「曖昧指示の上司」と「話が通じない部下」問題
こんにちは、シュハリの河合です。
「なんで1から10まで説明しないと分かってくれないんだろう」「なんで、いつも曖昧な指示ばかりしてくるんだろう」…こういった上司と部下のコミュニケーション問題に悩まされている方も多いのではないでしょうか。
「パズルゲームのワークショップをやるから参加してくれない?」年末にそう声をかけられ、気軽に参加したシュハリの社内ワークショップですが、まさかそのパズルゲームから、上司部下コミュニケーション問題につながるとは、思いもしませんでした…
① 相手の様子が見えないパズル
パズルゲームの手順は以下の通りです。
・2人ペアになる
・指示役と作業役に分かれる
・全員にパズルが配られる
・指示役には、パズルの完成イメージも配られる
・指示役が作業役に指示を出しながら、イメージの通りにパズルを完成できたら勝ち
・ただし、ペアの間には仕切りがあるので、顔は見えるがお互いの手元は見えない
・制限時間:5分
つまり、いかに指示役が明確な指示を出して、作業役にパズルを完成させてもらうか、というゲームです。
② いつの間にか陥る焦りと苛立ちの落とし穴
正直、余裕でしょ、と思っていた私。
こういう時はまず、ゴールイメージを伝えるのが良いのよね…「今回作っていただくのは、家のような形です」と得意げに話す私。
相手も、なるほど、と笑顔で頷く。よし、滑り出しは好調。
「ではまず、緑の長い四角を左に置いてください」自信満々で指示を出す私。
しかし、相手はぽかんとした表情…
「ではまず、緑の長い四角を左に置いてください」もう一度言ってみる。
しかし、相手は相変わらずぽかんとしている…
「え、だから、緑の!長い!四角いやつを!」だんだん言い方がきつくなる。
「うーん…これかな…とりあえず置いてみました」
わかればよろしい、とばかりに次の指示を出す。
「次は少し短い青い四角を、緑の四角の右側に置いてください」
相手はまたしても困惑した表情。
「え、なんで分からないかな。青い四角を、さっきのやつの右に!」
制限時間が迫ってきて、焦りだす私。
「あー、もういいや、上からやりましょう!屋根っぽい三角のやつを上に乗せて…」
だんだん指示も雑になってきて、焦りと苛立ちがピークになってきたころ、
「これって、もしかして…」
相手が何か言おうとしたその時、終了の合図が出ました。
③ 何がいけなかったのか
いつも割と冷静で、話し方も明確な方だと思っていた私。なんでこうなってしまったのか…
最後に相手が言おうとしていた言葉、それは…
「もしかして、前提が違うんじゃない?」
何が違っていたのか、これは種明かしになってしまうので、ここでは書きませんが(気になる方は是非ご連絡ください☺)、たしかにそうでした。前提が違っていたのです。
私は相手も自分と全く同じ環境・条件だと思い込んでいました。その前提で指示を出していたのです。それに気づいた瞬間、目が覚めるような、ハッとした感覚がありました。
④ パズルというゲームを通して
自分では明確な指示を出しているつもり、でも相手に伝わらない。
丁寧に説明しているつもり、でも限られた時間で成果を出さねばと思うと、焦りや苛立ちが湧いてくる。
まさにパズルゲームで起きたようなことが、日常の組織でも起きています。
このパズルゲームを通して、「相手はもしかしたら自分と同じ状況ではないかもしれない、自分と同じ考えや価値観とは限らない」そんな当たり前のことに気づかされた貴重な時間でした。
チーム内のコミュニケーションが上手くいっていない、と感じたら、こういったカジュアルなゲームを通じて、新たな気づきを得るのも良いかもしれません。
【シュハリの取り組み:研修講師も学んでいるの⁈】
シュハリでは皆さまの学びのお手伝いをするからには、まずは「自らが学ぶ」!を大切にしています。昨年行った講師向けのワークショップは10回以上でした。その度に講師自身も新しい気づきを得ることはもちろん、シュハリのモットーである「教える側と教わる側の壁を取っ払う」を実践しております。今後も私たち自身の学びのレポートを投稿させていただこうと思いますので、ご覧いただけたら嬉しいです!
【今回のワークショップ講師】
株式会社アコーモド・コミュニケーション
鈴木理紗