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おにごっこ【詩】

追いかけてくる
荒い息づかいで

追いかけてくる
手が今にも触れそうで

僕は必死に走る
肺が焼き付きそうなのに
足が小刻みに震えるのに

なぜ逃げている
捕まったらどうなる

わからない
何もわからない

ただ荒い息づかいで
足を交互に競わせて
体を前に進めるだけ

目の前に背中が見えた
今にも手が触れそうだ
そして
捕まえた

ああ
追いかけているのは
僕の方だった
鬼は僕だった
いつのまに入れ替わったのだろう

わからない
ただ走るだけ

今度はどっちだろう
追いかけているのか
追いかけられているのか

わからない
多分人生ってそんなもの

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