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※作者の実体験を基にしたフィクションです。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 「おはよう…
『先輩!帰りましょ!』 「うん」 校門の前で待ってくれていた彼は、 私の彼氏。 手を繋い…
恋の魔法。 もしも、そんなものがあったとして、 私が使えたとしたら、 きっと、彼のことを…
『いただきまーす!』 2人で学食のランチを食べる。 凪紗は日替わりランチのAセット、オムラ…
春。 それは、出会いと別れの季節。 その季節に、必ずと言っていいほど存在するのが <旅立…
「やっほー」 「どう?そっちは?」 『相変わらず寒い。しかも昨日は雪もちらついたし』 「…
「ごめん、別れよう」 言葉の暴力とは良く言ったもので、 頭を鈍器で殴られたような痛みを 心で感じたのは初めてだった。 『え…なんで…』 「あの、好きじゃなくなったとか、そういうことじゃないんだ」 『じゃあ…どうして』 「これが、理由」 そう言って、由依が机の上に置いたのは [人事発令書]と書かれた紙。 中身を読むと 2/1付にて 東京本社 経営管理部 への異動を命ず と書かれてある。 『由依、東京に帰るの?』 「うん。そうみたい。私も正直びっくりし
新しい年を迎えたばかりの青空は、 見上げると吸い込まれそうなほど高くて。 彼と迎える年越…
スマホのアラームが、少しずつ大きくなる。 眠気が覚めきらぬまま、私はアラームを止める。 …
"はい、15番卓さん、なんこつ唐揚げと枝豆!" 「はい、ありがとうございます」 お盆に乗っけ…
"それでは、新入生を歓迎して、乾杯!" "かんぱーい!!" カチカチとグラスを重ねる音が、部…
「ねーえー!!それパパのじゃなくて、りーの!!!」 大きな声で、娘の理子が叫ぶ。 どうや…
何気ない休日の朝。 喧騒に溢れた平日の、溜まりに溜まった疲れを癒すには格好の日、 のはず…
"忘れるというのは、神が人に与えたもうた素敵な能力だと思うんだけどね" "その文法に則って言うならば、忘れずに覚えておくことの方が価値ある能力だと…" 何かの映画で聞いた台詞を思い出す。 そう、忘れずに覚える。 運命が変わったあの瞬間から、私に課せられた責務だ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「ほら!行くよ」 『うん』 私は少し引っ込み思案な彼の手を引き、放課後デートを楽しむ。 とはいえ、地方の高校生には手段が限られる。 精々国