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J1第30節 川崎フロンターレ対湘南ベルマーレ データプレビュー

約4ヶ月続いたリーグでのアウェー連戦。ついに今節等々力に戻ってくる。フロンターレのTwitterを見ていても移動が多そうだったしその分疲労も溜まっていたはず。今節からはホームでの試合が5試合続く。その初戦は湘南ベルマーレ。前節鹿島に大逆転勝利をおさめた流れのまま勝利して横浜FCと引き分けたマリノスとの差を広げていきたい。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

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今節の相手は湘南ベルマーレで神奈川ダービー。リーグ前半戦のアウェーでダミアンのオーバーヘッドがなければ危うく勝ち点を落とすところだった相手だ。湘南は現在5勝12分12敗で16位とぎりぎり残留圏内。残り9試合は残留争いになるためフロンターレにも全力で勝ち点を取ろうとしてくるはずだ。そんな湘南はトータルで1試合平均得点が1.0で失点が1.2。ただアウェーでは得点が1.3で失点が1.6と得点は取れているが失点も増えており、トータル12敗の内アウェーで8敗している。直近5試合では1勝3分1敗で得点が1.4となっているが、セレッソに5得点しておりそれが影響してこの数字になっている。
一方のフロンターレのホームでの成績は11勝2分で得点が2.1で失点が0.8。また、直近5試合では3勝1分1敗で得点が1.6で失点が0.8。得点が少なくなっているが徳島戦と鹿島戦を見る限り今節も得点は期待できそうだ。ただこれまで失点が0.6だったのに対し現在は0.8となっている。最近はクリーンシートを達成できた試合が少なく、今節でクリーンシートを達成して微妙に失点していく雰囲気を取り払いたい。

2.チームスタイル分析

チームスタイル (1)

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湘南のスタイル的に変なことではないが、敵陣ポゼッションが37で自陣ポゼッションが41とあまりポゼッションを重視していないことがわかる。湘南の武器はカウンターと言いたいところだが、ショートカウンターの指数が55となっており平均的な数字だ。ロングカウンターも同じ数字でシュート率はどちらも下位。残留にはカウンターをしっかり仕留められるかどうかが重要になってくるかもしれない。

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ただ、湘南のスタイルは明確で上の画像のように、攻撃から守備と守備から攻撃の指標がそれぞれ73と71という数字で非常に高い。この二つの指標は簡単に言うとトランジションで相手よりも走った回数を表しており、湘南はトランジションを利用しようとしていることがわかる。また、フィジカルコンタクト、コンパクトネス、最終ライン、ハイプレスのどれも60を超えており、より高い位置でコンパクトにして相手にプレッシャーをかけ、ボールを奪いにいくスタイルが定着している。フロンターレとしては湘南のハイテンポにのまれずに自分達のペースでボールを繋いでいきたい。

3.攻守のスタッツ

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16位ということで湘南の攻撃スタッツはボトムハーフが多い。ただ攻撃回数は120.7回でリーグ6位の数字。これは先述したように湘南のスタイルが相手にプレスをかけてボールを奪うトランジションスタイルだから。つまりそのスタイルで攻撃回数が多いと言うことはトランジションの部分では上手くいっているということ。しかしシュート数が10.6回で13位のため、チャンス構築率も8.8%でリーグ15位という数字で、ボールを奪った先に問題を抱えていることがわかる。PA進入回数も9.3回で13位とどうやってシュートにつなげるかが重要だ。

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守備面でも被攻撃回数が122回でリーグ17番目の数字と攻撃と同じ現象が起こっている。ただ攻撃とは違い被チャンス構築率は9.9%で10位と比較的良い数字を残している。つまり守備においてはある程度機能していることがわかる。被PA進入回数は12.4回で15位と多いものの、被シュート数は12本で12位、被シュート成功率は10.3%で11位と中位のスタッツを残しており、その結果失点も1.2で11位という数字になっている。

ゴール&被ゴール期待値 (2)

ゴール&被ゴール期待値 (3)

得点と失点どちらも期待値とほぼ同じ数字。従って得点を増やすまたは失点を減らすにはシュートの量を増やすまたは減らすことが必要だ。

4.得失点のプレー割合

川崎フロンターレ 得点割合 (1)

湘南ベルマーレ 失点割合

湘南はショートパスから9失点、セットプレーから8失点とこの二つのプレーが主な失点源。ショートパスは多くのチームが多くなる傾向があるので、フロンターレが狙っていきたいのはセットプレー。ルヴァンカップ、徳島戦そして鹿島戦とセットプレーで得点できる試合が増えてきており、セットプレーで多く失点している湘南に対して今節も決めていきたい。

湘南ベルマーレ 得点割合

川崎フロンターレ 失点割合 (1)

湘南の得点プレーははっきりしており、クロスからが11得点で全得点の37.9%を占めている。そしてフロンターレで最も多く失点しているプレーはクロスで全失点の31.6%にあたる6点を決められている。おそらく湘南のターゲットはウェリントン。フロンターレとしては岡本と畑の両WBからあげられたクロスにウェリントンというプレーをかなり警戒しなければならない。

5.シュートエリア

シュートエリア (1)

湘南のPA進入回数は9.3回でリーグ13位の数字だったが、湘南はPA外からのシュート数がリーグでワースト3位。PAに進入することを増やすのも重要だが、外から積極的に打つことで相手を引き出してスペースを作ることもできる。もちろんボールを持つ時間が短いのもあるだろうがもう少しPA外からのシュートを打っていくべきだと思う。また、湘南は被PA外シュート数が16位。しかし被ゴール期待値と実失点にあまり差がなかったということはPA外から打たれたシュートを決められることが少ない可能性がある。PA外からは打ってもらってもかまわないスタンスかもしれない。

6.まとめ

鬼木監督が重要だと言っていた5連戦の3試合目。久ぶりのホームでのリーグ戦をどんな内容で勝つのか。けが人も復帰してきたのに伴い試合内容も改善されてきている。久しぶりの快勝となるのか。それとも前回対戦のように湘南のペースに引き込まれて苦しい展開になってしまうのか注目だ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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