近年トレンドとなっているSDGs(Sustainable Development Goals)とESG(Environment, Social, Governance)、2つについて「その違いは何か?」という質問を多く耳にします。

周りのサステナビリティ関連の講義を履修している学生と話をしてみても2つの違いを明確に説明できる人は少ないように感じます。


両者とも同じような文脈で使用されることが多く、その違いと類似点を説明できる人はそう多くないように感じます。そこで今日は、SDGsとESGの共通点と相違点について紹介していきたいと思います。


(以下、村上芽・渡辺珠子(2019)『SDGs入門』より引用)


【対象】
SDGs:世界中すべての主体。
ESG:当社は、投資家・金融関係者向け。近年では「ESG経営」として一般企業にも広がる。


【提唱主体】
SDGs:国際連合
ESG:国連事務総長の呼びかけに投資家が応える


【設立年】
SDGs:2015年
ESG:2006年


【期限】
SDGs:2030年
ESG:なし


【評価手法】
SDGs:国連指定の定量目標が232あり、国単位でフォローアップ。
ESG:ESG評価機関等が企業の取り組みをチェック。(項目は約300)


【価値観】
SDGs:全人類の豊かさのための気候変動対策や人権尊重。
ESG:気候変動や人権について経営リスクと考える。


【性格】
SDGs:取り組みのゴールとなるもの。
ESG:事業や投資の意思決定のプロセスに関するもの。

【必要金額】
SDGs:年間5兆〜7兆ドルを先進国、国際機関から資金援助。開発途上国自身による資金拠出、民間拠出。
ESG:概念なし(結果として、運用資金全体の約3割)


【日本政府の関与】
SDGs:国際総会にて署名。総理大臣を本部長とする「SDGs推進本部」を2016年に設置。
ESG:初期はほとんどなし。コーポレートガバナンス改革の流れから政府としても支援するように。


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