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J1第27節 北海道コンサドーレ札幌対川崎フロンターレ データプレビュー

前節ついに負けてしまったが前半は決定機を作る事ができた。その決定機を決めきれることができず一瞬福岡に流れがいったときに決められてしまった。今節はアウェー札幌戦。中2日で福岡から札幌への移動はきついと思うが約1週間後には久しぶりのホーム(ルヴァンカップ浦和戦)が待っている。上から目線になってしまうがそれまでなんとか選手に頑張って欲しい。応援してます!

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

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今節の相手札幌は現在10勝6分9敗の勝ち点36で9位。1試合平均得点が1.3と比較的得点を多くとっている。しかし失点は1.4と若干多い。攻撃的に戦い得点は取っているが失点もしてしまっているため中位に位置している。ただ札幌ホームになると7勝2分4敗と好成績。失点は1.4とシーズントータルとあまり変わらないが、得点が1.8と増えたことでホームでは勝っている。札幌には昨シーズン等々力で完封勝利したことが記憶に新しいはずなので、ホームということも考えるとよりアグレッシブに戦ってくる可能性がある。
直近5試合では2勝1分2敗で得点が1.2で失点が1.6と失点が多くなっており好調とは言えない。とは言え前節も好調とは言えなかった福岡相手に負けたので油断は禁物。
一方のフロンターレはシーズントータルでの成績はあまり変化していないが、アウェーの成績が下がってきている。7月下旬にあったアウェー清水戦時点では、アウェーの1試合平均得点は3.0だったが現在は2.2に減少。これまでの成績が素晴らしすぎたため物足りないように見えていたが、失点が0.5ということも踏まえると好成績と言える。直近5試合ではご存じのように2勝2分1敗で得点が1.0と得点が取れずに勝てていない。

通算対戦成績では札幌の2勝5分22勝と圧倒的にフロンターレが勝ち越している。そのうち1勝は昨シーズンの等々力での試合だが残り1試合はルヴァンカップの札幌ホームでのもの。リーグ戦の札幌ホームでは負けていない。

2.チームスタイル分析

チームスタイル (27)

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札幌はボール支配率が56.2%でリーグ3位の数字。しかし敵陣ポゼッションは51で自陣ポゼッションは55と平均的な数字。ボール支配率が近い川崎であれば敵陣が、徳島では自陣のポゼッション指数が高い。札幌はビルドアップについて苦労はしていないが、敵陣でボールを保持していない。
なぜ保持していないのか。試合を見ていないのでわからないがデータを見ると、おそらくできないのではなくしていない。その根拠は中央攻撃の指数が72とリーグトップの数字で中央を突破しようとしているから。もちろん相手チームはまず中央を閉じてくるのでそこをこじあけていくのは至難の業。従って中央にボールを入れていった結果失うこともある。そのためシュート率28.9%はリーグ16位でゴール率2.6%も11位とシュートからゴールというのはあまりできていない。札幌の攻撃全般で言えることだがドリブルとロングパスの使用率が高いことからも保持というよりは縦が優先なのかもしれない。フロンターレとしてはリスクをかけて中央を縦に速く攻めてくるので落ち着いてボールを奪って攻撃に繋げたい。
また、ハイプレスの指数はリーグ中位だが守備成功率がリーグ2位。さらにショートカウンターの指数は2位。シーズン前半に札幌を見たときは常にはハイプレスを行わず、機を見てマンマークでハイプレスをかける。マンマークなのでボールを奪いやすくそのままショートカウンターに移行する。そのためこのようなデータになったと考えられる。ハイプレスをかけてくるなら福岡戦のように山村と車屋というビルドアップが上手いCBコンビでも良いと思う。

3.攻守のスタッツ

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そんな攻守ともに攻撃的な札幌だが攻撃のスタッツもほぼ全て上位。攻撃回数が8位というのもチームスタイルで見たように、ハイプレスをかけてボールを奪うことができるので攻撃回数も比較的多くなる。チームスタイル別では札幌のシュート率はあまり高くなかったが、チャンス構築率は12.3%とリーグで3位の数字。PA進入回数も15.1回でリーグ3位とチャンスメイクの部分に関してはリーグトップクラスの成績になっている。ただシュート成功率が8.7%でリーグ12位。これがチャンスの質なのかストライカーの質なのかはゴール期待値で見るとして、シュート成功率が低いためゴール数も1.3で6位と他のスタッツに比べると下がってしまう。

