あっちじゃない裁判を傍聴したゲイ主夫
「結婚の自由をすべての人に訴訟」(いわゆる同性婚訴訟)と比べ、話題性は劣る、当裁判。
当日の傍聴希望者は40人ほどで、抽選は当たって一安心。
(落選は2~3名ほどあり、可哀そうでしたが)
最高裁は、全面灰色のコンクリートで、石切り場みたいな外観だった。
味気なさすぎてびっくり。
クーデータが起きても、司法を守るための砦として機能するのかな。
一変、エントランスに続くだだっ広い階段やソファや照明、高い天井に壁一面をぶち抜いた窓。貴族がパーティーを開けそうな格式高いオシャな空間は、正直、興奮した。
大きな窓から東京の高層ビル群が見えて「ああ、最高裁なんだなあ」と。
裁判が開始して、裁判官の長みたいな人が今回の裁判をつらつらと説明するのですが、時折補足を述べてくれて、たぶん傍聴者に向けてだろうと、この裁判への向き合われ方にほっとする。
さて、名古屋地裁、名古屋高裁と「棄却」を続けてきた裁判で、原告が上告して最高裁の争いとなった。
「いわゆる同性婚訴訟」ですら、やっと集団の地裁判決が終わるところなので、ある意味、先行している。
最高裁で弁論を行うのは、地裁と高裁の記録があり二度手間だし、判決までのスピードも落ちるので、今回、場を設けるのは特別なことのようだった。
ということで、興味津々で臨んだ。
さて、弁論がはじまった。
原告は、弁護士が代行して主張を述べた。
素人目には、難しい裁判だろうなと思いながら聞いていた。
続いて、被告の番。
反論を述べるのだが、ステレオタイプで、ハキハキ大声でまくしたてるので、ドラマの悪役を見ているようで唖然とした。
偏見なしで、論理的に反論すると思っていたので、びっくりの後に怒りがわき上がった。
被告は「愛知県」だが、今回の「犯罪被害者給付金」の民法である「犯給法」は全国レベルのルールであり、たぶん出席されているのは愛知県公安委員会(警察を管理する行政)の方、もちろんそのバックにはルール元締めの警察庁がいる。
ということで、「いわゆる同性婚訴訟」で国の主張が漏れ聞こえるが、それがそのまま目の前に飛び出して喋ってる感じだった。
・・・これが我が国ニッポンなのか。
原告は、20年暮らした同性パートナーを犯罪で亡くした。
事件から9年、不支給の事実から6年以上が経過している。
傍聴が終わって、家に帰り調べると、原告は事件からショックで声がでなくなっていると知った。
裁判には関係ないのだが、どうにも自分と自分のパートナーとの関係に重ねて、胸が苦しくなる。
「弁護士が代行してた喋った理由は、これか・・・」
裁判では、お互い、生活や、プライベートな問題、お金の問題も同時並行している。
頭があがらなくなる思いだった。
もっと、もっと、この件や判決ついて知らねばと思い、感情は収めた。
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