見出し画像

久々にネット小説を色々と読んだ

お題募集フォームに匿名で下記リクエストを頂きました。

もずさんが最近読んでよかったネット小説 知りたい

リクエストを頂けることは非常に有難いことではあるが、申し訳ないことに私は普段ネット小説を全く読まない……ので、この際いい機会だと思いこの休日に色々と漁ってみた。
(リクエストを受け取った日から数日遅れてしまったのはこの為です……ごめんなさい)
まさか最悪のタイミングでカクヨムが落ちるとは思わなかったけれども。

色々と物色していると、一作だけ異質に感じる作品を発見した。

「ペンギン」をテーマとしたSF作品を投稿するペンギンSFアンソロジーという自主企画にて書かれたこの作品は、妻子持ちのペンギンがダチョウに憧れてアフリカを目指すというぶっ飛んだ内容ではあるものの、短編ながら読み応えを感じた一作だった。

まず文体が個人的にかなり好きだ。
ニンジャスレイヤーを彷彿とさせるような軽快且つ溌剌な文章で、ぶっ飛んだあらすじに疑問を抱かせる間もなく何故かスルスルと次の文字を読んでしまう。

ツッコミどころ満載のお話だとまず「なんでそういう世界になっとるの?」みたいな理屈を求めてしまうんだが、そんな事を気にする暇もない勢いが文章全体に顕れているのでとても読みやすかった。
最終的にはこんな感じの文章を自分も書きてぇなぁと思った程だ。

物語としても急転直下の連続でありながらも真っ直ぐにゴールに向けて話が進んでいて、破茶滅茶に見えて破茶滅茶ではない筋が引いてあったように思えた。こういうのをワイドスクリーンバロックと称するのか?

羨ましいなぁ。
多分私が狙って書こうとしても嘘まみれになってしまうというか、作品として成り立たないものになってしまいそうなんだよな。
「こうやったらオモロイやろ」みたいなのが透けて見えそうなものにしかならない気がする。

久々にネット小説を色々と読んでみたが、ものを書く人ってすげぇなと改めて思う。自分じゃ絶対出来ない表現や思いつかない描写、言葉、言い回しなどが次々と発見出来てテンションが上がる一方で、自分はなんてつまんねぇ奴なんだろうと思い知らされたりもした。情緒の乱高下が著しい。
まぁ他人と比べたって何の意味もないので私は私のやり方で戦っていくしかないんだけれども。

まぁそれはともかく、今回読み漁った中で上記の作品がダントツで面白かった。このテーマのリクエストがないと恐らく知る機会もなかったと思うので送って頂いた方、本当にありがとうございます。
そんで皆さんも是非読んでみてください。

おわり。


noteに書くテーマを募集しています。よろしければお送り頂けると幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?