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J1第16節 川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島 データプレビュー

ついに真夏の15連戦もこの試合でラスト。ホームで勝利を飾って終わりたい。その相手はサンフレッチェ広島。昨シーズンの第30節ホーム広島戦つまり憲剛が怪我をした試合の再来だ。それから約10ヶ月後の清水戦で復帰した憲剛だが復帰戦以来まだ出場はない。おそらく今節も清水戦同様にターンオーバーしてくると予想するので無念の途中退場の続きを再開してほしい。

1.両チームの成績

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前節厳しい試合展開をアカデミー出身宮代の逆転ゴールで制したフロンターレ。ホーム無敗をギリギリ維持した。ただ2失点してしまったためホームでの1試合平均得点が0.7から0.9に増加。ネガティブな点を挙げると今シーズンの成績では1試合平均で得点が2.9失点が0.9だが、直近5試合では得点2.6失点1.2と得点は減少し失点は増加してしまっている。完勝と言えるのはホーム清水戦のみ。しかし逆に言えばその成績でも3勝1分1敗なのだからそもそもの成績が素晴らしすぎたのだ。成績低下には疲労も少なからず影響しているだろう。今節が終われば1週間休めるので今節乗り切れば大丈夫。
対するサンフレッチェ広島は9位とギリギリトップハーフに位置している。成績を見ると1試合平均失点は1.0と好成績。さらに、アウェーでは0.7と名古屋に次いで2位。ちなみに名古屋は0.4というとんでもない数字を残している。そんな失点が少ない広島であるが直近5試合では1.6と2倍以上に増加してしまっている。しかし得点も増加しているので2勝2分1敗とまずまずの成績。
両チームの対戦成績はフロンターレの完勝。フロンターレホームとなれば引き分けは3で広島の勝利は4とほぼフロンターレの勝ち。

2.チームスタイル分析

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レーダチャートの形を見ると両チームのスタイルがほぼ違うことがわかる。ポゼッションから見ていくと敵陣でも自陣でもフロンターレの方がもちろん指数は高い。広島は自陣ポゼッションが34でリーグで最も少ない。自陣からボールを繋いで攻撃するという選択肢がないのだろう。ハイプレスをかければすぐにロングボールを蹴ってきそう。CBの人選がどうなるかはわからないがセカンドボールを回収して攻撃につなげたい。敵陣ポゼッションは62でリーグ3位。しかし自陣ポゼッションとともにゴール率は0%。逆にロングカウンターとショートカウンターは高い数字。シュートとゴール率も比較的数字を残している。完全に守備ブロックを敷いてカウンター狙いのチームだ。しかし守備ブロックが横幅が平均44mでリーグで2番目に広い。ハイプレスもかけてくるわけではないので、簡単にビルドアップさせてくれるかもしれない。
サイドからの攻撃が主なことがわかる。ありそうなシーンとしてはカウンターでSB裏を使われて中央にスルーパスを通されて失点という形。ここは注意するべき点だ。

最もゴール率が高いのはセットプレー。広島のスタイル的にもフロンターレがボールを持つ時間が長いことが予想されるので心配はあまりいらないかも。ただ数少ないセットプレーで失点して試合を難しくしないようにしたい。

3.攻守のスタッツ

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カウンター狙いのチームだと書いたが、シュート数はリーグ5位と好成績。シュート数以外にも好成績のデータが並ぶ。よくあるカウンターを狙いたいがボールを奪えずに失点を重ねるチームではなく、しっかりボールを奪ってカウンターへ移行、さきほどのデータにもあるようにロングカウンターでは4回に1回、ショートカウンターでは5回に1回はシュートまで至っている。順位は9位ではあるがチームとしてやりたいことはできているのかもしれない。ただシュート成功率は9位。せっかくシュートまで至っているのに少しもったいないデータ。ここを改善すれば後半戦に順位を上げてくるかもしれない。
守備面は冒頭に書いた通り失点は少ない。被シュート成功率もリーグ2位。被シュート数と被チャンス構築率は5位と6位。これらからシュートは打たせてしまっているが最後のところでシュートブロックしたりして失点を減らしていることがわかる。実際全選手中シュートブロック数が佐々木は3位荒木が13位。
フロンターレがアタッキングサードまでボールを運びポゼッションをしながらチャンスを作ることは多くなるかもしれないが最後のところでブロックされることも多くなるかもしれない。

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フロンターレは被ゴールつまり失点が少し増えた影響で被ゴール期待値と同等の失点数に。広島はゴールに関しては期待値どおりの数字だが、被ゴールに関しては好成績。被ゴールと被ゴール期待値の差はセレッソに次いで2位。ちなみにセレッソは-0.56というこれまたとんでもない数字。名古屋もそうだったが今シーズンはフロンターレを含めて失点が少ないチームが上位にきている。話を戻すとこの差が大きい理由は先述した最後のところで体を張ってブロックしているからだろう。期待値の高いシュートを打たれても献身的にブロックすることで失点を減らしている。このチームからゴールを奪うためにはブロックできない位置つまりDFラインの裏からシュートを打つことが効果的だと思う。

4.得失点のプレー割合

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先ほど裏のスペースでシュートを打ちたいと書いたが、低い位置で守備ブロックを敷くチームであって裏のスペースはなかなか使わせずスルーパスからの失点は少ない。最も割合が高いのがクロスからの失点。なんかクロスからの失点が多いって3試合連続で書いてる気がする。フロンターレは割合は高くないもののクロスから8点を挙げている。ただ単調なクロスではブロックされてしまうので一工夫必要だ。フロンターレお得意のショートパスとセットプレーは広島はたった2失点のみ。フロンターレは広島の弱点を突きにいくのかそれとも自分たちのスタイルを突き通すのか。ここは注目するポイントだ。

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広島の得点はショートパスが顕著。対するフロンターレの失点もショートパスがクロスとともに最も割合が高い。ただショートパスを阻止するというのも難しいのでシュートできるシチュエーションに持ち込ませない、つまり広島のカウンターをゲーゲンプレスで即時奪回または攻撃を遅らせることが重要になるかもしれない。特徴的なのは広島がロングパスから得点しているところ。カウンターで前線を走らせてゴールを決めている可能性もある。

5.両チームの注目選手

フロンターレの注目選手は憲剛。ここはお察しの通り1試合しか出場しておらずデータも少ないのでデータから選んだのではなく、完全に個人的な意見です。昨シーズンの広島戦の再戦をしてほしい。広島からゴールを奪うにはできるだけフリーな状態でシュートを打ちたい。1トップが誰になるかはわからないが、おそらくダミアンまたは宮代になると思う。ダミアンの場合は動きだしが良い訳ではないので、そんなダミアンにどんなパスを送るのかが気になる。
広島の注目選手は佐々木。先ほど紹介したとおりFootball LABのデータでも奪取ポイントが101ポイントとフロンターレの守田のように飛び抜けている。佐々木がいる広島の左サイドをどう攻略するかが鍵になる。佐々木の裏でシュートを打てばブロックされることがないのでそこが注目。

6.まとめ

おそらく大幅なターンオーバーをしてくるとは思うが、1週間休みがあるので強行出場させる選手が出てくるかもしれない。個人的には憲剛、北斗、学、宮代あたりがスタメンで見たい。連戦最後の1戦勝って締めくくりたい。

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