「先見の明」があるリーダーは孤独になりやすい
国のかじ取りを任せられるリーダーや、改革を目指す組織の指導者には、時代の先を見抜く鋭い見識と洞察力が求められる。難しいことに、先見の明があるかどうかは後世になってみないとわからない。これまでの常識を否定する判断や行動は、時に猛烈な批判の対象となる。それでも臆せず変革へ立ち向かう信念と勇気こそが、新しい時代の扉をこじ開ける原動力となる。
幕末、倒幕か佐幕か揺れる土佐藩に、武市半平太という憂国の士がいた。薩摩や長州の志士らと交わる中で早くに時勢を見抜いた彼は、弱体化した幕府を打