【パブリッシャー事典】パッケージや特典はお任せ!手厚いフォローも魅力/Pikii合同会社
クリエイターの皆さまに、参加パブリッシャーについて知っていただくことで、マッチングの一助となるべく始動したインタビュー企画「パブリッシャー事典」。各パブリッシャーの特色や得意なこと、目指す姿などをお伺いしていきます。
今回は、新潟県で活動するパブリッシャー、Pikii合同会社の齋藤さんにお話を伺いました!
「Pikii合同会社」ってどんな会社?
ーー本日はよろしくお願いします! まずは会社の概要を教えてください。
新潟県新潟市で活動しているパブリッシャーでして、東京からは新幹線で2時間ほどの距離にあります。
世界に向けて、日本や海外のデベロッパーさんのゲームを紹介できるようにパブリッシング活動を行っております。
これまで、ニンテンドー3DS、Wii U、Nintendo Switch、PlayStation4・5、PlayStation Vitaで、ダウンロード版やパッケージ版のソフトを発売しています。
初めてリリースしたパッケージ版は『Cave Story+』というゲームで、2018年にリリースしております。
ーー新潟県なんですよね! 近々イベントにも参加されるということで。
そうなんですよ(笑)
2月17日(土)・18日(日)に長岡雪しか祭りというイベントに参加しました。
こちらは新潟県長岡市で開催される雪まつりイベントで、弊社の県内認知度向上を目指して出展します。
もちろん首都圏でのイベントに出展することもあるんですけれども、地元や近県で開催されるイベントは、ゲームと親和性の高いものであれば積極的に参加しています。
3月16日(土)・17日(日)には、新潟市内で開催されるがたふぇす Vol.14というイベントにも参加します。
元々はアニメや漫画に特化したイベントだったのですが、近年は県外からもゲーム関連会社が呼ばれるようになっており、ゲーム関係の出展規模も増やしていければいいなと思っています。
ーー地元でそういったイベントがあると、近くにお住まいのクリエイターさんにとってもありがたいですよね!
ご紹介いただきありがとうございます。
これまでのパブリッシュタイトルは?
ーーでは、これまでパブリッシュしたタイトルを教えてください。
先ほども少しご紹介しましたが、『洞窟物語』のNintendo Switchへの移植版として『Cave Story+』をダウンロード版・パッケージ版でリリースしております。
あとは『斑鳩 IKARUGA』というシューティングゲームも、2018年にダウンロード版を、2020年にパッケージ版をリリースしております。
パッケージ版は昨年2023年にも、ジャケットや化粧箱を一新した再販売版として発売しました。
あとはYouTuber界隈で流行った『Jump King』というゲームを、2020年にNintendo SwitchやPlayStation4で出させていただいております。
2021年にはスペインの開発会社であるChibigさんが制作した『サマー イン マーラ』というゲームもあり、こちらは南国を舞台にしたアドベンチャーゲームです。
こちらのタイトルをきっかけに、Chibigさんのゲームは他にもいくつか出させていただいております。
2022年に、アメリカのNicalis社と共同で『The Binding of Isaac: Repentance』というゲームを日本・アジア向けに発売いたしました。
こちらは、2014年にSteamで出た『The Binding of Isaac:Rebirth』の決定版なんですが、レビューが約25万件ついているような、海外で人気のローグライクゲームです。
ーーサイト等を拝見したところ、海外のデベロッパーさんが多い印象を受けました。
そうですね。必ず海外の方とやっている、というわけではないんですけど、今のところは海外のデベロッパーさんのゲームが多いですね。
とはいえ、今後も日本の開発会社さんのゲームをもっと出せたらいいなと思っています。
ーーパブリッシュするタイトルとは、どのようにして出会っているのでしょうか?
コロナ前は、BitSummitや東京ゲームショウ、またE3などの各種イベントでご挨拶して、アプローチすることが多かったですね。
コロナ以降はオンラインイベントが多いですね。
東京ゲームショウ、台北ゲームショウ、韓国のG-STARなどはコロナ禍でもオンライン開催がされていたので、そちらに参加しておりました。
ーーパブリッシュされるタイトルの選定基準などはありますか?
