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幸せに生きる方法㊹

新自由主義の登場

 戦後、経済学者であるフォン・ハイエクとフランク・ナイトが中心となって、「モンペルラン・ソサエティ」という組織がつくられました。その基本的な考え方が「新自由主義」と呼ばれます。
 ハイエクは、憲法の阪本先生の講義で頻繁に登場するので、名前はよく知っていました。阪本先生の講義に頻繁に登場するということは、自由を広く認める思想の持主だと推察されます。
 宇沢氏は、新自由主義について著作「人間の経済」の中で次のとおり定義しています。
「企業の自由が最大限に保障されているときに、はじめて人間の能力も最大限に発揮できる」「人間の能力、大気や水でさえ、新たなマーケットを通じて取引することが可能になる」
 経済的自由権は憲法で保障されています。
憲法との関連でいえば、新自由主義はより広く経済的自由権を認める思想ということになるのでしょう。大学生の頃は、新自由主義について、その程度の理解しかしていなかったと思います。
 大学生の頃に行われた国鉄民営化も新自由主義の潮流に沿っていたのでしょう。
当時の私は、「自由が広く認められるほうが人は幸せになれる」と考えていましたから新自由主義に好意的でした。
 
 宇沢氏は、新自由主義について、「どう評価するかについて様々な議論があるにしても、一つの重要な考え方であり、私たちも理解できる思想」と述べておられます。

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