「米国でAIフリーランスとして独立して1年が経った」の感想
この記事が超良かったので、自分のメモがてら、引用しつつコメント/感想/意見を書いていく。
フリーランスに向く人・向かない人
「フリーランスになるべきか」と問われたら、その答えはほとんどの人にとって「ノー」だと思う。フリーランスとしての生き方は万人には向かない。ただ、フリーランスであることを楽しめるようなタイプの人であれば話は別である。
そもそも自分が売りとしている分野や技術について、人並み以上のスキル・経験が無いと厳しい。これは、契約社員・業務委託を雇うクライアント側の立場になってみれば分かる。例えば、弁護士でも配管業者でも何でも良いのだが、そういう業者を雇うというのは、お金を払うことによって、自分の抱えている問題をほぼ間違いなく解決してくれるであろうと期待しているからだ。この点が一般の社員とは決定的に異なる。「チームの一員」となってもらい、問題に一緒に取り組み、一緒に成長し、無料のランチや有給を与えるというためではもちろん無い。
最近オンラインサロンを始めたのだけど、そこに寄せられた相談に『会社員エンジニアがフリーランスになる良いタイミングは?』というものがあった。
僕としてはフリーランスになろうと思案しているいる時点で「スキルにはある程度自信がありそう」と考え、未知の、不透明なキャリアを歩みはじめることへの不安が軽くなるようにと回答をしたのだけど、この文章を読んで「解像度が低かった」と反省した。
そうそう、フリーランスになりたければなっていいんだけど、向き不向きは確かにある。こういう「クライアントの期待」「クライアントは何にお金を払うか(あるいは払わないか)」というところに思いを馳せることができる人は向いているし、実際のところこれができない人は結構いる。
全てのプロジェクトは時間単価で請求している。プロジェクト単位で仕事を請けたことは無い。人工知能系のプロジェクトは、成果物やスコープを見積もるのが難しいので、時間単価での請求が向いていると思う。
これはまったく同感。僕はAIエンジニアではないけど(AI「系」の仕事はやるが)、やってみないとわからない部分が大いにある場合は見積もりは向かないと思う。
現月あたり数時間の短期プロジェクトでは時給 $250、週10時間以上の中長期プロジェクトでは時給 $200 を請求している
特に短期のコンサルティングが中心のプロジェクトでは、予備調査などのオーバーヘッドが相対的に大きいので、ミーティングの多寡にかかわらずサブスクリプション的に月額数百ドルの固定費を請求することにしている。
この『細切れ案件はちょい割高にする』方式の値付けは自分も取り入れた方がよさそう。オーバーヘッドもそうだし、細かいのが多いとスケジュール管理も煩雑になるし、脳のスイッチングコストも大きいし。
あと、時給にリアリティがあるのも参考になった。
一つのコツとしては、「その値段では難しい」という返事が 50% の確率で返ってくるようになるまで単価を上げ続けるというものである。単に「それは残念です」と言って残りの 50% のクライアントと仕事をすれば良いし、それで残った方が良いクライアントである可能性が高い。
この方法は個人的にはやりたくない。スタートアップの新規プロダクト開発とかのおもしろい案件を入り口ではねてしまいかねないので。結局単価よりも工数の方が収入に影響するし、おもしろい(熱中できる)案件は工数が多くかかっても「自分の時間を切り売りした感」はあまりなかったりするし。
正直僕は単価はどうでもよくて、もっと下げてもいいとさえ思っている。(しかし現状の単価で十分におもしろい案件が来ているので下げる理由が今のところない)
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