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内省での成長に限界を感じた新規事業責任者は、コーチングを通して本来の自分を取り戻し、自分にしかない価値を信じられるようになった

Shovellシャベルのnote運営チームです。

今回のエキスパートは、対話を通じて人の成長を促す「コーチング」を提供している、プロコーチの阿久津さんです。阿久津さんのコーチングによってどのような変化が起きたのか、クライアントの松尾さんにインタビューしました。


インタビュー要約

受講のきっかけ

自分では想像できない未来に行きたかった

サービスの特徴

冷静に淡々とズバっと言う、慈悲や寄り添いはあまりない(笑)

自身に起きた変化

自分にしかない価値があると信じられるようになった

サービスをお薦めしたい方

覚悟を持って、自分にはピュアな才能や価値があるはずと信じられる人


クライアントインタビュー

「THE 企業戦士」としてがむしゃらに働いていたが、本当は「自分にしかない価値がきっとある」と信じたかった

——自己紹介をお願いします。

松尾:SHE株式会社で女性向けマネースクールの新規事業責任者を務めております。趣味は推し活で、日経ウーマンさんで記事にしていただいたくらいにはハマっています。住まいは東京ですが、今は里帰り出産で長崎に帰ってきているところです。

——推し活とは何ですか?

松尾:一昔前の言葉でいうとオタク活動です。私が推しに推しているのは、パフォーマンスグループAAAのメンバーであるSKY-HIさんが立ち上げた音楽事務所のBMSGで、BMSGの箱推しをしています。

——箱推しとはBMSGの所属アーティスト全員をプッシュするということですか?

松尾:そうですそうです。BMSGという会社が大好きなんです。ライブは毎回行きますし、SKY-HIさんの組織哲学や人間の在り方などの思想のファンで、そういった深い部分に触れられるファンクラブの超上位互換のようなオンラインサロンに毎月5千円課金していて、SKY-HIさんは普段何を考えているのかなという情報を日々キャッチアップしたりします。もちろんアーティストとしての活動もすごく好きなので、普通に音楽を聞いて楽しんだりしています。

——興味深い内容をありがとうございます。非常に明るい方という印象を受けましたが、コーチングを受けるきっかけは何ですか?何か悩みがあったのでしょうか。

松尾:現状の延長線にあるゴール設定は割と得意で「これを積み上げていけばこういうゴールに辿り着くだろう」という目標の掲げ方をして生きていましたが、それだけでは物足りないというか、このゴール設定では成長角度が低いのではないかと漠然と思った瞬間があったんです。

 自分では想像できないようなゴールに行きたいと思ったとき、内省では限界があると感じたのが2022年4月頭でした。自分が想像できない未来に行きたいという欲求はあるけれど行き方がわからない、というのが当時の悩みです。

——自分では想像できない未来に行きたいと思ったきっかけはありますか?

松尾:SHEに転職したということは大きかったと思っています。新卒で入社したリクルートでは「THE 企業戦士」のような感じで働いていました。学生のときにプロダクト開発の経験があったためIT人材枠での採用で、すぐに企画やサービス開発を任せられ、とても鍛えられました。

 そのような働き方をしていたときにSHE株式会社を知り、その人自身よりもその人の可能性を信じてくれる人の集合体のような企業だったので「そんな企業本当に存在するの?」と少し嫉妬したんです。私がこれほどがむしゃらに働いて、歯を食いしばって、できないところにフォーカスして、スキルを身に着けようとがんばっているのに「才能を信じよう」って会社、いいな~と。

 そのうちどんどんSHEのことが無視できなくなって、気がついたら転職していました。SHEで仕事をし始めてから、私も、私自身の才能にしっかり向き合うと、できないことができるようになるよりももっと大きなパワーを発揮できる可能性があるのでは、と考えるようになりました。それが最初のきっかけです。

——「THE企業戦士」というのはどういう意味でしょうか?

松尾:リクルートは今でも大好きな会社で、新卒で入社して絶対によかったと思っています。ですが、特に新人時代は個人のできることや才能にフォーカスするというよりも、全員おなじ五角形のレーダーチャートがあって、そのすべての項目で5点満点を取れる人間を目指すような印象がありました。その五角形の中に1点の項目があろうものなら、割と激しく追及されて「ここができていないからできるようになれ」というようなフィードバックをもらいます。

 それに愚直に従い、努力をして満点を取っても、リクルートでしか通用しないものも意外とあるんですよね。すべてがそうだとは言いませんが、一定はその企業で使える人間になるための努力を強いられる環境だったのかなと今では思います。ただ、そのおかげで社会人としての基礎能力が非常に高まったので、感謝しかありません!

 また、当時は五角形を満点にすることが楽しいと思っていたのでそれで良かったのですが、一歩外に出てみるとhave toだったと思います。

——「have to」という言葉が出てきましたが、具体的にはどういう意味でしょうか?

