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七草の思い出

なんとなく思い出の話がしたくなったので書きます。

今日、1月7日は人日(じんじつ)の節句です。節句というと、人日、上巳(じょうし)、端午、七夕(しちせき)、重陽(ちょうよう)と5節句の1つで、一年の初めの節句です。
他の節句は3/3,5/5,7/7,9/9のようにn月n日なのに人日だけは1/7なんですね。1日だと元日と重なって忘れ去られそうだからですかね。適当な考察です。

今日は「七草粥を食べる日」という把握だと思いますが、もともとは節句には御供養と呼ばれる節句料理があり、たまたま現在も辛うじて残っているのが七草粥です。

子供の頃はこの時期スーパーに行けば、七草セットなる商品が野菜コーナーに並んでいた気がします。しかしいま、スーパーに行ってもなかなかそのようなものは見なくなりました。
そもそも、七草粥を食べる目的から考えればあんまり要らないのかもしれません。

七草粥は、おせち料理で疲れた胃を休めるために食べます。なぜおせち料理で胃が疲れるかというと、おせち料理は、三が日の来客に振る舞うため長持ちさせる必要があり、味を濃く作る必要があったからです。バランスを取るように7日は味の静かな七草粥を食べるんですね。
食生活や正月の過ごし方が大きく変わったいま、むしろおせち料理は野菜が中心で健康的にさえ見えます。さらに、一般家庭では「形式的」なおせち料理(コンビニなどで注文するもの)などが増えて元日に賞味期限を迎えるものも増えました。

そんな中、私は一度だけ本当にちゃんとした七草粥を食べたことがあります。味はうっすらの塩味で特に今となっては印象に残っていません。しかし、人の家でご馳走になっていたこと、木の器と木の匙で出てきたこと、こたつで食べたことなどの思い出がぼんやりあります。
当時小学生だったので、冬休み終わるな、とか思っていました。

いま、一人暮らしの自分が、あらたまって七草粥を食べようという気持ちは毛頭ないです。
しかし、七草粥を囲んでほっこりした思い出は何年も何年も持ち続けています。

当時の自分も自分なりに「文化」について思うところがあったはずで、何かを理解したかのように、正月のこの時期を過ごしていました。しかし、今の自分の文化の捉え方はこの頃にできた文化を引き継いでいるように思えます。

以上、とりとめのない話でした。

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