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花の加護

俺が自然や植物、天然物とはまるで無縁な件はお花見のときに言及したとおりで、強いて挙げるならば漆黒の月が唯一しっくりくる、自他ともに厨二な私です。


そんななか、最近…といっても2ヶ月ほど前にお花をいただく機会が2度ほどありました。片方は生花なので老体をなんとか延命してる感じで、もう片方は宮城県利府町のatelier germerbleueさんにいただいたドライフラワーです。こちらは現役バリバリで、いつも視界に入るところに配置し、美しく咲いてくれています。
最近は作業部屋のシンセサイザーのところに置くことにしています。

声が出にくくなってから、夜な夜なセルフボイトレをこのシンセサイザーの前で音をだしながらやるようになりました。いつ治るかわかんなくて、いつ声が戻るかわからなくて不安で不安でしようがないのです。しかしどんなに焦ってもどんなに憤ってもそう簡単に戻る声ではありません。思うように声がでないのはしごく当然で、でも感情的になってしまって俺はシンセの脇に置いてあるペットボトルとかマグカップをぶん投げたりしてしまっていました。しばらくは、夜に発声練習に絶望してかんしゃくを起こしマグカップをぶん投げて割り、布団にダイブしておいおい泣き、翌朝割ったカップを掃除してダイソーに新しいのを買いに行くという毎日が続いていました。

ある晩、無謀にもまた発声練習に取り組み、感情的になってものに当たろうとしたんですが、このお花が視界に入って少し荒れた気持ちを緩和させることができました。それから、このお花は作業部屋のシンセサイザーの目立つところに置いて、また自分が我を忘れて何かをぶん投げようとしたら思いとどまるように、支えてくれています。

いつか自分もこの花のように、元気に、長々と、美しく紗妃たいと思い、「そうかこれは長い時間が必要なんだ」と自分に言い聞かせるようにしてます。もちろん俺も人の子で俗物の最たる者だからそんな言い聞かせが効いたり効かなかったりするんですが。

5月、6月でも楽しめるお花はあるのでしょうか。
多賀城のあやめなんかは有名ですよね。

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