ビジネス書不要論
社会人として働く経験がある人であれば、一度はビジネス書というジャンルの本に手を出したことがあると思う。
今回はビジネス書の「読む必要性」と「使い方」について書こうと思う。
このノートの構成
1.ビジネス書とは何か
2.ビジネス書不要論
3.ビジネス書の使い方
4.まとめ
このノートを読んで欲しい人は…
・ビジネス書を読む/ビジネス書に興味が出てきた20代の社会人
・4月から新社会人となる学生
筆者紹介
・新卒以来、毎週本屋に足を運びその週の新刊とトレンドをチェック
・ビジネス書を100冊程度(流し読みを含む)読んだところで、ビジネス書が不要であることに気づく。
ここから本編
1.ビジネス書とは何か
ビジネス書のジャンルは広範だ。内容や、著者のメッセージは多岐にわたる。何を根拠にビジネス書というジャンルの設定根拠は、社会的活動(大半の人は会社勤め)をする人が読むことを想定して書かれていることだと思う。漠然としたジャンルの書物の群に対して、読者層を広くとるために「ビジネス書」のラベルを貼る、程度のイメージでいいはずだ。
ビジネス書の特徴の例として、
・著者の社会的地位が高い
・知識なしで読むことができる
・世相を反映した論調
・バズワードの使用
などがある。
これらの要素を含み、著者の考えを載せたものが書店のコーナーにおいて、「ビジネス書」として扱われている。
2.ビジネス書不要論
ここにビジネス書不要論を提唱したい。
はっきり言うと、いま日本で手に入れられるビジネス書のうち99.9%は読む必要がない。
その理由は明確で、ビジネス書の内容は全て一緒だからだ。
ビジネス書を大きく3つに分類する。
A.自己啓発系
時間の使い方、キャリアプランなど
B.方法論系
Excelの使い方、世界的有名企業のメソッド解説、ロジカルシンキングなど
C.概論系
AI、KPI設定、など
この3つのうち、最も為にならないのはAだと思う。その人の背景やスキルも理解せずに、その人の考え方を真似することになんの意味があるだろう。
当たり障りのない例を出すと、MBAを取得し、外資系銀行でバリバリとのし上がった人の経歴を、なんのスキルもないまま社会人になった人が真似出来るわけがない。それは戦い方が間違っているとしか言いようがない。
本当に啓発をされたいのであれば、手近な人から見て学んだらいい。そういう人がいなければ、そういう人に出会うにはどうしたらよいか模索したほうがいい。
自己啓発系のビジネス書を読んで、何かをした気持ちになるくらいなら、読まないで焦っていた方が断然よいと思う。
Bの方法論系もほぼ不要だ。大抵のビジネス書の方法論は一般化されすぎて、応用が効かないし、読者のレベルを考えていないので、初歩の初歩しか書かれていないことが多い。インターネットの検索結果をまとめたものくらいの情報しかない。しかも、方法論は使用者のリテラシーを多大に要するため、入門者が手を取ったところで活用できない。道具を持たされたサル状態になりがち。
C.の概論系も大概はインターネットの検索結果のまとめに過ぎないが、有用なものがあるとすればこの中にある。有用な点は、短時間でトピックのアウトラインを掴むことができるということだ。
例えばAIとは何か、早急に知る必要があるときを想定する。その場合、まず「何を知ったらAIを知ったことになるか」を検討しなければならない。そこでAIのビジネス書の目次を眺める。章立てとなっている部分が、AIについて、一般の人が知っていそうなことだ。あとは、その本を読むなり専門の文献を調べれば調査は完了する。
3.ビジネス書の使い方
ほぼ全てのビジネス書の不要性を説いてきたが、ビジネス書にも枕以外の使い方はある。
自分はビジネス書は「一般の人」の理解レベルを知るために使う。(章立てだけ検索したり、立ち読みしたりするに留めるものがほとんど)
ビジネス書は「一般の人」のレベルに合わせて書かれているので自分の知識を無から「一般の人」のレベルまでお押し上げるには適している可能性がある。もし、そのトピックについて何も知らないことを自覚した場合、その時の入り口としてビジネス書は出番が来るかもしれない。
4.まとめ
勿論、何も読まずに批判するのは良くない。少なくとも10冊くらい読んでから、ビジネス書の要不要の判断はした方がいい。バカにするならするし、有用と思えばそれでいい。
ただ、ビジネス書を大量に目を通した者として、以下の考えに至った。
啓発系のビジネス書は論外。価値なし。
方法論系は自分に合ったものか慎重に吟味する必要あり。
概論系は無知からの脱却の第一歩になりうるが、ニュースに明るい人には不要。
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