～ビートルズ的発想とニューウェーブビートロックの令和風仕上げ～【コード譜付きライナーノーツ】Shake My Days「知りもしないで」

～ビートルズ的発想とニューウェーブビートロックの令和風仕上げ～
【コード譜公開！ソングライター対象ライナーノーツ】Shake My Days「知りもしないで」

ただいま好評先行配信中のShake My Daysニューアルバム「ソレノイド」から、わりと細かく1曲ずつ解説していきますシリーズ第2弾。

まずは「サクラ前線」を作った後、あらためてアルバム全体の構成を考え、リリース登録の必要からひとまず全曲のタイトルを考えることに。

この段階では方向性的に最新洋楽ヒット曲のサウンドを構想していて、1曲目の「知りもしないで」も、本当は全然違う曲想をイメージしてたのね。

でもその後、光希といろいろ話してみると、もっとシンプルなバンドサウンドがいいなと思い始めて、となるとアルバム1曲目は、キャッチーで早いビートの曲が良いかなと方向転換。

しかし「知りもしないで」というタイトルはもう変えれないので、歌詞をどういうコンセプトにしたものか。最初は言葉のニュアンス通り‘女の子の恋愛ソング”をイメージしてたのよね。

できあがったメロディーにもどこにも「知りもしないで」という言葉を嵌めれなくて悩んでたところ、ふとアイディアが閃いたのです。

そうだ、ビートルズがよくやってた、頭にヴァースをつければいいんじゃないかと。

ヴァースとは、ジャズによくある、曲の冒頭につける（本編とはつながりのない）メロディー部のことで、まあ“まえがき”みたいなもんですな。

そこでうまく「知りもしないで」を処理できたあとは、けっこうスムーズに曲はできました。

ビートロックにふさわしくコード進行はシンプルにしつつ、揺れ動く心の動きに合わせてテンションコードも混ぜて、ギター2本のアレンジでちょっと複雑な響きにしました。結果、ニューウェーブロックっぽい仕上がりに。

サビのコード進行は、ベースラインを工夫しつつコーラスも合わせてちょっと緊張感のある響きで気に入ってます。この辺りが令和風。

歌詞は、光希のキャラクターと自分自身の19才の頃の記憶を混ぜ合わせて、思春期のリアリティーが出せたのではと。特に2番の歌詞はお気に入り。

ラストに冒頭のヴァースをもう一度持ってきて締めるっていうのは、映画とか小説っぽくてちょっと斬新なアイディアなのでは。

結果的に、アルバム1曲目に相応しいキャッチーなナンバーになったよね。ポカリスウェットのCMとかに合うんじゃないか。ライブで演奏しても楽しいぞ。

曲はサブスクやYouTubeで聴けますので、歌詞とコード譜を見ながらぜひ聴いてみてください。

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「知りもしないで」
　　　　詞・曲／冴沢鐘己

Gm7   F#7
隠れた月だって
Bm         Bm/G
見えないだけでしょ？
G   F#m7         Bsus4 B
何も知りもしないで

D          Em7
ぜんぶ未熟だって
F#m7       G      A
わかりすぎてるんだ
D             Em7
だけど奇跡だって
F#m7         G   A
逃したくなくて
  GM7   F#m7  GM7   DM7
　部屋の隅で歌を口ずさんで
   GM7  F#m7     Bsus4    B
　熱い気持ち　育ててみた
Em11   F#m7     Bm
それはためらいの海で
C#m7-5/G      F#7             Bm
もがきながら　たゆたってゆく声
Em11        F#m7     Bm   Bm/A
いつか暖かい陽だまりで
G                 A
風にのっかって　どこまでも

Bm   Bm/A   Bm/#G   G    A

きっと知られたって
興味なんてなくて
みんなそれなりって
思いこんでるね
　部屋の隅で丸まって寝ちゃって
　妙な夢で　汗をかいて
それは冒険の国で
ひとりぼっち　やられそうな時
きっと暖かいまなざしで
誰か颯爽と来るように

　部屋の隅で歌を口ずさんで
　熱い気持ち　育ててみた
それはためらいの海で
もがきながら　たゆたってゆく声
いつか暖かい陽だまりで
風にのっかって　どこまでも
それは冒険の国で
ひとりぼっち　やられそうな時
きっと暖かいまなざしで
誰か颯爽と来るように

隠れた月だって
見えないだけしょ？
誰も知りもしないで

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ソレノイド by Shake My Days