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【イベントレポート】事業会社・投資家とスタートアップを繋ぐ「SmartPitch(スマートピッチ)」オンラインピッチイベントVol.9

ショーケースの子会社:Showcase Capitalが主催する9回目のオンラインピッチイベントが、2021年3月8日(月)に開催されました。

国際女性デーに開催

この日は「国際女性デー(International Women’s Day)」。

2021年の国際女性デー(IWD 2021)のテーマは、「リーダーシップを発揮する女性たち:コロナ禍の世界で平等な未来を実現する」でした。
日本に目を向けてみると、国内の女性起業家の割合はわずか15%程度で、他の先進国に比べるとかなり低い状況になっています。

起業家をご支援させていただく立場として、また、そうした起業家と事業会社とVCなどの投資家をつなぐ立場として、このイシューに対して私たちは危機感を抱いてきました。

そこで、「国際女性デー」に合わせて、女性にフォーカスしたピッチイベントを開催することで、女性の起業家への力になれないかと想い企画しました。

今回、ピッチに登壇される起業家の皆さんは、全て女性!
コメンテーターにも女性実業家の方をお招きし、視聴者の皆さんもエンパワーメントされるようなイベントを目指しました。

そもそも「SmartPitch(スマートピッチ)」って?

「SmartPitch(スマートピッチ)」は、スタートアップと事業会社や投資家をピッチ動画でつなぐマッチングプラットフォームサービスです。

スタートアップは、自社のサービス・プロダクトや事業計画に込めた“想い”と“熱意”を3-5分程度のピッチ動画にし、「SmartPitch(スマートピッチ)」に投稿しています。

事業会社や投資家は、そのピッチ動画を見ることで効率的に業務提携先や投資先を探すことに繋がります。

Smart Pitch ロゴ

SmartPitchとは

<参画機関>
■民間サポーターズ「J-Startup Supporters」
全国から選定された約140社のスタートアップを支援中
┗「J-Startup HOKKAIDO」:「J-Startup HOKKAIDOサポーターズ」
  北海道で認定された22社のスタートアップを支援中
┗「J-Startup TOHOKU」:「J-Startup TOHOKUサポーターズ」
  東北で認定された34社のスタートアップを支援中
┗J-Startup KANSAI:「J-Startup KANSAIサポーター」
  近畿経済産業局、京都府、京都市、大阪府、大阪市、堺市、兵庫県、神戸市など
■浜松市:「ベンチャー企業等誘致パートナー」
■東京都:「NEXs Tokyo」
(2021年2月下旬時点)

オンラインピッチイベントVol.9について

今回、登壇したのはこちらの4社。

株式会社Bulldozer
株式会社ORANGE kitchen
株式会社aba
オングリット株式会社


コメンテーターには以下のお2人をお迎えし、様々な質問やコメントを頂戴しました。

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中村 利江
株式会社出前館 エグゼクティブ・アドバイザー(前代表取締役社長)

日本最大級の宅配ポータルサイト 「出前館」 を運営する株式会社出前館のエグゼクティブ・アドバイザー。
関西大学在学中、女子大生のモーニングコール事業を立ち上げ学生起業家として活躍。卒業後、株式会社リクルートへ入社し、1年目でトップセールスとなりMVP賞を受賞。出産退職後、マーケティング等に関わった後、現在の㈱出前館の代表となり事業を拡大し、上場に導く。出前館を、時価総額2000億円を超える会社に成長させた。

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永田 豊志
株式会社ショーケース 代表取締役社長

九州大学卒業。1988年、株式会社リクルートに入社し、様々な新規事業の開発に従事。2005年、森雅弘(現取締役会長)と株式会社ショーケース・ティービー(現ショーケース)を共同設立。以来、取締役COOとしてIPO、東証一部市場変更へ導く。2019年、代表取締役社長に就任。また、知的生産性の改善研究でも知られ、「図解思考の技術」シリーズなど著書多数。

今回は4社のピッチに入る前に、中村さんに株式会社出前館のビジネスモデルについてご紹介いただきました。

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これまでの戦略や現在注力している戦略など、貴重なお話をお聞きすることができました。

そして中村さんのお話しの後は、いよいよピッチのスタート!
登壇した4社のピッチをご紹介します!

【1st Pitch】株式会社Bulldozer

ブルドーザー

芸術家の思考回路からイノベーションの種が見つかる脱常識思考(=アート思考)を用いて、ビジネスを展開。新規事業開発や中期経営計画の策定などに使われ、大手企業での導入実績もあり。

<スピーカー>
代表取締役運転手:尾和 恵美加さま

ブルドーザー2

AI技術が進化する中で、人間の価値とは何なのかということに疑問をもち、芸術家の集まる私塾に飛び込んだ尾和さん。その経験から、独自のアート思考を生み出し、1000年後にも通ずる価値を創出するというコーポレートメッセージを掲げていらっしゃいます。

アート思考は、新規事業開発、人材開発、働き甲斐改革といったことに活用でき、仕事において永遠のテーマである、永続性と革新性の両方をもたらすものだそうです。
私自身、どうしても常識というのものにとらわれてしまいがちなので、ぜひこのアート思考を体験してみたいなと感じました!

・導入実績
・アート思考の位置づけ
・新規事業開発においての思考プロセス例
・アート思考の使用例
などについてお話しいただきました。

ピッチ後には、コメンテーターの方々から
・ビジネスモデルのコアとなる部分
・スケールアップ方法
・アート思考をビジネスとして担保し続けるにはどうするのか
・収益モデルの今後の展開
などといったご質問をいただき、可能性を感じる力強い回答が印象的でした!

