【Q.歌い方のクセが気になります。良いクセと悪いクセを教えてください】1ランク上の歌手になる!冴沢鐘己のワンポイントレッスン#9
【Q.歌い方のクセが気になります。良いクセと悪いクセを教えてください】1ランク上の歌手になる!冴沢鐘己のワンポイントレッスン#9
A.「クセ」の厄介なのは、感覚が麻痺してだんだん自分では判断できなくなり、どんどんエスカレートすることなのよね。
たとえばビブラートとかフェイク。
褒められたりすると嬉しくなって、あっちこっちに入れたくなって。高度なテクニックや、誰もやらなさそうなところでできたりすると、もう止められない。それがいいこと、褒められることだと思い始めるのです。
そしてさらにやっかいなのは、“それを誰も止めてくれない”のよ。むしろ「すごいね」とか言われたりして。
そのくせ陰で「クセすご」とかこそこそ笑われたりするのです。
もっと酷いのが、感情を込めようとするあまり、リズムがどんどん後ろになっていく症状。特にバラードで。
いわゆる「タメ」というやつだけど、これもひどくなると完全にリズム感がなくなって、ただダラダラ歌ってるようにしか聞こえなくなるのです。
特にリズム感は体力と持久力が必要なので、歳を取るとほっといてもルーズになるのよ。だから若いうちからタメて歌ってると、取り返しがつかなくなるよ。
なので、良いクセとは何かと聞かれたら「クセがない」ことになるのです
とにかくまずは譜面通りに歌う。譜面がない時は、オリジナル歌手が歌ってる通りに歌う。抑揚からブレスからロングトーンの長さまで。なぜならそれが、何十テイクも録った中でのベストと判断されてるからです。簡単にそれを超えれると思っちゃいけない。
もちろんリズムもジャストで、キチンと拍の頭に合わせて。
それができるようになると、自然に自分の感情が曲に乗ってくるので、そこから生まれた自分なりの表現(ビブラートやフェイク、タメなど)を客観的に検証する。できれば第三者に、不自然じゃないか、邪魔じゃないか確認する。
そうやって濾過されて残ったものが「自分オリジナルの、味のあるクセ」となるのよ。
パームトーンでのレコーディングも、そうやって「要らないクセや表現」はどんどん排除していくところから始めてます。
なのでとても聴きやすく、かつ歌詞や世界観が伝わりやすくなってるハズよ。
(お題提供:曽我未知子)※お題、質問受付中
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