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銃人は殺戮の夜に雄叫びを上げる【詩】

相手を信じること

たったこれだけのことが
できない世界なんだ
信じられないから
銃に頼って生きていくしかないんだ

だが銃は
そんなおまえたちを簡単に獣へと変えてしまう

銃人の誕生だ

銃人は獣人
血に狂った獣は銃人となって
獲物を探して彷徨い歩き
無抵抗の生け贄に弾丸撒き散らし
挙げ句の果てには
自分の体にも無数の銃弾

勲章ありがとう
あの世で自慢気に笑うのか
笑っているのか
この世とおさらばで
せいせいしたと高笑い

しかしその
あの世の渡し賃は無辜の魂を数十人分だ
ちょいと高すぎやしないか
あとどれだけ殺しゃ気が済むのか

分かってるじゃないか
この世に存在する銃弾の数だけ
血が流れなきゃいけないのさ
まあ
その頃にはこの地球に
人っ子ひとりいやしないが

そして今度は
あの世で同じ事を繰り返すんだろう

もううんざりだ

世界最高の権力者がもらすため息
世界最高の権力をもってしても
変えられない世界への嘆き

ほんと おかしいね
だってこれこそが
おまえたちがのぞんだ世界の有り様だろうに
人が人を無差別に銃撃する
この地獄のような世界を
望んでたんだろう

ちがうのか

だけど
変えないんだろう
かたくなにこの地獄を変えることを拒み
銃にすがりつく
それがおまえたちの本質
ヒトの本質なんだろう
嗚呼
機会さえあれば
機械さえあれば
おれも
おまえも
銃人になるのかな
殺戮の夜に雄叫びを上げるのかな

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