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J1第27節 鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ データプレビュー

前節札幌相手に初敗戦を喫したフロンターレ。リーグ12連勝も止められてしまった。憲剛が引退を発表した後、初めての試合で敗戦。内容的にも完全敗北で気落ちしてしまったサポーターも多かったはず。ただしレビューでも書いたとおり新しい発見もあったので気持ちを切り替えたい。その試合から10日経つ今節は鹿島アントラーズのホームに乗り込む。今節での優勝決定も可能性はあったがガンバ大阪が水曜日の試合で神戸に1-0で勝利したため今節での優勝は消滅。正直等々力で優勝を見たいので今節ではなく次節で優勝してほしい。

1.両チームの成績

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フロンターレは小さな変化だが1試合平均得点も2.8から2.7に減少。失点に関しては変化なし。直近5試合では失点が0.6で低い数字を維持している。しかし名古屋戦ぶりのリーグ無得点により直近5試合の得点が前節時点の2.2から1.6に減少。さらに遡ってみると第19節湘南戦から連続で3得点以上をあげていない。それ以前の爆発的な攻撃力は影を潜めている。それと引き換えに失点が減少していることはこれまでのプレビューでも述べてきたが、前節のように無得点で複数失点のような試合があるとこのまま失速しかねない。相手にも対策されているはずなのでこれ以上攻撃力を向上させていくのではなく、勝って終わる試合運びを続ける必要がある。
シーズン序盤に7試合でわずか1勝で他サポからも心配する声があがった鹿島だが徐々に順位をあげて現在6位につけている。ザーゴ監督のサッカーが浸透してきたことがデータにも表れている。TOTALで10敗しているがHOMEではわずか3敗。ホームでは勝ち点を積み上げていることがわかる。直近5試合でも特に変化はなくTOTALと同じようなデータ。
フロンターレは鹿島に勝ち越している。ただあまり得意というイメージはなく常勝軍団鹿島が相手の時はいつも緊張感がある。通算成績では勝ち越しているが鹿島ホームではほぼ互角。昨季ではシーズン終盤に鹿島ホームで対戦し勝利を収めた。今シーズンも勝利を収めて優勝に向けて再出発したい。

2.チームスタイル分析

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鹿島の面白い点は左右のサイドで指数にかなり差があるということ。右サイドの74はリーグでダントツの1位。シュート率とゴール率も比較的高い数字。右サイドハーフのファンアラーノに特徴的なデータはないが、どのデータも比較的高い数字でデータで見ると万能型。右サイドバックの小泉はあまり高い数字は残していない。左の永戸は良いクロスを持っているのに右サイドの指数が高いのかは不思議。自分の力不足でなぜ右サイドの指数が高いのかデータから読み取ることはできなかった。気になるのは敵陣自陣ともにポゼッションからのゴール率が1%を下まわっていること。鹿島のポゼッション率は52.1%でリーグ5位。ポゼッションはできるけどゴールはできていないという感じ。一方でショートとロングカウンターの指数、シュート率ゴール率は高めの数字。フロンターレとしては注意すべき点だ。

3.攻守のスタッツ

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初めにフロンターレの攻撃について述べたが、相変わらず攻撃面のデータでは1位が並ぶ。相当シーズン序盤に貯金していたものが多かったのだろう。

鹿島は攻守ともに良い数字を残しているがどちらも成功率が低い数字。攻撃では攻撃回数とチャンス構築率がともに2位なのでシュート数もフロンターレに次いで2位。ただしシュート成功率が16位であるためゴール数も減少している。守備においても14%で同じ。2トップのエヴェラウドと土居聖真のシュート成功率は12.0%と18.2%で良い数字だが、両サイドハーフの和泉とファンアラーノは8.3%と5.1%で低い数字。これが攻撃面での成功率の低さの原因だと思う。2トップは点を取れるが両サイドハーフがなかなか点を取れていないことがわかる。守備面ではCBの守備ポイントが低いわけでもないので短絡的すぎるが若いGK沖の影響かもしれない。被チャンス構築率が1位であるだけ改善したい。

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鹿島のゴール期待値は3位。しかし実際のゴールとの差は-0.184で16位。被ゴール期待値は6位で被ゴールとの差は0.08で10位。どちらも最後の質である成功率が低いことが現れている。

4.得失点のプレー割合

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一致するのはセットプレーとクロスから。どちらも左サイドバックの永戸からの質の良いクロスは警戒したい。永戸の他にもファンアラーノ、土井、小泉がクロスポイントを24~26位につけている。あと気になるのはこぼれ球からの得点が6つあること。フロンターレでもボールがこぼれる前からダミアンが動き出してこぼれ球を押し込むことが多いが、そのフロンターレよりも多い。常勝軍団のメンタリティーが現れているところである。

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鹿島のセットプレーからの失点が13点もあるのは驚き。セットプレーからの失点が二桁なのはおそらく初めて。どういう状況からの失点が多いのかはわからないが、前回対戦の時もオフサイドだったがセットプレーから得点している。ただ鹿島はショートパスから3失点しかしていない。これもおそらく初めて見る。こうなると簡単には崩せそうにない。よりセットプレーで得点を取っておきたい。

5.両チームの注目選手

鹿島の注目選手は三竿。攻撃面では永戸やエヴェラウドなど警戒すべき選手がいるが三竿に注目したい。三竿はダントツの奪取ポイントを記録しており2位の井手口に大差をつけている。そして3位が我がアンカーの守田。シーズン途中までは守田が1位だったがいつのまにか抜かされてしまっていた。今節はこの三竿対守田の刈り取り役対決に注目したい。
フロンターレの注目選手は守田ではなくダミアン。先述したようにショートパスで崩して得点というのは難しくなりそうなため、セットプレーやクロスから得点できるダミアンが注目。悠が負傷し宮代もまだ爆発前なのでここでダミアンにゴールを重ねてほしい。

6.まとめ

今回はかなり記事を書くのに苦労した。データに特徴があまりなかった。ただしこれまでもそういうチームは多かったがほとんどが下位チーム。上位チームでここまで書きにくいのは初めて。もちろん自分の力不足もあるが、データには現れない何かを鹿島は持っているのかもしれない。
最速優勝だと18日のホームマリノス戦。ここで優勝を決めるには今節での勝利が必須。1戦1戦を確実に勝って優勝を決めたい。

データ引用元


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