【2nd Pitch】株式会社ORANGE kitchen

オレンジキッチン

慢性腎臓病(CKD)患者への寄り添いを軸にした人工透析予防特化型プログラム「しおみる」の提供。代表者自身が管理栄養士として働く中で感じていた課題をもとに、日本の医療費増加解決のためにサービス展開中。

<スピーカー>
代表取締役/管理栄養士:若子 みな美さま

オレンジキッチン2

人工透析の1人当たりの医療費は年間約500万円、国の総額にすると約2兆円の医療費が透析のみに拠出されています。また、人工透析患者は、1日4時間、週に3日、病院に拘束され続けるため、キャリアの断念や旅行に行けないなど、QOLが大きく低下してしまうのです。
このように国にとっても患者にとっても大きな問題である人工透析を予防するには、食事管理が重要。

そこで、管理栄養士として現場で多くの患者さんをみてきた若子さんが考えたのが、人工透析を受けなければならなくなる前段階の慢性腎臓病(CKD)の患者に対して、高頻度で内容の濃い栄養指導を行うというサービスです。

・ペルソナ、対象となる患者数
・サービスの特徴
・ユーザーの声
・ビジネスモデル
・地方自治体との連携状況と今後
・社会や経済への貢献性
などについてお話しいただきました。

ピッチ後には、コメンテーターの方々から
・企業に対してのアプローチの可能性
・実際にアドバイスをする管理栄養士の雇用
・他の疾患における患者への展開
・アウトカムの設定
などのご質問をいただき、今後の展開が非常に楽しみだなとワクワクしました!

【3rd Pitch】株式会社aba

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業界初、においで排泄を検知する排泄ケアシステム「Helppad」を開発・提供。ベッドに敷くだけで利用でき、おむつ交換作業の効率化や、利用者のストレスを軽減することが可能。

<スピーカー>
代表取締役CEO:宇井 吉美さま

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「テクノロジーで誰もが介護できる社会をつくる」というビジョンを掲げているaba。
大学で介護ロボットの研究をしていた宇井さんは、学生の時に起業しました。
・介護職の退職者の7割は3年以内に退職
・年間10万人もの人が、在宅で介護をするために自分の仕事を辞めている
・仕事を辞めないまでも実は介護をしているという人は1300万人もいる
こういった現状から、介護現場を支えるのは介護未経験者たちであると考え、誰もが介護できるしくみをつくっていくことを目指していらっしゃいます。
現場のことも知るために、宇井さん自ら3年間介護のお仕事をしたご経験から、現場の声を元に開発したのが、においで排泄を検知する排泄ケアシステム「Helppad」です。

・介護職の現状
・商品開発の背景
・商品のしくみ
・ビジネスモデル
・介護ロボットの現状
などについてお話しいただきました。

ピッチ後、コメンテーターの方々からは
・ビジネススケールの拡大
・介護施設における他の類似課題
・価格
・データビジネスへの展開
といったご質問をいただき、

また、視聴者のみなさまからは
・市場規模
・就寝中は寝返り動作で、正確ににおいを感知できるのか
という質問をいただき、超高齢化社会がすすむ日本において、ますます需要が高まる商品の今後に期待が膨らみました!

【4th Pitch】オングリット株式会社

オングリッド

道路や橋梁などのインフラ点検時に、AIやロボットを使って簡単かつ確実にチェックを行う仕組みを作るコンテック企業。人材不足が問題になっている業界だが、未経験者でも使えるプロダクトで社会課題を解決。

<スピーカー>
代表取締役:森川 春菜さま

オングリッド3

オングリット株式会社は、「専門知識がなくてもテクノロジーの力でインフラ構造物の点検を行い、社会インフラの維持をサポートする仕組みづくりを行う」をミッションとしています。

インフラ構造物の点検には、事前の様々な申請や手配などの準備、現場での一つ一つの点検作業、点検後の報告書の作成など、多くの手間がかかり、全てを人の手作業で行っていることで、ヒューマンエラーが発生してしまうということが起こっています。
こういった課題を、実際に構造物の点検業務を行っている経験から、「ロボット×AI×未経験者」で解決していらっしゃいます。
森川さん自身は土木業界におけるご経験はない中で、ご自身が関係する周りの方々の不を解消したいと考えたところ思いついたアイディアだったとのことで、非常に驚きでした!

・構造物点検における課題
・市場規模
・提供するソリューション
・ビジネススキーム
・アウトソーシングによる社会貢献
・実績、受賞歴
・点検ロボットの開発
・売上計画
・調達計画
などについてお話しいただきました!

ピッチ後、コメンテーターの方々からは
・ビジネスモデル
・使用するドローンにおける差別化ポイント
・この事業を行うに至った経緯
・資金の使用用途
などの質問があり、将来性溢れる頼もしい回答が印象的でした!

まとめ

イベントの最後には、コメンテーターの中村さんから、
「非常に熱のこもったプレゼンをしていただき、これから日本の女性起業家のみなさんが盛り上がっていくのではないかと楽しみに思いました。」
とコメントいただきました。

当社としましても、女性起業家の皆さまがこれまで以上にご活躍できるよう、精一杯支援してまいります。

本日ご登壇いただいた企業のみなさま以外にも、たくさんのスタートアップのみなさんのピッチ動画をご覧いただくことができますので、スタートアップ・起業家の方々を支援したい事業会社や投資家のみなさまは、ぜひお問合せくださいませ!

次回のオンラインピッチイベントは、3月29日(月)の開催です!
ぜひご視聴ください!
詳細はこちらから▼

■過去のオンラインピッチイベントレポート


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