【連載小説】マザーレスチルドレン 第七話 ゼンタイシュギシャ?【創作大賞2024漫画原作部門応募作】
「ねぇーマァマァー、ユイちゃんちのバースデーケーキすっごくおいしかったねー」
リカが楽しそうにレイコに話しかける。月のない暗い夜道。商店街の店舗は早々とシャッターを閉じている。レイコたち親子三人レイコを真ん中にして手をつなぎ並んで家路を急いでいた。
リカは今年でもう十歳だ。最近は急に生意気になって、何気ない会話をしてるつもりが時々レイコを驚かせる事を言う。
「そうねえ、本当に美味しかったわね」左側のリカの方を向いてレイコが言った。
「リカ、また食べたいよぉー」