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Ethiopian Football News (vol.4)

こんにちは、シュウです。

エチオピアのサッカーについての過去のレポート、情報は古いですがお楽しみください!


2016.10.23
エチオピア滞在3ヶ月目

エチオピア人との活動を通して、少しずつエチオピアが抱える問題が見えはじめてきました。現在、た くさんの情報を集めながら、今後の活動計画を考えているところです。10 月 2 日に U-17 アフリカ選手 権 vs マリ戦が行われました。今回は、この話題からスタートしていきたいと思います。

1.U-17エチオピア代表 マリとの戦いについて

10 月 2 日に首都アディスアベバで、U-17 アフリカ選手権 vs マリ戦が行われました。アウェイゲームでは 0-2 で敗れているため、何としても失点せずに 2 点以上取って勝ちたいところ。私は、当日の昼食 から合流して、スタッフ、選手と共にバスでアディスアベバスタジアムに入りました。選手がロッカール ームに入ってから、だらだらと時間だけが過ぎていきました。ようやく試合に向けたミーティングが始ま ったと思ったら、選手確認にマリのキャプテンと審判員が来て、ミーティングは中断。そのタイミングになり、慌てて着替えだす選手たち・・・ユニフォームもバラバラで、見つけるにも一苦労。そんなゴタゴ タした状況からウォーミングアップに出ていく選手たち。すでにウォーミングアップを開始しているマリの選手を横目に何となく始まるアップ・・・そして、15 分足らずでウォーミングアップ終了の時間を告げに来る審判員。準備不十分なまま、大事なゲームはスタートしました。
開始 7 分、マリ FW の強引な突破からこぼれ球を押し込まれ早々に失点。この失点により、勝つためには、4 点取らなくてはならなくなり、最悪な状態に。身体も大きくスピードもあるマリ相手に、ただただ SB から FW にロングボールを蹴る戦術・・・、ことごとく跳ね返されてチャンスを作れないエチオピ ア代表。前半終了間際に相手のクリアミスからチャンスを掴んだものの決めきれず、0-1 で前半終了。ハ ーフタイムでは、監督からは、檄を交えながら「DF の裏にロングボールを蹴って、FW は走れ!」と、 話していました。個人的には、違うかな・・・と思い、個別に色々と話してしまいました。
後半が始まり、標高が高いアディスアベバの地の利が活きてきたのか、マリの選手の運動量が急激に落 ちてきました。後半 15 分、左サイドからのクロスを決めて、1−1 に追いつきました。その後も攻めに攻 めましたがなかなか追加点が奪えず、前かかりになったところにカウンターを受けて失点・・・。
終了の ホイッスルが鳴り 1-2 で敗戦。試合後のロッカールームでは、試合に出ていた選手はもちろん、試合に出 られなかった選手も目に涙を浮かべていました。準備不足が否めない試合となり少し残念でしたが、約 1 カ月間、一緒に活動させてもらえて良い経験になりました。アムセグナンロ!!

U17エチオピア代表選手たち
ここが日本でいう国立競技場
落ち込む選手たち

2.DREAM PROJECT

エチオピアサッカー連盟の事務所で立ち話をしていると、「エチオピアは、ナショナルチームを強くしようとしているけど、育成年代にもっと力を入れた方がいいと思うのよね」と、仲良しのサラムさんが言 いました。詳しく話を聞いてみると、どうやら幼い子(6~12 歳)がサッカーをする環境がないらしい。 お金持ちの子はサッカースクールに通えるけど、そうじゃない子はストリートサッカーをする。しかし、首都のアディスアベバでは、近年、車通りが多くなり、また開発が進んでいるので、子どもが遊べる広場 がない。大きな広場は、バスやタクシーが行き来するマスカルスクエアがあるけど、20 歳前後の青年た ちが幅を利かせてプレーしているため、幼い子たちがプレーするスペースはない。どうにかならないかな と、先輩陸上隊員に相談したところ、「巡回型のスポーツ教室をアディスアベバ市内の小学校や幼稚園で やろうよ」と、いうことになりました。この話をサッカー連盟の上司に提案したところ、「良いアイディ アだ、是非やろう!」と、すんなりと理解してもらえた。そして、アディスアベバ市内の小学校宛にレタ ーを作ってくれたり電話を掛けてくれたりと、とても迅速に対応してくれたので助かりました。この計画 を JICA エチオピアにある DREAM PROJECT というプロジェクトの枠を利用し、エチオピアサッカー 連盟主導のもと行うことになりました。
記念すべき第 1 回目は、Tesfakokeb Primary School で行いました。4 日間のプログラムを考えて、曜 日別に学年と男女を分けて行いました。4 日間のプログラムは、以下の通り。

活動計画

この活動のテーマは、「Play sports! Enjoy sports!」を設定しました。具体的な内容は、陸上ドリルとミニゲームを合わせて 1 時間程度行いました。他のスポーツ・体育隊員の協力あって、なんとか全日程 をこなすことができて、嬉しかったです。活動後、子どもたちからは、「もっと広いところでやりたい」、「もっとたくさんやりたい」、「今度はいつ来るの?」といった反応、現地の先生からは「とてもいいアクティビティだったし、うまくいって良かったね。」と、お褒めの言葉・・・さらに現地の先生たちには、 子どものコントロールをサポートしてもらい本当に助かりました。まだまだ改善の余地があり、次の学校 に向けて、また準備を進めていきたいと思います。やっぱり子どもの笑顔は、最高ですね!!

なんかカッコいいじゃん!
参加者全員での写真

3.エチオピア豆知識 ~その3~ エチオピアの「マスカル祭」編

エチオピアでは、9 月 11 日に新年を迎えましたが、9 月 27 日「マスカル祭」という祝日になっています。この日は、行方不明になっていたキリストが張り付けられていた十字架が見つかった日ということ で、それを祝う日だそうです。同僚のコーチが言っていたので、間違えないと思いますが・・・。このマ スカル祭は、エチオピアの各地で行われており、首都では、中心地にある広場、マスカルスクエアで盛大 なイベントが催されました。主要道路はすべて封鎖され、アディスアベバにあるすべての教会から、マス カルスクエアに向けてエチオピア正教の人たちが歩いて集まってきます。ダンスやお祈りを捧げてイベ ントが進み、クライマックスには「オロロロロ!!」という雄たけびと共に、広場の中心に炎を炊いて、 盛り上がっていました。広場に集まる観客たちもロープ型のろうそくを持って、前から順々に火を灯して いく様子は、神秘的で素敵な文化に触れることができました。タイミングが合えば、おススメです!!

協力隊の仲間たちと
幻想的な雰囲気でした

4.最後に

今回は前号に続き、U-17 エチオピア代表の話題からスタートしましたが、実に歯がゆい思いをたくさんしました。サッカーの知識をたくさん持っているのに、うまく活かせていない現地のコーチたち。きちんとタイムマネジメントができず、ホームアドバンテージを活かせなかった、マリ戦。選手にアドバイスをしても、英語がわからない選手・・・また、アムハラ語力が全然できない自分・・・コミュニケーションを取るためには「語学力」が必要だと改めて痛感しているところです。また、ようやく活動の道筋がみえてきたようにも感じました。DREAM PROJECT ともスタートし、ここからです!!

マスカルフラワーがいっぱい
マスカルフラワー
楽しかった人!?はーい!!

改めて、エチオピアサッカー連盟で働いた唯一の日本人なんだと思うと、しみじみしますね…

なんとなく恥ずかしいですが、自分のレポートを読み返すのも悪くないですね笑

ではまた!

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