松尾:「自分が認められるためにやらなければならないこと」というイメージです。前職では開発案件のプロジェクトマネジメントや、事業開発のようなBiz Devと呼ばれる領域でのスキルセットで少し評価をいただいていました。とはいえ、フラットに考えてみたら「誰かのタスク管理とかまったく興味ないな、みんな勝手にやってくれるのが一番いいんだけど」と思っていたんです。

 それでもプロジェクトマネジメントや期日をしっかり守ることを一生懸命がんばっていたのは、それができないと「お前には価値がない」と言われてしまう恐さがあったからです。このように「しなければならないと思ってやっていたこと」をhave toと私は呼んでいます。

コーチングは、生まれ変わるのではなく本来の自分に戻る感覚

——プロコーチである阿久津さんとの出会いを教えてください。

松尾:SHEの同僚にプロコーチをやっている人がいて「自分の殻を破りたいんだよね」と相談をしたところ「それならコーチングじゃない?」と言われたんです。私に合いそうなコーチがいるか質問したところ、阿久津さんをご紹介していただきました。

——阿久津さんのコーチングを受けようと思った決め手はなんですか?

松尾:自分では想像できない未来に行きたかったので、包み込むようなコーチングよりも本質をズバズバ突かれるような、それも淡々とその一点を刺し続けられるような、斜め上から殴られるような衝撃が欲しいと思っていました。

 阿久津さんはもう、冷静に淡々とズバっという、慈悲や寄り添いはあまりない(笑)。「これこれ、こういう人がよかったんだよ!」って。お試しセッションを受けたときに、自分がコーチングで得たいものと合致していて、違うところに連れていってくれそうだと感じたのが決め手です。

——阿久津さんのコーチングについて具体的に教えてください。

松尾:1回約1~2時間のセッションを月に1回、半年間で合計6回のプログラムです。私は初回が2022年5月下旬でしたが、10月に出産を控えているので、6回のセッションを4か月で受け切りました。1セッション約2時間で、いつも平日の夜10時~12時くらいに喋っていました。

——都合に合わせて要望に応じてもらえるんですね。コーチングで印象的だったことはありますか?

松尾:過去にプロジェクトマネジメントや事業開発をやっていて、今も新規事業の立ち上げや事業グロースのような仕事がメインですが、最初のセッションで阿久津さんから「松尾さんの職務機能は人事ですね」と言われたんです。人事はやったことがないので「えぇ?どういうこと?」と。

 さらに阿久津さんには、私の根幹にあるのは、自分自身が事業を作りたいというよりも、誰よりも人の才能を信じたいということ、それが素直で力の抜けた本当にやりたいこと、やり続けてしまうことだと特定されました。私には「人の魂や才能が最大限発揮される場所に配置したい」という根源欲求があることを発掘されて、発見の大きさに「はぁー」と。

——初回から本当の自分の欲求を見つけられたんですね。

松尾:はい、そうです。初回は「現状の外のゴールを設定する」というのがコーチングのメインテーマでした。現状の外のゴールとは「今の自分の延長からは考えられないけど、きっと未来はそうなっているに違いないと信じられるゴール」だと解釈しています。そのゴールにいきなり向かおうとしても方法がわからないので、前段として未来の自分が必ずやっている具体的な行動をとる、という手法をとります。

 私の場合は、3回目のセッションで行動目標を設定して達成を目指すということをやりましたが、ジェットコースターに乗っている気分でした。現状の外のゴールに向かうのはとてもワクワクしますが、実際に行動目標を決めて、じゃあやってみようとなったときに、私がコーチングを受けていることを知らない人もいるなかで「私はこういうことをやります」と宣言したり行動するのがもう普通にめっちゃきつくて(笑)。

——理想の未来に向かうといっても、いいことばかりではないんですね。

松尾:コーチングは、生まれ変わるのではなく、元々持っていたものを純度高くメタ認知する、本来の自分に戻る感覚だと捉えています。その純度を高めることや手放すことが、これほど怖くて勇気とパワーがいるなんて知りませんでした。コーチングを受けるだけで何かが変わるわけではありませんし、正解は自分の中にしかないので、覚悟を持って行動しない限りゴールにはたどり着けないことをあらためて突きつけられました。

心が折れそうになっても、コーチのおかげで自分にしかない価値があると信じられるようになった

——コーチングを受けたあと、どのような変化がありましたか?

