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臨界決戦プロメテオン

 俺の家に聖火が一時的に安置されることになって半年が過ぎた。

 つまり、あの恐るべき邪火リレーによって──言うも憚られる、あの百鬼夜行の群れによって──列島が蹂躙され、次々と都市が陥落してから半年が過ぎたということだ。

 今や我が家は人類に残された唯一の希望だ。多くの人々がその周囲に集い、俺の家を祈るよう見つめている。そう、だからこそ俺は──。

『YO!』

 威勢のいい声が俺を現実に引き戻す。

『聖火ドライヴ臨界率80、90、100……臨界突破! YO! 覚悟はいいか、焔!』

 相変わらず元気なやつ。俺は答えた。

「あぁ問題ねぇ、マリア。俺はいつでも行ける!」
『……死ぬなよ』
「当然だッ!」

 モニターの向こうでマリアは微笑み、涙を拭う。そしていつも通りの不敵な笑みを浮かべてこちらを見つめた。力強い眼差し。その手にはレバーが握りしめられている。俺は頷く。

『聖火リフター起動! ……Go!』

 マリアがレバーを押した──その直後! 大地は鳴動し、我が家の天蓋がまっぷたつに割れた。轟きとともに躍り出た輝きが、天を貫いていく。

 それは神のごとく。
 それは雄々しく雄叫びをあげ。
 それは聖なる火焔を吹き上げる!

 それは人の形をしながら。
 それは人智を超えた力を振るう。
 それは戦士である!

 それは人類の最終決戦兵器!
 それは人類の叡知と希望の結晶。
 それは聖なる炎によって駆動する巨大なる機神!

 その名も!

聖火神兵プロメテオン!

「うおおお!」

 俺は今、プロメテオンの内部で聖火の律動と一体化していた。力を感じる。力強い力を。

 俺は正式なパイロットなんかじゃねぇ。でも負けられねぇ。負けるわけにはいかねぇ。邪火リレーのクソどもは、この俺がぶッ潰す!

 ──その時だった。

「イヤーッ!」

 恐るべきカラテシャウトとともにニンジャが現れた! やつは色つきの風となり、瞬時に百鬼夜行の群れを滅ぼしていく。「KILLでゴザル!」

 そして疾風のように去っていった。

俺が死ぬまであと99日

 

【続きません】

 

 

これはなに?

このツイートをきっかけに頭がおかしい人たちが「#聖火安置コン」なる催しを始めてしまったようです。参加者は頭大丈夫かな? ちょっと心配になりますね。

あと周回遅れでこれとかもぶっこんでみました。

現場からは以上です。

【おしまい】

きっと励みになります。