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日進月歩 ~Road to MBA~#83

2021/2/17:自主勉強会(地域未来構想20オープンラボについて)
 自主的な勉強会における”学び”を目的に、RBSの先輩であるKさんにお誘いいただき、「地域未来構想20オープンラボ」についてご説明いただき、当日は約15名の皆様とともに意見交換をしながら、学びを深めました。
 私もご紹介いただくまで、地域でこんな取組みがあることも存じていなかったので、この機会に多くのことを学ばせていただきました。当日学んだ内容も含めて、事前勉強したことを含めて皆さんに共有できればと思います。

■地域未来構想20オープンラボとは?

 地方公共団体が地方創生臨時交付金を活用して取り組むことが期待される20の政策分野を「地域未来構想20」※1として例示し、実施するにあたり①それぞれの分野に関心のある自治体、②各分野の課題解決に向けたソリューションを有する専門家(民間企業等を含む)、③関連施策を所管する府省庁の連携が重要であると考え、上記三者のマッチングを支援する「地域未来構想20 オープンラボ」を創設しています。
※地方公共団体、各分野の専門家、関係省庁がつながるプラットフォーム

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※1:地域未来構想20
三密対策、発熱外来、キャッシュレス、行政 IT 化、防災 IT 化、脱炭素社会への移行、スーパーシティ、地域経済の可視化、教育、医療、地域交通体系、文化芸通・スポーツ・コンテンツビジネス、リビングシフト、ハートフル、強い農林水産、地域商社・DMO、物流の進化、新たな観光、商品券・旅行券、事業構造改革

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■地方創生臨時交付金とは?

 地方自治体の独自の取組みを支援するもので、カバー範囲は決まっているが、何に使うかは基本的に各自治体の判断に任せているものとなる。各省庁の予算(施策)は縦割りの構造をしているのに対し、この交付金は横串の構造にて自由に交付しているものとなり、新しい分野との融合や新しい生活様式に対応した取組みへの投資を狙いとしている。

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<現在は第二ステージに向かって>
 強靭かつ自律的な地域経済を構築していくためにも、新しい生活様式に適応した取組み(暮らしや事業のインフラを、市民や事業者や行政が力を合わせて支えること、また、ITと専門人材を駆使して地域特性を生かした新しい生活・経済を目指すこと)を実施するためにも、地方自治体が自ら利用用途を決めて配分が可能な、この「地方創生臨時交付金」は重要な立ち位置を示すものと認識している。

新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金
 令和2年度第1次補正予算で1兆円、第2次補正予算で2兆円、第3次補正予算で1兆5,000億円の地方創生臨時交付金を確保(地方公共団体が自由に使える金額)している状況となります。また、第1次補正予算のうち約7,000億円分については令和2年5月までに、第2次補正予算約2兆円分については令和2年9月までに、全1,788地方公共団体から実施計画が提出されているということで、何を推進しているのかは既に決まっている模様です。
 改めて、自分が住んでいる西東京市も令和2年10月に取組みを発表していました。私も応募して外れてしまいましたが、「西東京市プレミアム応援件」の発行もその一部の取組みであったようです。他にも、”子育て・教育”、”地域経済”、”公共施設・行政運営”、”文化・その他”、”医療・福祉・保健衛生”といった内容に取組みを実施しています。我々もこういった内容にアンテナを張らなければならないと感じたと同時に、国や地方自治体も自分たちの取組みや支援などをもっと的確に情報発信することも必要であると強く感じることとなりました。
※西東京市「新型コロナウイルス感染症に対する対応・取組」

■先行事例はどんなものがあるの?

 20の政策分野について、官民で連携して取り組んでいる先行事例をWebでも紹介をしています。今回は、その中から「リビングシフト」などの取組みをご紹介いただきました。これまでの”地方移住”といった考え方の中で、関係人口の増加やハードだけでない、ソフト面での提供領域における取組みや情報発信やインターンシップ・人材マッチングなどの思い切った支援や投資を、この横断的な資金を利用してほしいという狙いがある模様です。

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 他にも、観光地域法人(DMO)との連携を強めて、デザインとマーケットセンスを持ったソーシャルデザイナーを地域外から呼び込むなど、地域内外のメンバーで協創する場を創設することが重要である。価値創出のデザインと地域経済力向上を図るビジョンの策定と実行や、持続可能な価値の創出につなげけ欲しい狙いがある模様です。

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※各取組みについて事例有「地方創生臨時交付金を活用した政策資料集


■最後に(意見交換会を受けて)

 勉強会を通して感じたことは、まずは我々国民や地域創生などに興味がある人材が、こういった取組みをキャッチアップできていないことが問題であると感じている。しかしながら、国や地方自治体もこのような取組みがあるということ、また、地域住民だけでなく地域外の全日本国民に対して新型コロナウイルスに立ち向かって動いていこうと示していることを、もっと認知させるよう動く必要があると強く感じるものとなった。

 一緒に学んだメンバーからも、この取組みを誰に周知していくのか、どうやって周知していくのかについて疑問視する声があった。約15名のメンバーの中でも知っている人はほとんどおらず、活用できていない現状があった。取組みがあっても知られていないと意味がなく、その中できちんと「目的」を我々も理解するべきであろうと改めて考える。国や地方自治体が目指している世界観や目標(方向性)を、きちんと理解することが必要で、また、そのためにはきちんと情報を発信していくことが最も重要となる。地方自治体の地方創生臨時交付金の活用方法について、実績からも疑問符(?)が浮かぶ内容もあるが、まずは国が考えている目的をしっかりと地方自治体が理解をしていくこと、また、地域住民も正しく理解することで、新たな前向きな議論の場というものが生まれてくるのではないかと感じている。

 そのため、まず今回はnoteという形でアウトプットをさせていただき、少しでも多くの人にこのような取組みがあるということを共有したく、これまであまり書いていない自分自身の感じた内容も多く記述をさせていただいた。あくまでも個人的な意見とはなるが、興味のある方は、「地域未来構想20オープンラボ」のWebページを開いて内容を見てほしいと思う。1人1人の小さな取組みが、必ずや地域を支えていくものとなると感じております。


補足として・・・
 経営資源で必要な「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を結びつけるプラットフォームを構築していくことを目指しているように認識している。その中でも、とある地域自治体の支援を考えた場合の課題となるであろう”リソースの確保”において、我々のような何かをしたいと思っているRBS大学院生や現代のZ世代の若者をどう実行部隊として取り込んでいけるかが今後の鍵になりそうな気がしている。プラットフォーム内に、”サポーター”という枠を作っていき、流行りのclubhouseのように個人を通して発信し、その共感によって誰しもが参加し協力できるように促していくことで、関係人口を増やしていくことができるのではないかと考えている。

平岩 宗(ひらいわ しゅう)
1986年12月14日生まれ(34歳)/愛知県出身
【サッカー】U-12日本代表候補/愛知県国体選抜(高校)/JFL108試合・天皇杯7試合出場(通算115試合1得点)/関東サッカー/埼玉県サッカー
【ビジネス】株式会社ビーコンインフォメーションテクノロジー/コムテック株式会社/株式会社ミスミグループ本社/独立行政法人日本スポーツ振興センター(西東京市スポーツ推進委員)
【学校】中京大学附属中京高等学校/駒澤大学経済学部/立教大学大学院ビジネスデザイン研究科

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