松尾:お金の使い方がまったく変わりました。行動面でいいますと、恵比寿の大きな会場を借りて「自分にしかない価値を発見しよう」というオフラインイベントを開催したんです。有名人でも何でもない私が急に有料で。20名に参加していただいて無事成功しましたが、約30万円の大赤字でした。

 私は今まで自分に価値があると信じられなかったので、自分へ投資することを極端に恐れていました。たった1,000円や2,000円の本を自分のために買うことも、数日間悩んで「やっぱりやめよう、まとめサイトでいいや」となってしまうほど、自分へお金を使うことに許可が出せなかったんです。

 今は「自分が心からやりたいと思っているのだから、誰に何と言われようが、いくらかかろうがやるでしょ」というマインドになれました。これはまったく想像していなかったことですし、行動も具体的な思考も本当に変わったと感じています。囚われが強くあった領域だったのでかなり驚きました。

——それは自分に価値があると信じられるようになったことで起きた変化でしょうか。

松尾:私にとって「実は自分にしかない価値がある」と信じるのはかなり難しかったんです。私は、親も親戚一同もほとんどが医者で、兄も大変頭が良く東大に進学するなど、少し特殊な家で生まれ育ったのですが、どれだけ努力をしても自分は東大には行けないし医者にもなれないという、自分を肯定しにくい環境で生きてきたので、自分に価値があると認められるまでに30年弱かかりました。

 それが、自然に無理なく「私ってそんなに悪くないよね」「たしかにこれは自分にしかない価値だった」と自分で自分を信じてあげられるようになったんです。それが大きな変化だと思います。

——「本来の自分に戻る」や「手放す」という言葉が出てきましたが、わかっていても実行は難しいと思います。それができるようになった、やると決断ができた理由を教えてください。

松尾:何回目かのセッションで行動目標を決めて、イベントを開催する!とすごくテンションがあがっていたのに、そこから何も行動しないまま1か月が経ってしまいました。急に学生みたいなことを言い出してどうした?と周りに思われたらどうしようと怖くなったんです。

 阿久津さんに、たくさん言い訳を並べて「だからできないんですよね、勇気が出なくて」と話したら「あ~、それは松尾さんが決断していないだけですね」と言われました。私は長々と喋ったのですが、阿久津さんからはその一言だけバチン!と返されて(笑)。

「変わりたいとか本来の自分の価値に向き合いたいとか言っていたくせに、ウジウジいってやらない理由を探していた」ということを「いや、それあなたが決断していないだけですね」とサラっと言われたときに「あ、やろ」ってなりました(笑)。

——コーチの存在も大きかったのでしょうか。

松尾:すごく大きいです。実は開催の一週間前まで集客が1名だったんです。「やっぱ無理じゃん、もう来週なのに。こんなに集客がんばってるのに人集まんないなんて無理じゃん」とメンタルが落ちましたが、それでも開催できた理由はコーチの存在があったからです。

 負荷がかかるので「現状の延長線上のゴールで何が悪いの?」「自分ができる範囲でやれるだけやればいいじゃん」と逃げたくなります。そちらのほうが楽なのはわかっているのですが、それでもやっぱり自分にはもっと価値があると思うからがんばりたいと。でも一人では無理ですね絶対に。

——心が折れそうになったときもコーチのおかげで乗り越えられたんですね。

松尾:阿久津さんが「今の松尾さんの問題は、決断していないことです」と結論をズバっと言ったあとに「松尾さんがそれをやることで触れる人たちの未来が変わっていくんですよ」と言ってくれたんです。「触れた人たちの未来を変えるということをあなたは選択したいんですよね」と。これが阿久津さんのいいところだと思います。

 阿久津さんが私の才能を手放しに信じてくれて、それゆえのアドバイスがあるというのが非常に励みになりました。私よりも私を信じて「その才能で未来が変わるじゃないですか」と本気で言ってくれる存在のおかげで、やらなくては!と思えました。

——お話を聞いていて、大変熱くなってきました!このサービスをどのような方に受けてほしいと思いますか?

松尾:本来の自分を純度高く取り戻すために、手放すことや執着に向き合わざるを得ないので、それを覚悟できる人にはとてもお勧めです。正直楽ではないので、覚悟がない人は受けてはいけません(笑)。覚悟がないと、きつくてパニックゾーンに入ってしまうと思います。それくらいしんどいのですが、それでも自分にはピュアな才能や価値があるはずと信じられる人は必ず受けたほうがいいです。

——コーチングでの変化を受けて、これからやっていきたいことはありますか?

松尾:本質に迫るような、マインドがガラリと変わる体験をして驚いたので、私も認知科学プロコーチになります。将来的にはイチローさんや羽生結弦選手やSKY-HIさんのような、才能に溢れているからこそ周りからの期待が大きすぎて、自分の才能をピュアに使うことが難しい方々の、メンタルを含めたプロコーチになりたいと思っています。


文責
Shovellインタビュアー:吉岡謙志
Shovell編集担当:星野愛


阿久津さんの連絡先

※お問い合わせの際はShovellシャベルの記事を見て連絡したことを伝えるとスムースにやり取りができます。

https://www.facebook.com/kan.akutsu/


 


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