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J1第14節 横浜Fマリノス対川崎フロンターレ データプレビュー

今回初めてプレビューを書いてみることにしました。しかし対戦相手の試合を観る時間がないため、Football LABに掲載されているデータのみを使用してプレビューを書いてみようと思います。
ここで1つ注意点があります。サッカーはデータのみで語ることはできないと考えています(リバプールにはデータだけで試合映像を観ずに試合展開を当ててしまうアナリストがいるそうですが)。ですのでこのプレビューは試合における重要なポイントや選手をデータから紹介するだけなのでとんちんかんなことがあるかもしれませんがご了承ください。

1.両チームの成績

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勝ち点が14ポイント差となった神奈川ダービー。今シーズンの成績は得失点とも圧倒的に川崎が上。マリノスはホームでは得点が1試合平均0.4点増加、失点は0.3減少と成績が上がる。一方川崎のアウェー戦はトータルとほぼ変わらない。おそらく開幕戦の0-0が響いているのだろう。直近5試合に限ってみると、成績はともに3勝1分1敗と変わらない。ただし同じ成績でもその意味は異なる。スタートダッシュに遅れたがマリノスは成績を上げていると考えられる。しかし川崎は10連勝直後にグランパスに負けて神戸に引き分け。ルヴァンカップには圧勝しているので右肩下がりとまでは言えないが再会直後の勢いに戻せるかどうかがこの試合のポイント。
対戦成績はほぼ五分五分。しかしマリノスホームとなるとマリノスの11勝とマリノス優位に。

2.チームスタイル分析

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まずデータの説明から。指数はそのプレーの試行回数をもとに計算されているため、おそらく試行回数が多いほど指数が高くなります。シュート率とはそのプレーがシュートに至った割合です。シュート率が高い方にチームカラーがついています。シュート率はすべてフロンターレの方が上。全体的にマリノスよりもフロンターレの方が攻撃を上手くシュートに結びつけていることがわかる。
まず顕著なのがマリノスの攻撃セットプレー。後述するがマリノスは攻撃回数がリーグトップなのでその結果セットプレーを多く獲得していることがわかる。しかしシュート率は19.5%でリーグ16位なので気にする必要はなさそう。次にマリノスの左サイド攻撃が高い。この数字は遠藤渓太が在籍していた時にあげた数字だろう。しかしシュート率は低い。これはネガティブな意味ではなく、左で攻撃を組み立てて中央または右サイドでシュートが多いからではないだろうか。あと注意したいのはロングカウンター。高速3トップのカウンターには気をつけたい。
逆にフロンターレが通用しそうな部分はセットプレーと中央攻撃。セットプレーの指数は高くないもののゴール率はリーグトップ。中央攻撃はフロンターレのお得意芸ということでシュート率は脅威の32.7%。中央から攻めた場合3回に1回はシュートに至っている計算だ。しかしマリノスは守備時、極端に横方向にコンパクトに守る。36.4mでリーグで最も横方向にコンパクトだ。これを無理に突破しようとしても難しい。サイドも上手く使って攻めたい。

3.攻守のスタッツ

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チャンス構築率はシュート数を攻撃回数で割った値。つまり1回の攻撃でシュートまでいたる割合を示している。
マリノスは攻撃回数がリーグトップ。しかし被攻撃回数は最下位。これらからマリノスはボールを失いやすいが奪い返すことができていることがわかる。また被チャンス構築率も3位と好成績。しかし被ゴールと被ゴール成功率はボトムハーフ。また被ゴール期待値よりも実際の被ゴールのほうが上回っている。つまりシュートを打たせることは少ないけど打たせてしまうと、簡単に失点してしまっていることがわかる。
対してフロンターレは攻撃回数以外ほぼ1位で文句なし。実際の得点もゴール期待値より0.4点上回っている。
以上よりフロンターレはボールをしっかりと握りマリノスに奪われないようにすれば必然とシュートは増えそのぶんゴールも増やすことができるだろう。

4.得失点のプレー割合。

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まずはお互いの長所と短所の噛み合わせを考えるためにマリノスの得点割合とフロンターレの失点割合を比べる。まずマリノスはショートパスから11得点と最も割合が高い。対するフロンターレはショートパスから4失点と最も割合が高い。いままでフロンターレ有利なデータばかりだったがここで不利なデータが。マリノスの得意とフロンターレの苦手が一致してしまった。ここはマリノスの選手に対してタイトによせてパスを出させないことが必要だろう。

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次にマリノスの失点割合とフロンターレの得点割合。フロンターレの今年の強みはセットプレー。かなりデザインされていて再現性が高いものになっている。セットプレーに関する記事を以前投稿したのでよろしければ(自信作なのでお願いします)。

余談が入りましたがマリノスはセットプレーに対して上手く守っている。セットプレーで得点できたら楽になるが難しいかもしれない。しかしマリノスはクロスから8失点で全体の3割を占めている。ここはフロンターレの狙い目。クロスをそもそも多数上げさせてしまっているのか、クロスに対する中の対応が悪いのかはデータだけでは分からないが、おそらくは先述したようにコンパクトに守っているため大外からのクロスへの対応が遅れて簡単にクロスを上げさせてしまっているのかもしれない。

5.両チームの注目選手

マリノスの注目選手はティーラトン。マリノスは左サイドから組み立てることが多いと述べたが、出発点はこのLSBのティーラトン。攻撃とパスのポイントが全選手のなかで3位と1位。この選手を起点に攻撃のリズムが作られると思うので要注意。また守備においても悪くない成績。フロンターレは右サイドをどう守るかが重要だ。
フロンターレの注目選手は家長。攻守両面において非常に重要だ。マリノスはクロスからの失点が多い。そこでクロスポイントが全選手中4位の家長が質の良いクロスを送ることでスタメンは確実であろうダミアンにゴールを取らせることができる。しかしマッチアップの相手はあのティーラトン。家長は守備時のパスコースの切り方が甘かったり帰陣が遅いことがある。それを考えると守備での貢献が大きい旗手を右WGにして右サイドバックにジオゴマテウスを使うことで旗手がティーラトンをピンとめしてジオゴがクロスをあげるシーンをつくりだすことができるかもしれない。

6.まとめ

初めてのプレビューでしたがどうだったでしょうか。意外と書けたので時間があればこれからも続けるかもしれません。そのときはよろしくお願いします。ありがとうございました。
データ引用元 Football LAB


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