私がある会社の社長と飲んでいる時に「Aというお店(飲み屋)に行っているだけど今のところコスパ悪いんだよね。あれだけ金使ってるし、同伴も行ってるのにキスもさせてくれないだよ。今度、クリスマス予約してるけどプレゼント何がいいと思う?」

あーこれ、典型的なイベントで金使ってクリスマスの日を勝負と決めているパターンだよ・・・。

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≪2.競馬で大穴に賭ける≫

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(例:5/2日(土)東京のレースを見てみましょう)
競馬は全部で12レースあります。条件やレース内容は多少異なるもののどの日にちをみても大体似たような展開になっています。では・・・
1R :「3歳未勝利」    16頭出馬ー大穴 283.5倍
2R :「3歳未勝利」    16頭出馬ー大穴 372.4倍
11R :「青葉賞G2 」    18頭出馬ー大穴 317.7倍
12R :「4歳以上2賞クラス 」16頭出馬ー大穴 162.2倍

競馬の最終レースでは大穴にかける人が続出します。
当然、かける人が増えるということはオッズは下がります。


≪3.メンタルアカウンティング≫

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その名の通り「心の会計士」という行動経済学の概念を説明します。
人はお金に関して何かを判断する時、自分のなかに小さなフレームを作り、その中で意思決定をします。
(・・・この「メンタルアカウンティング」はカーネマンと並びノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のリチャード・セイラー氏の提唱理論です。)
第1章の記事で話しました。「人間は必ずしも合理的に動かない」という行動経済学の前提に基づいています。https://note.com/shujijo64/n/nd38238612e93

2.の競馬の例でいえば・・・1日を12Rでの収支と自分で決めているために 1日の中で損をしていたら最終レースで損を挽回しようという心理が働きます。しかし、当然冷静に考えたら「負けない」ためには本命にbetしますよね。

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≪4.メンタルアカウンティングの実験≫


セイラー氏の実験。2つの質問の違いを検証します。
A:映画を見にこうとして10ドルの前売り券を買いました。当日映画館に行く前売り券をなくしたことに気がつきました。
あなたは10ドル払ってチケットを買いますか?(当日券も10ドル)


B:あなたは当日券10ドルで観れる映画を見に来ました。しかし、券を買おうとした時に10ドル紙幣をどこかで1枚なくしたことに気がつきました。
あなたは10ドル払ってチケットを買いますか?

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AのYesは46%に対しBのYesは88%でした。・・・でも無くしたコストってどちらも10ドルですよね
Aはこの映画を20ドルで見ると感じてしまったのに対しBは紙幣を無くした事と映画を見る事は無関係であると思いこんでいるためこの様な回答になるのです。

≪5.キャバクラ通いの社長≫


キャバクラ通いの社長の話に戻します。彼は自分の中でクリスマスまでが勝負と決めています(高校生かよ)。いままで散々キャバ嬢に金をつぎ込んできましたが、彼女とのロマンスは発展しません。彼の中でこれまでは「負け」でありクリスマスという競争率が高く、たいそうなギフトも多くの中の一つに数えられる日に「大穴」を狙って勝負をかけようとしているのです。
彼は自分の中の小さなフレームを作り意思決定をしていますよね。

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≪5.キャバ嬢に聞きました・・・キャバ嬢の本音≫
実際は日本のキャバ嬢、ベトナムのキャバ嬢(カラオケ嬢)に聞きました。
1.同伴出勤:お金、売上になるけどぶっちゃけ面倒くさい。客は奢ってあげてると思っているかもしれないが、本音はそんな時間、家でゆっくりしたい。
2.プレゼント:お金が一番。欲しいものもあるけどアクセサリーやバックなど身につけないといけないものは面倒くさい。だって気分によって変えたいのに「この前あげたやつ何でつけてないの?」でしょ
3.一番いい客:お店でのお金の使い方がスマート。短時間で多くの金を使い、長居をしない。
4.嫌な客:キスさせろ、ホテル来い。もう見え見えなんだよ。Lineとか面倒くさい。

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・・・トホホですよね。
まぁ。彼女達からすれば「商売」ですから。恋愛をするために働いているのではなくお金を稼ぐために働いています。私たちが会社に行くのは恋愛するためですか?

≪6.じゃあキャバ嬢を落とすのは何か正解?≫


方法は色々ありますが、ここでは脱線するのでこのような状況に陥らないためには・・・ということで
「冷静な分析」 これに限ります。
「売り手」(サービスを提供するキャバ嬢)「買い手」(サービスを受ける客)という見方では恋愛は生まれません

しかし商売の特性上、特殊な状況下ありますのでロマンスは通常よりは生まれやすいのも事実です。
で、、ですがその状況であれば「相手が求めているものが何なのかを知る」事です。それがわかれば後は「数学」や「アルゴリズム」の世界なのです。

≪7.マッチ度を図る数式≫(脱線しますが)

(ハリーとハーマイオニーの相性を数式で)

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これらの公式に3つの質問をかけ合わせて導き出された「ハリーポッター」のハリーとハーマイオニーの愛称は30.1%と微妙な結果になったんです。

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≪8.経営や営業でも冷静な判断を≫


キャバクラに寄っちゃいましたがメンタルアカウンティングは「行動経済学」です。

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朝、皆さんが飲むコーヒーはいくらですか?
・家で入れる 35円 ・缶コーヒー 120円 ・スターバックス 400円
・ホテルのコーヒー 1,000円

場所代等含まれますが「コーヒーの原価」だけでいえばどれも同じではないでしょうか?私たちは「コーヒーを飲む」という目的のみを果たす場合、何が一番コストが低いかわかっていても別のフレームで損益を計算しているのです。

よく、お母さんがきゅうりはあっちのスーパーの方が安いとか、郊外のアウトレットに交通費かけて行ってトータル全然安く無かったなんてありますよね。

≪9.理屈じゃねぇんだよ≫

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「理屈じゃねぇんだよ」・・・・・・・By妻夫木聡
いや、、、、大体の事が理屈で解決できましたよね。

≪10.最後に≫


前回も同様に「数値化」の大切さをお伝えしたと思いますがこの「数値化」は常に同じ基準。同じ物差しで測らなければなりません。
とはいっても私もかなり感情で動いてしまいます。言い訳ばっかですよ・・・自分に。なので数値化を「習慣化」をしていこうと改めて思いました。


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