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【読書】ARCSモデルで夢中にさせろ|小学生の子が勉強にハマる方法

前回に引き続き、わが子のために小学生の勉強法についてリサーチ中。

今回読んでみたのは、こちらの『「やる気」を科学的に分析してわかった小学生の子が勉強にハマる方法』という一冊です。

教育関係の話は個々の経験による話が溢れており、もっと科学的に語ってくれよと思うことが多いので、本書は「科学的に分析してわかった」というタイトルに惹かれて手に取りました。

著者は中学受験専門塾である伸学会の菊池 洋匡 代表と秦 一生 開発部主任のお二人。アメリカの研究者が提唱するARCSモデルという動機づけの方法をベースに、伸学会で多くの子どもたちを指導してきた経験を上乗せしてのノウハウの紹介は、非常に説得力があります。

ARCSモデルとは?

まずは本書の根幹を成すフレームワークを簡単にご紹介。

ARCSモデルは

  • Attention(注意) = 面白そう!

  • Reason(理由) = 役立ちそう!

  • Confidence(自信) = できそう!

  • Satisfaction(満足感) = やってよかった!

の4つで構成されるフレームワークで、これらの4つの要素が揃っていれば、子どもたちは夢中になって勉強に取り組む、というものです。

いきなり4つの要素を揃えるのは難しいので、1つ2つと徐々に増やしていく。もしうまく行かない場合は、同じ要素のものが重複していないかをチェックするなど、非常に汎用的なモデルです。

本書では冒頭にARCSモデルについて説明がされた後、ARCSの各要素に関する個別のノウハウが次々に紹介されていきます。

以下、わが家で取り入れたいと感じた手法を、ARCSの順に沿ってメモしていきます。

面白そう!(Attention)に効く手法

アプリで遊ばせながら賢くする

わが家ではこれまでに「シンクシンク」「トドさんすう」「学研の幼児ワーク ひらがな・カタカナ」などのアプリを試してきました。どれも夢中になって遊びながら数字や文字を覚えるのに役立っている実感があるので、アプリ学習には全く抵抗がありません。

本書では、伸学会の生徒たちが盛り上がったアプリとして以下が紹介されていました。上の子は小学3年生になって理社が本格的に始まったので、以下を参考にぼちぼち暗記モノにも取り組ませてみたいと思いました。

・書き取り日本一周
・あそんでまなべる人体模型パズル
・あそんでまなべる星座パズル
・コインクロス
・あんざんマン
・あそんでまなべる旧国名パズル
・虫食い感じクイズ
・ことわざクイズ - はんぷく一般常識シリーズ
・四字熟語クイズ - はんぷく一般常識シリーズ

役立ちそう!(Reason)に効く手法

いろいろな方法でReasonをくすぐる

「外発的動機」「内発的動機」の2分類はよく聞く話です。報酬や外部からの命令を理由に動くのが前者、好奇心や興味を理由に動くのが後者です。

内発的動機で動くほうが理想的ですが、内発的動機だけで動くと長続きがしない場合があったり、入口は外発的動機でも内発的動機に転換することもあるとのことから、いろいろな方法で動機を刺激するのが有効と本書では説かれています。

例えば以下のような方法が紹介されていました。

(対 外発的動機)
・ほめる
・成果主義ではなく行動主義
・スコアを可視化する
・目標が同じ子が集まる塾を選ぶ
・親も勉強する

(対 内発的動機)
・学校で習った内容が役立った経験を伝える
・過去の自分からの成長に注目する
・面白く学べる施設に行く

「すいさつ」時は勉強できる状態ではないと諦める

子どもの脳は2階建て。本能や直感を司るのが1階、理性を司るのが2階で、学びをきちんと理解したり計画を立てたりする際には2階の脳の力が必要であると本書では説かれています。

子どもの脳の発達は未熟なのに加えて、以下のような「すいさつ」の状態だと得に2階が働きにくくなるとのこと。

お腹がいている、らついている、びしい、かれている

うちの子は特に「お腹が空いている」ときはダメな気がします。そういった時は勉強よりも食事が先ですね。

できそう!(Confidence)に効く手法

成長ゾーンを見極める

子どもが分からない難しい問題を一生懸命教えたけど、次やる時には全くできていなかった…といった経験をお持ちの親御さんも多いのではないかと思います。

本書によると、課題に向かう際のストレスの度合いとして「快適ゾーン」「成長ゾーン」「パニックゾーン」の3つがあり、自力を大幅に超えるチャレンジはパニックゾーンに入ってしまって成長できない、とのこと。

私も良かれと思って、明らかに理解できていない上の学年の問題を与えたりしたことがありますが、全然身についていなかったのはパニックゾーンに入ってしまっていたからなんですね…

適度に背伸びした「成長ゾーン」の課題を与えるように気をつけねばと思いました。

面白そう!(Attention)に効く手法

ご褒美にランダム性を混ぜる

ご褒美は子どものやる気に火を付ける有効な手法ですが、その効果を更に高めるのが「ランダム性」なのだとか。

例えば、ご褒美として当たりくじが付いたお菓子を採用したり、サイコロの出目に応じて景品が変化するなど。こういった手法、確かに自分でもワクワクしそうだなと思います。早速取り入れてみようと思います。




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