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被攻撃回数が120.1回で15位というのも先述したように中央から攻撃することでボールを奪われやすくなるなり被攻撃回数が多くなる。しかし被攻撃回数は多いものの被チャンス構築率は8.9%でリーグ6位、被シュート数も10.7本で同順位としっかりとした守備を行えている。また、被PA進入回数が9.4回で7位とこちらもトップハーフの数字であることからも簡単にPAに入れさせないことでシュートを打たせていないとも言える。しかし被シュート成功率は12.7%で18位と約8本に1本は決められてしまっている。そのため被ゴール数も1.4で15位と他のスタッツは良いにもかかわらず結果としては失点が多くなっている。

ゴール&被ゴール期待値 (42)

ゴール&被ゴール期待値 (43)

札幌のゴール期待値はリーグ4位の数字。そして実得点との差もあまりなく得点はリーグ6位の成績だった。しかしシュート成功率は8.7%でリーグ12位の成績。後述するが、これらから考えられる仮説は期待値の低いシュート、例えばロングシュートなどを多く打っているということ。期待値の低いシュートを外したとしても期待値との差はあまり開かないがシュート成功率は下がる。逆に言えばシュート成功率は低いもののビックチャンスは決めきっていると考えられる。ただ現在でも決定力ポイントがリーグ1位のアンデルソン・ロペスがいたころのデータも含んでいる。
札幌の被ゴール期待値はリーグ16位。期待値と実失点との差もあまりない。被シュート数はリーグ6位だったため、被シュート1本あたりの期待値が高い。つまりPA内などの危険なエリアでシュートを打たれている。そのため防ぐことが難しく被シュート成功率が高くなっている可能性がある。福岡戦の前半のようにテンポ良くパスを回すことができればPAに進入してゴールを奪えるかもしれない。

4.得失点のプレー割合

北海道コンサドーレ札幌 得点割合 (1)

川崎フロンターレ 失点割合 (23)

札幌の得点で最も多いのはショートパスで9点。しかしフロンターレはショートパスからの失点は2点のみ。フロンターレが警戒すべきはそれよりもセットプレー。チームスタイル分析では書かなかったが札幌はセットプレーのシュート率が29.2%でリーグトップの数字で約3回に1回はシュートを打っている。そのため札幌はセットプレーから全得点の約4分の1となる8点を決めている。これは警戒したい。

川崎フロンターレ 得点割合 (22)

北海道コンサドーレ札幌 失点割合 (1)

札幌はセットプレーが警戒だと書いたが、守備におけるセットプレーは逆に苦手としており8失点している。しかし昨シーズンはセットプレーから多くの得点を生み出したフロンターレだが今シーズンは全得点の10%に満たない5得点のみ。フロンターレが狙っていくべきはクロスとショートパス。フロンターレはこの2つのプレーで32得点している。一方札幌は全体の約43%に当たる15失点。この2つのプレーで得点を決めたい。

5.シュートエリア

シュートエリア (9)

札幌はPA内で1試合平均で9.0本シュートを打っており、これはリーグ3位の数字。PA進入回数が15.1回だったのでPAに進入すれば平均的に約60%の確率でシュートを打っていることになる。また、PA外からのシュート数も5.6本でリーグ4位と先述したようにより積極的にシュートを打っていることがわかる。
守備面だとPA内からの被シュート数は7.0本でリーグ12位。被PA進入回数は9.4回なので約75%の確率でシュートを打たれてしまっている。これも先述したように被シュート数は少ないが、打たれたシュートは危険なエリアから打たれてしまっているため防ぐことが難しく被シュート成功率が高くなっている。

6.まとめ

札幌もフロンターレと同じく非常にアグレッシブに戦ってくると予想される。記事内で書いたようにハイプレスでボールを奪って中央で攻撃をしかけてくる。フロンターレとしては相手が前がかりになったその背後を上手くついて得点したい。最近不調が続いているが相性の良い札幌に勝って地道に勝ち点を積み上げたい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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