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"ふつう"の専門家になりたい

こんばんは。
なかなか天気に恵まれず、花見もしづらければ気分も晴れない日々でしたが、昨日今日ようやく晴れ間が出てハッピーでした。
※画像は内容とまったく無関係な、目黒川の夜桜

数年前に読んで感銘を受けた、『ふつう』という本があります。プロダクトデザイナーの深澤直人さんの著作。(無印良品をはじめ、数々の有名なデザインを手掛ける、第一人者的な方です)

デザイナーとして働く月日が長くなるにつれて、"ふつう"という言葉の重みを噛み締めています。深澤さんが語るのは、「特別感もオンリーワン性も必要なくて、人々の暮らしに馴染んで生活に溶け込む"ふつう"のデザインを目指している」というデザイン観。この"ふつう"が何よりも難しい。誰よりも深くユーザーの深層に潜って、あらゆる文脈とユースケースを想定しながら形と佇まいを整えて、説明書やマニュアルがなくても直感的に扱えるように工夫をこらして、という一連の営み。

自分もUXデザイナーの端くれとして、ユーザーの体験や人間の心理について、学んだりアウトプットしたりしますが、"ふつう"の凄まじさを痛感する日々です。
主観を徹底的に排して、客観的に物事を見つめる一方で、1人のユーザーとしての等身大の感性もプロダクトに込める。「人間の専門家」にならなければ、"ふつう"を形にすることはできません。

人間の勉強をする機会は、365日24時間そこら中に溢れていて、UX(=ユーザー体験)を当事者として積み重ねるタイミングも数え切れないほどあります。
日常の中に潜むあらゆるイベントを楽しみ、自分と周りの一挙手一投足にアンテナを巡らせ、"ふつう"の専門家になっていきたいと思っています。