劫尽火(koujinka)【詩】
双塔の高層建築物が
狂信の翼にあおられて
灰燼と化したあの時から
世界はずっと炎に包まれている
その目に見えぬ青い劫火は
世界を焦土と化そうとしているというのに
今ではあちらこちらで白い煙さえ
上がっているというのに
見えない炎を言い訳に
指導者たちがそれを認めることはない
火はその衣にすら
燃え移ろうとしているのに
熾きた火は止められない
すでに
大地は青く燃えている
その空を青く照らし出す炎の色で
海までも青く照り映えて
自身が炎に追われるのも
時間の問題だというのに