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『ブランディングの基本』

【マーケティング定番書籍】その17

『ブランディングの基本』

 著著:安原智樹
 出版社:日本実業出版社
 第1刷:2014年11月1日

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1. 本書を読んだ背景
  
著者の安原さんは、2007年より「マーケティング・ワークショップ研究会」を主宰されており(「まえがき」より)、私も10年以上もの間、参加させていただいてます(2021年現在はリモート開催)。
  
2. どんな人に向いているのか?
  
本書は徹底的な実務書です。
ブランドとは生活者(消費者、顧客)の頭の中に形成されるという前提のもと、企業など供給者にとってブランディングの目的とは、LTV(顧客生涯価値)のアップとCPA(新規顧客獲得コスト)の低減の2点であると、安原さんはスパッ!と言い切ってます。
 
リアルのワークショップでは、安原さんの頭の回転の良さにいつも圧倒されます(笑
で、本書もそうですが安原さんのご著作を、たかだか2,000円にも満たないお金で買って読んでも、安原さんのコンサルスキルには到底、キャッチアップすることなど不可能です。
amazon.comのコメントn中でも「難しい・・」と否定的なコメントを見かけましたが、当たり前じゃないですか!
もし、御社内でワークショップを実施されたとしても、1割ぐらいの成果があれば御の字?というところじゃないでしょうか?
ですから、安原さんのご著作に感銘を受けた事業会社の皆さんは、安原さんに直接、お仕事を発注するしかないわけですね(ビジネス書籍出版の最大の目的)。
 
では、一般的な読者はどうすればいいのか?
リアルワークショップメンバーの経験もある私が思うに、「頭のいいコンサルの思考回路を模倣する」(「守破離」の「守」)ということでしょうね。
 
あ! もちろんコンサルティングのスキルですよ!
「私はリサーチャー、一筋です」という方には必要ありません。
せいぜい重箱の隅でも突きながら、一生を終えてください・・・。
私が思うに、マーケターというより、クリエーターの資質(!)がないと難しいと思います。
 
3. 本書のポイントと感想
 
フツーのコンサルタントと異なり、安原さんはご自分のオリジナルのフレームワークをバンバン量産しちゃいます。
切り口の鋭さもそうで、お馴染みの「差別化」に対する「差積化」というオリジナルの概念には驚いたものでした(書籍発刊前のワークショップの席上にて)。
私が安原さんに感じる最大の魅力はそのあたりです。
「頭のいいコンサルの思考回路を模倣する」(「守破離」の「守」)のにはどうすればいいのか?
もちろん、実務の経験が最も重要なことは言うまでもありません。
が、たとえ座学でも「習慣づけ」をしていくのも面白いものですよ。
仕事ではなくって、紙に手書きで落書きをする。
これって結構、いいもんだなと最近、特に実感してます。
だって、思ってもみなかったことが「書かれちゃう」んですから(笑
「何だ、そんなもんか!?」と思われるのも無理はないんですけど、これって、馬鹿にできないんですよね。
「言語化」スキルというのも、仕事だけに限定してちゃ、とてもじゃないけど、身に着けるのは難しいと思います。
 
今回は(も?)上から目線で偉そうなことを書かせていただきましたが、ほぼ、自分に対して言っているんですよ、ということでご容赦の程、お願いいたします。

以上です。

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水琴窟


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