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機会詩

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機会詩をまとめてみました。 9.11同時多発テロや狂牛病などの災厄やワールドカップなど,さまざまな出来事にインスピレーションを得て詩を書いています。 本来の「機会詩」とは、異なる… もっと読む
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記事一覧

銃人は殺戮の夜に雄叫びを上げる【詩】

相手を信じること たったこれだけのことが できない世界なんだ 信じられないから 銃に頼って…

おそろしや【詩】

おそろしや おそろしや 非武装の市民に銃を撃つ おそろしや おそろしや おそろしや 病院…

アリョーシャ【詩】

われらに大義あり 同胞の苦境を救い 解放せんがため われらは銃を手に取り進軍するのだ 嘘ば…

ぷうちん【詩】

ねえ ぷうちん こっちむいてくれよ なにびくびくしてるんだよ それともはずかしがってんのか …

かみさま【詩】

かみさま かみさま そこにいらっしゃいますか かみさま きいておられますか かみさま こど…

8.6【詩】

人が創造するものには必ず創造者の 何らかの思いが宿っています 身につけるものから 車 家 街…

色の問題か?【詩】

誰だって知ってることだが 白が 黒を叩くのは 黒を 恐れているからだろう 何しろ黒だ 色としての強さは 圧倒的だ 黒は 白を覆い尽くして 白の造り上げたものを 全て奪っていく 白はそう思っている その意識に囚われている だが 白は決してそんなことを 認めようとはしないだろう 白は 黒より上位だ この体面を保たなければ とっくに見透かされている 薄っぺらの体面だが だから これは黒の問題ではない 白に突きつけられた 白自身の問題なのだ 白が 黒を叩けば叩くほど その憎悪

鶏になっちゃいな【機会詩】

狭いケージに押し込められて 無数の鶏たちが 甲高い喚き声撒き散らして 落ち着きなく首を振る …

愛しのクローンベビー【詩】

二才で死んだのは あれは本当の我が子ではありません 死ぬはずがないのです もっと生きている…

声【詩】

たくさんの声が あがっただろう たくさんの絶望と 悲しみと 嘆きと 怨嗟の声が しかしそれもつ…

かぜに吹かれて【詩】

かぜが 春先からずっと 世界中で吹いている 吹き続けている 吹き荒れている ながびくかぜだ …

アンセム~人間賛歌~【詩】

太鼓と鐘の響きが 共鳴する緑の大地 宴の用意は整った 鳴動する大地 始まりの合図に 人々の心…

遺伝子(プログラム)【詩】

なぜ生んだの? 殴りつけ 足蹴にし 侮蔑の言葉を投げつけるため? なぜ殺すの? 幼い生命の灯…

劫尽火(koujinka)【詩】

双塔の高層建築物が 狂信の翼にあおられて 灰燼と化したあの時から 世界はずっと炎に包まれている その目に見えぬ青い劫火は 世界を焦土と化そうとしているというのに 今ではあちらこちらで白い煙さえ 上がっているというのに 見えない炎を言い訳に 指導者たちがそれを認めることはない 火はその衣にすら 燃え移ろうとしているのに 熾きた火は止められない すでに 大地は青く燃えている その空を青く照らし出す炎の色で 海までも青く照り映えて 自身が炎に追われるのも 時間の問題だというのに