〜一度は作ってみたかったポール・マッカートニー風アコースティック曲〜【コード譜付きライナーノーツ】Shake My Days「君を見かけた」
〜一度は作ってみたかったポール・マッカートニー風アコースティック曲〜
【コード譜公開!ソングライター対象ライナーノーツ】Shake My Days「君を見かけた」
ただいま好評先行配信中のShake My Daysニューアルバム「ソレノイド」から、わりと細かく1曲ずつ解説していきますシリーズ第5弾。
光希の声は森田童子っぽいところがあってアコースティックな曲は合いそうなんだけど、いざ作るとなると、普通のフォークソングみたいなのもなんだかなあとは思ってて。
とりあえずタイトルだけは森田童子っぽく「君を見かけた」って決めて、ひと思案。
スリーフィンガーでいろんなコードを弾いてるうちのメインのコードパターンが固まってきて、どうにかしてポールっぽくならないかなあと柔軟な発想でいろいろな展開を試してるうちに、ほぼほぼ曲の流れは固まりました。
この段階ではメロディーはどうにでもなって決め手に欠けるので、ここで先に歌詞に取り組むことに。
1st.アルバム収録の「君が変わった」の延長線上でストーリーを固めて、場面も駅前がいいなと決まってラフスケッチを完成。
そこからさっきのギターパターンに合わせて文字数を整えながら、メロディーと同時進行で最終完成させました。
最初に光希に聞かせた時の感想が「サビはないの?」
せやねん。
トータル2分20秒。
歌詞の場面で言えば一瞬の出来事なので、あんまり盛り上げたりしつこくくどくやるのも野暮だなあと。
歌も、淡々と歌うだけでいいよと。
結果的に、光希の声の哀愁成分だけで、何とも言えない(わかる人にはわかる)切ない曲になりました。
この曲の、何がポール・マッカートニーっぽいかと言うと、まずはギターの開放弦を有効活用すること。そして、ベースランニングとフィンガリングを優先させてコード理論にとらわれないこと。でも、ちゃんとコード理論にのっとった展開であること。
この曲で言うなら、AメロとBメロのふたつしかないけど、AメロのキーはDでBメロはG(Em)。でも普通に聞いてる分にはどこで転調してどうやって戻ってるのか全く気付かないと思う。
あ、そうそう。ギターをレコーディングする日に右手中指の爪が欠けちゃって、実際は親指と人差し指の2フィンガーで弾いてます。めっちゃやりにくかった。
曲はサブスクやYouTubeで聴けますので、歌詞とコード譜を見ながらぜひ聴いてみてください。
—————
「君を見かけた」
詞・曲/冴沢鐘己
D G/D F#msus4 Em9
湿った風の日暮れの駅に
D Cadd9 B7sus4 B7
ひしめく人の流れの向こう
Em Bmsus4/F# G6 Am9
少し丸い 肩のライン
Em/B CM7
あれはきっと
Dadd9 B7/D#
君を見かけた
ギターも持たず髪もそのまま
何かを見つめ 何かを背負い
なんて苦い顔を落とす
あれはきっと
君を見かけた
怒った時の横顔でさえ
あんなに遠く感じなかった
まるで嘘の記憶のよう
あれはきっと
君を見かけた
まるで嘘の記憶のよう
あれはきっと
君を見かけた
サブスク配信はこちらから↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?