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J1第32節 鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ データプレビュー

前節の徳島戦は3-1で勝利し、リーグ戦では5月22日の横浜FC戦ぶりとなる3得点で勝利した。ルヴァンカップのホーム浦和戦でも3点決めていることを踏まえるとフロンターレの調子は上がってきていると言えると思う。そして約4カ月ぶりとなるリーグ戦でのホーム。最後にリーグ戦をホームで戦ったのは今節の相手である鹿島。鬼木監督が100勝を達成したあの試合だ。今節が終われば長いアウェー連戦も終わりホーム5連戦が待っている。鹿島を倒して再びホームでの連勝軌道に乗せたいところだ。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

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言い方悪いが鹿島はマリノスにシーズンダブルを達成してフロンターレに貢献してくれている存在。その鹿島は現在15勝5分9敗で勝ち点50の7位につけている。トータルでの1試合平均得点は1.7で失点は1.0で得点と失点ともに好成績。またホームになると強く、失点はあまり変化ないが得点が2.0と得点力が上がった結果、8勝3分3敗となっている。直近5試合では3勝2敗とまずまずだが、得失点はトータルともあまり変化ない。ちなみに2敗のうち1敗はフロンターレと同じ福岡。
フロンターレに関しては特に変化なく、トータルでもアウェーでも1試合平均得点は2を超え、失点は1を下回っている。直近5試合で2勝2分1敗とシーズン前半戦に比べて調子が悪いのは得点が減っているからで1.2となっている。ただ先述したように調子も戻ってきてけが人も復帰が近いそうなのでこれから得点は増えそうだ。
通算対戦成績はご存じの通り鹿島の14勝10分23敗でフロンターレが大きく勝ち越している。しかし鹿島ホームでは鹿島の9勝6分8敗とむしろ鹿島が勝ち越している。今節勝てば9勝となり五分になる。

2.チームスタイル分析

チームスタイル

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鹿島のチームスタイルでまず目につくのが攻撃セットプレーだ。指標68はリーグで最も高い。2番目に高いマリノスの指標は61.2なのでダントツで高い。また、シュート率も高く23.6%ということで約4回に1回はシュートを打ってることになり、これはリーグ6位の数字。フロンターレとしてはセットプレーはまず与えない方が良いし、与えてしまったらかなり注意する必要がありそうだ。
鹿島のボール支配率は50.5%で約半分はボールを持ち半分はボールを持たれている。おそらくフロンターレの方がボールを持つ時間は長くなると思うが、その時間帯こそフロンターレは注意しておくべきだ。鹿島のショートカウンターの指数66はリーグ2番目の数字で、ロングカンターの指数63もリーグ4番目の数字とカウンターの指数が高い。フロンターレがボールを持ってきているときに鹿島はカウンターを狙ってくるはずだ。ここは注意しておきたい。
では鹿島のボール保持はほっといて良いのかというとそうでもなく、敵陣ポゼッションの指数自体は高くないが、シュート率が25.4%でゴール率は2.3%とそれぞれリーグ3位と6位の数字で質が高い。とすると、鹿島はセットプレーもカウンターもポゼッションもすべて警戒する必要がある。相性が良いとは言え厳しい試合になりそうだ。

3.攻守のスタッツ

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こうして見ると両チームとも攻撃のスタッツが高くレベルの高い試合になりそうだ。シュート数が鹿島15.1本でフロンターレが15.2本とほぼ同じなのでチャンス構築率も12.1%と12.6%とほぼ同じ。ただ大きく違うのはPA進入回数。鹿島は12.9回だがフロンターレは17.8回と1試合で約5回ほどフロンターレの方が多い。ゴール数も1.7と2.1と離れているのはこれが原因。やはりPA進入回数が多ければ得点が増える。そして鹿島はシュート成功率が他のスタッツよりも低い順位で11.2%となっている。この詳細はのちほど。

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鹿島は被攻撃回数が124.8回と多くリーグ19位の数字。攻撃回数も125回と多くボール支配率が50.5%だったことを踏まえると鹿島はよりトランジションが多い展開をしていると考えられる。ボールを奪われてもすぐに奪い返すことでこのようなスタッツになっていると考えられる。また、ボールを奪えていることが守備のスタッツにも影響を与えている。被シュート数8.6本はリーグ2位で被チャンス構築率6.9%と被PA進入回数7.9回はリーグ1位ということでうまく守れていることがわかる。しかし被シュート成功率は11.2%でリーグ13位の数字。これをゴール期待値で見ていく。

ゴール&被ゴール期待値

ゴール&被ゴール期待値 (1)

鹿島のシュート成功率は7位でほかのスタッツよりも低めの順位だったが、ゴール期待値を見ると実得点が期待値を上回っている。鹿島はシュート数が多かったが、期待値の低い積極的にシュートを打っていくことで成功率は下がるが、ゴラッソや決定機を決めきれているためこのようなスタッツになったのかもしれない。
そして失点に関してだが被ゴール期待値はリーグ3位で実失点もほぼ同じ。おそらく決定機以外にシュートを打たせないため被シュート数は少なくなるが、決定機はどうしても防ぎきれないため被シュート成功率が高く期待値と実失点がほぼ変わらないと考えられる。

4.得失点のプレー割合

鹿島アントラーズ 得点割合

川崎フロンターレ 失点割合

チームスタイルでも書いたように鹿島の武器は量と質どちらも伴ったセットプレーで全体の38.8%に当たる19点を決めている。やはりフロンターレとしてはセットプレーは要警戒だ。ショートパスが次に多く10点決めているが、フロンターレはショートパスから2失点しかしていない。

川崎フロンターレ 得点割合

鹿島アントラーズ 失点割合

攻撃でセットプレーが武器だった鹿島だが、守備では逆に弱点となっている。今シーズンはセットプレーからあまりゴールを決めれてないフロンターレだが、ここは狙っていきたい。また、鹿島はクロスから7失点している。フロンターレはクロスからの得点が18点で最もゴールを決めており、セットプレーとともにクロスも積極的に狙っていきたい。

5.シュートエリア

シュートエリア

鹿島とフロンターレのシュート数はほぼ同じだったが、エリア別で見るとPA外でのシュート数に違いがある。鹿島はPA外からのシュートが多くリーグ2位の6.5本。攻守のスタッツで書いたようにゴールから遠くても積極的にシュートを打ってくることがわかる。被シュートは逆にPA外での被シュートが少なく3.3本はリーグ1位で、これも先述したようにやはり簡単にシュートを打たせていないことがわかる。フロンターレとしてはよりPAの奥深くを取っていきたい。

6.まとめ

相性が良いとは言え警戒するべき点が多いだけに簡単に勝てるとは思えない鹿島相手に調子が戻ってきたフロンターレはどれだけできるのか。そしてマルシーニョがどのような活躍をしてくれるのか注目だ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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