サイトをご覧いただければわかるかもしれませんが、てんでバラバラで(笑)
基本的に面白くて尖っているものであったり、今までなかったようなものだったりにお声かけしていますね。
ジャンルにこだわりはないんですが、コンソール版で出すにあたって、Nintendo Switchのユーザー、幅広い年齢層の方にも親しんでもらえるゲームというのは意識していますかね。
得意なこと、サポートできること
ーー会社として得意なこと、サポートできることを教えてください。
少人数の会社ではあるんですが、他の会社さんと同じように、リリースまでのマネジメントやプロモーション、ローカライズ、デバッグなどはもちろん行っております。
今までパッケージ版を多く出してきたので、特典物の企画や製作までのスケジューリングも弊社で請け負っております。
今後もデベロッパーさんが作りたいものがあれば、具体的な形にできるように、私たちの方で全力でサポートさせてもらいます!
ーー特典はこれまでどんなものを製作されたのでしょうか?
『Cave Story+』では、パッケージの中にランダムでPVCストラップ3種を封入しました。
当時はNintendo Switchもまだ出始めの頃で、手探りで進めました。パッケージの中に封入する、という点も非常に大変だったのを覚えています(笑)
別のタイトルで、ぬいぐるみを作ったこともあるんですが、そのための化粧箱を作ったり、サンプルを出して版権元の方にも見てもらったりしましたね。
開発会社さんはゲームを作るのがメインなので、開発に集中いただいて、手が回らないところを私たちがフォローできればいいなと思っています。
ーー海外デベロッパーさんとのやりとりが多いと思うんですが、皆さん英語が堪能でいらっしゃるんでしょうか?
私は全然なんですけど(笑)
Pikiiには英語を話せる者や、韓国語や中国語でチャットができるメンバーがいます。
自社内で難しい場合は外部にお手伝いしてもらうこともありますが、なるべく自前でコミュニケーションを取るようにしています。
今後パブリッシュしていきたいタイトルは?
ーー今後パブリッシュしていきたいタイトルはどんなタイトルでしょうか?
元々、ドット絵で高難度のアクションゲームが多かったんですけど、スペインのChibigさんとやり取りするようになってからは、可愛いゲームが増えていますね。
今後も幅広いユーザーさんに見てもらえるようなゲームをパブリッシングできればと思っております。
今のところビジュアルノベルのジャンルはまだやったことがないので、ご縁があれば一緒にやってみたいなと思っています。
日本、海外もこだわりなくご一緒できればと思いますので、ご興味がありましたら、ぜひお話しさせていただけると嬉しいです。
ピッチデッキに盛り込んで欲しい情報は?
ーーピッチデッキに盛り込んで欲しい情報があれば、教えていただけますでしょうか?
資料というよりは、動画があるとありがたいですね。
もちろんスクリーンショットも見ているんですが、動いている状態でどんな感じかは気になるので。まだ作り途中のものでも良いので、動画が見られるとありがたいですね。
PVでも良いですし、PVじゃなくても、どんな動きになるのか見られるものがあるとありがたいです。
Game Pitch Base 参加クリエイターに向けて
ーー最後に、Game Pitch Baseに参加しているクリエイターに向けて一言お願いいたします!
いろんなパブリッシャーさんがいて、開発会社さんが選べる時代だなと思っています。
もし弊社を選んでいただけるなら、アットホームながら寄り添った形で発売まで歩んでいければいいなと思っています。
手厚いフォローができるようにしていきたいと思っていますので、いろんな楽しいゲームをぜひ見せてください。
ーーありがとうございました!
設立から10年以上パブリッシング事業をされていながら、デベロッパーさんに寄り添う姿勢が印象的で、また地域に根ざした活動をされているのもあり、終始アットホームな雰囲気を感じました。
加えて、多くのパッケージ版を販売してきた知見の深さもあり、パッケージ版の販売を目指す方には、非常に心強いかと思います。
Pikii合同会社のGame Pitch Base パブリッシャーページはこちら。